四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

日本一の巨木への帰省

2019-05-29 13:45:58 | 生かされて今日

 鹿児島市にて天保山中学のクラス会があり、久しぶりの帰省です。鹿児島空港からバスで20分、姶良郡蒲生(かもう)に胴回り日本一のクスの巨樹があるとNHKで知り、「喝」をいれていただくべく訪ねました。

ふえー、流石に太く、大地を鷲掴みする根がうねつて、空からわが身に雪崩かかる迫力です。合掌しました。

「地をつかむクスの巨樹かな青葉騒」

屋久杉がナンバーワンではとお聞きすると、幹の胴回りで日本一だそうです。樹齢は推定1600年。残念ながら冊で囲われ手に触れることはかないませんでした。幹は洞になっていて8畳あまりの空間があるそうです。

訪問して良かったー。大楠さん、ありがとうございました。

空を曇らせて大地に刺さつたような威容をあんぐり口を開きて仰ぐばかりです。さやさやと青葉の声がするばかりで、殆ど無人の境内です。「ガモウ」と呼んでクラスメートに間違いをただされました。

 平安時代に怪僧・弓削の道鏡が天皇の位を簒奪するのを阻止した和気清麻呂がこの近くに流人としていたらしいですよ。

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仏子の自覚を

2019-05-22 06:13:40 | 元気を頂く言葉(庭野日敬師

 『仏性開顕と簡単にいいますが、どうしたら仏性を開顕できるのかです。

まず、「私は仏の子だ」と自分に言い聞かせて、心からそう思い込んでしまうことです。すると、もう怠けてなんかいられません。腹が立ったなどと、ふくれているわけにもいきません。

心理学のある先生が、「善い結果を考えると善い結果が、悪い結果を考えると悪い結果がもたらされる。潜在意識が、心に思った結果につながるチャンスを捕らえるからだ」と言われています。

「外相整えば、内証おのずから熟す」という言葉があります。森田療法という、神経症の治療法の創始者である森田正馬さんが用いた言葉ですが、装いを整えて威儀を正すと、それだけで「みっともないことはできないぞ」という心になってくるものなのです。

「私は仏の子なのだ」という自覚を持つと、どんな無理なことを言う相手に対しても、笑顔で、「この人にも教えを分かってもらわなければ」という慈悲心で接することができるようになってくるのです。』

庭野日敬著『開祖随感』より

 

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信仰の原点

2019-05-15 04:44:57 | 元気を頂く言葉(庭野日敬師

 『家庭がうまくいっていないご主人が、法座で「奥さんにありがとうと言えるようになる」ことを約束したのですが、そのひと言が、なかなか言えない。「おれが女房を養ってやっているんだ」という気持ちがあって、「なんで自分のほうから」というこだわりで、その言葉が出てこないわけです。

けれども、法座にすわるたびに「もう、奥さんにありがとうと言えましたか」と確かめられて、ある日、思いきって「ありがとう」というひと言が言えたのですね。すると、それがきっかけで、奥さんの苦労がいろいろ見えてきたというのです。朝早くから起きだして食事を作り、下着まで洗濯してくれて、夜は、どんなに遅く帰っても、起きて待っていてくれる。心から「ありがたいな」と思えるようになったのですね。

私たちは、さまざまな人や物のお陰で暮らしていながら、ふだん、それが自分にとってどれほど大切な存在であるかが、まるで見えていないのです。相手のありがたさ、相手の尊さを思い知って、心から合掌するのが供養です。

その真心の供養ができると、まわりのすべてに感謝せずにいられなくなってきます。これが信仰の原点です。』

庭野日敬著『開祖随感』より

 

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自信の土台は2本柱で

2019-05-13 05:58:25 | 元気を頂く言葉(庭野日敬師

 『ひと突きふた突きで土俵の外へ相手を吹っ飛ばしてしまうお相撲さんが、ちょっとしたつまずきで自信をなくすと、真っ暗闇のトンネルに入ったように、何も見えなくなってしまうことがあるといいます。手も出なければ足も出なくなってしまう。

大事なのは、負けが込んでもあくまでも自分の相撲をとり続ける精神力で、それには、「これだけ稽古をしてるんだから、大丈夫なんだ」という心の支えが必要だというのです。それは相撲だけではありません。

