四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

赤い実の空

2013-10-24 12:48:23 | 生かされて今日

 

秋たけなわ、様々な木の実がうつくしく葉隠に実っています。「実りの秋」ですが、みなさんの今年の収穫はいががでしょうか。10月、11月は人生の収穫の時、お互い様若干でも理想に前進出来るようしたいものです。

この実はイイギリの実、枝の下に潜り込んで見上げるとまさに赤い実の空です。

下の写真は美男かづら、さねかづらとも言います。鎌倉の海蔵寺に虹彩を放って去りがたい美しさでした。

 ♪汝が胸にとめたきルビーさなかづら  駿

コメント (1)

旧東海道の吟行

2013-10-15 16:34:48 | 生かされて今日

 雲ひとつ無い秋びよりの14日は体育の日、祝日です。あかざ俳句会では旧東海道藤沢宿の遊行寺と哀しい飯盛女の墓がある永勝寺を歩く吟行会を開催しました。飯村寿美子主宰をはじめ杖の人も入れて30人が参加しました。遊行寺は踊り念仏の祖・一遍上人の時宗総本山です。上人は愛媛の有力部族河野水軍のご出身で、鎌倉新仏教の高僧です。捨聖(すてひじり)と尊称申し上げます。

雄大な600畳の本堂の金色の阿弥陀仏さまに端座して平伏合掌しました。案内して小栗判官と照手姫のお墓にも参りました。少し汗ばむほどの陽気になりました昼過ぎ、大銀杏のもとで軽食をいただき、健脚組を永勝寺へ案内しました。哀れな飯盛女40数基のお墓が有ります。親の借金のために遊女として売られてきた乙女たちの墓です。

私は持参したお線香を手向けました。藤沢駅近くビルの6階で句会です。高点句は次の通りでした。


☆返り花みほとけ小さきほど親し  照子

☆身に入むや上人像の背の曲り   冨美子

☆遊行聖に水の一献秋暑し     治子

☆語り継ぐ遊女哀史や露の墓    満美

☆秋の天倶会一処皆笑顔かな    幸子



コメント

日蓮聖人のご命日です

2013-10-13 17:01:25 | 生かされて今日

 天皇や貴族オンリーの権力側の仏教からはみ出して、権力武力の弾圧を冒しても一般庶民に教えを説かれた高僧を輩出したのは鎌倉時代です。

法然上人とその弟子の親鸞上人、踊り念仏の一遍上人、中国・宋に渡り悟りを開かれた道元禅師、命がけで鎌倉幕府をいさめた日蓮聖人など鎌倉新仏教の高祖たちです。

 今日13日は法華経を国の柱とすべしと説かれた日蓮聖人のご命日で御命講(おめいこう)と言います。前日は御逮夜(おたいや)で勇壮な団扇太鼓やまといが乱舞するパレードがあり、日蓮聖人が亡くなられた池上本門寺での山車が有名です。

「御命講(おめいこ)や油のやうな酒五升」 芭蕉松尾

 ご聖人はこわもてのお顔ですが愛弟子や信仰者たちへの心優しい手紙が300通も遺されております。鎌倉幕府は危険思想を説く悪僧として弾圧、捕縛し馬に乗せ江ノ島片瀬海岸へ連行、斬首しようとしました。その場所が竜ノ口、藤沢市片瀬の龍口寺です。

 『日蓮はあす佐渡国へまかるなり。今夜の寒きにつけても、牢のうちのありさま思ひやられて、いたはしくこそ候へ。あはれ殿は、法華経一部を色心二法ともあそばしたる御身なれば、父母、六親、一切衆生をもたすけ給ふべき御身なり。

法華経を余人のよみ候は、口ばかりことばばかり読めども、心は読まず。心は読めども身に読まず。色心二法ともにあそばされたることはとうとく候へ。・・・・・・・牢をば出させ給ひ候はば、とくとく来たり給へ。見たてまつり、見えたてまつらん。』

この遺文は「土籠御書(つちのろうごしょ)」の一部です。49才の聖人とその弟子たちも捕縛、この文の宛先は光則寺(鎌倉長谷に現存)の土牢に押し込められた愛弟子日朗(28才)へのものです。自分の身よりも弟子の辛さに心を痛められる慈悲がほとばしります。

日朗上人は後日、佐渡ヶ島に渡り鎌倉幕府よりの師の赦免状を持参されております。死別を覚悟の佐渡流罪ですからどんなにか感動の再会でしただろうか。南無妙法蓮華経

コメント

第58回横浜俳句大会(その3)

2013-10-09 19:45:16 | 俳句

 当日の句会の兼題は「海」か「草の絮(くさのわた)」、いずれかを句に詠み込んで正午までに投句します。全員でそれぞれ好きな句を3句選び選句用紙にて提出しました。選ばれた十位までの俳句が表彰されました。

6位から10位までの作品は下記の通りでした。仲間のあかざ句会・池田恵美子さんが入賞されて嬉しかったです。秋麗(あきうらら)が素敵だ。

◯朝日新聞社賞   海底の静けさに似て菊枕    金子 弓湖

◯毎日新聞社賞   遠き日の花いちもんめ草の絮  福原 乃婦

◯読売新聞社賞   象と行く象の尻尾の草の絮   川名 将義

◯横浜俳話会賞   どの路地を抜けても海へ秋麗  池田 恵美子

◯新俳句人連盟賞  自由という退屈な日や草の絮  鴫原 さき子

コメント

横浜俳話会主催 第58回横浜俳句大会(その2)

2013-10-05 12:33:46 | 俳句

 今回の講演は鈴木貞雄先生(「若葉」主宰)が立たれ、「俳句とことわざ」を題にお話を頂きました。青少年俳句の部の表彰では小中学生の入賞者が父母や兄弟、縁者の同席を得て表彰されました。表彰の途中、乳母車の赤ちゃんが急に泣き出すハプニングも。

当日句会130人参加者全員での互選結果は下記の通りでした。今回の兼題は「海」「草の絮」となり正午までに一句を提出して、3句選の互選で決まりました。

まず、高点5句をお読み下さい。(つづく)


◯横浜市長賞      双眸はまだ海の色初さんま   菅原 輝子

◯神奈川県議会議長賞  海晴れて飛ぶかも知れぬ曼珠沙華  相川 玖美子

◯横浜市議会長賞    死ぬまでは人その後は草の絮  中岡 昌太

◯横浜市教育委員会賞  月天心鎮まりていま地震の海  名和 美知子

◯横浜俳話会長賞    草の絮山のホームに父残す   菅沼 葉二

 

コメント