どんな仕事でも、ふだん自信にあふれていても、その自信が土台から突きくずされるといった場面に、人生では幾度もぶつかります。そういうときに、自分で自分を信じる、いわば一本柱の土台がいかに心もとないものか、思い知らされます。

「自分にできる精いっぱいの努力をしたのだから、あとはおまかせしていれば、必ずお守りいただけるのだ」という、もう一つの支えができると、二本の柱でしっかりと立った土台ができてきます。そうなると、ちょっとやそっとのことで大きくくずれる心配はまずありません。』

庭野日敬著『開祖随感』より

 

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自分の心次第です

2019-05-03 07:40:17 | 元気を頂く言葉(庭野日敬師

 『こちらの心が浄まると、この世界がそのまま「天人常充満(てんにんじょうじゅうまん)」の世界になる、と「如来寿量品」に説かれています。けれども私たちにはなかなかそうは見えず、社会のさまざまな汚ればかりが見えてしまうのです。

しかし、まわりの汚れを見る前に、自分の心の汚れを除く努力のほうが大切ではないでしょうか。

「口に妙法を呼び奉れば、わが身の仏性も呼ばれて必ず顕われ給う」と日蓮聖人は教えられました。法華経には、仏さまの願い、諸菩薩の願い、そして数知れぬ人びとの願いが込められています。その経典を毎日、朝夕に読誦する行によって自分が次第に浄化されていくと、「困った人だ」と見ていた人が、その奥にけがれのない心を持っているのが見えてきて、それに気づかずにいる不愍さに胸が痛んできます。

桑名教会の信者さんが、こんな説法をしてくださいました。大聖堂の当番団参で心の底まで洗われた気持ちになったときに、ご本仏さまが自分にほほえみかけてくださっているのが見えて、「ああ、いままで自分の目が濁っていて仏さまの本当のお姿が見えなかったのだ。みなさんのきれいな姿が見えなかったのだ」と初めて気づけた、とおっしゃるのです。』

庭野日敬著『開祖随感』より

 

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信頼とは

2019-05-02 10:01:44 | 元気を頂く言葉(庭野日敬師

 『指導的な立場の人が具えなければならないものとして、先見性とか決断力とか、いろいろ挙げられます。なかでも、これを具えなくては長の資格はないという、いちばん大事なものはなんでしょうか。それは、人びとの信頼だと私は思うのです。

みんなの信頼が得られなくては、どんなに立派な言葉を並べて説得しようとしても、人の心に届きません。心から信頼されているリーダーならば、たったひと言で相手を変えてしまうこともできるのです。

では、その信頼はどこから生まれるのかというと、まず第一に、正直であることです。表から見ても裏から見ても少しの違いもない。それからもう一つ、なによりも人を大切にする心を持っていることです。

上の人には揉み手をしてすり寄るけれども、部下に向かうとガラリと態度が変わって怒鳴りちらすというような人は、論外です。

それは、自分の立場ばかりを大事にする人です。リーダーは、自分を捨ててみんなの幸せを考える人でなくてはなりません。幸せも成功も人間関係がもと。人間関係を大事にできない人は何をやってもだめだ、と言いきってもいいでしょう。』

庭野日敬著『開祖随感』より

 

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一点に集中

2019-05-01 05:12:01 | 元気を頂く言葉(庭野日敬師

 『相撲は立ち合いで勝負が半分ついてしまうといいます。自分の立ち合いができれば、こっちの得意な組み手、攻めと先手がとれて、相手は相撲をとらせてもらえません。

しかし、その立ち合いを本当に会得するのには、泥まみれ、砂まみれの稽古に明け暮れ、何場所も土俵を踏んで、あるとき「これだ」とつかめるのだといいます。それをつかんでしまえば、もう滅多に負けるものじゃない。

信仰も、たくさんの教えを覚えるのもけっこうなのですが、一つの教えを繰り返し繰り返し実行して、「これだ!」と本当に自分のものにしてしまうことが大切です。一つでもつかめると、仏さまの世界にスッと入ってしまって、なにごとにも動じない自信ができてくるのです。

若し法を聞くことあらん者は一りとして成仏せずということなけん」と、仏さまが私たちのすべてが仏になれることを保証してくださっている、その条件である「法を聞く者」とは、教えの一句でも実行し続ける人という意味です。

法華経では八歳の竜女が瞬時に仏になるさまが語られていますが、舎利弗尊者を瞠目させたその成仏のカギはそこにあると思うのです。』

庭野日敬著『開祖随感』より

 

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