♪敵方に兄ゐて愉し運動会 福島 胖
私の頃の運動会は秋、歳時記も運動会は秋の季語です。でも時代は変わるのですから春から秋に変更されるかもしれません。花火が上がり軽快な音楽に太鼓が響いてくると、家に生徒の居ないおとな、爺々婆々も運動会に惹かれて腰を浮かせるんです。私も自転車で小学校に吸い寄せられました。過日先生に聞いたら昨今の授業参観や運動会には若き両親に両家の爺々婆々が来るので大賑わいらしいです。生徒一人に応援団が6人以上だそうです。なんせこのごろの老年は姿形も若やいで元気ですものね。きっと応援場所取りも負けるなと確保したのは爺々婆々でしょう。
恒例の万国旗が運動場を袈裟懸けになびいております。はて、なんで万国旗なんでしょうね。校長先生のご挨拶が終わると準備体操です、生活習慣病風の肥満センセも、若々しい新任らしきスリムなおんな先生もいます。赤白それぞれの応援団長が絶叫してリーダー達が旗を打ち振り応援合戦。鎌倉時代の合戦前の矢合わせです。
3年生4年生の80メートル徒競走が先陣を切ります。われわれは男女別でしたが混在していました。エントリー全員の名前をアナウンスするのは父兄サービスのためでしょうか。
コーナリングで走者が宙を跳んで朝影がくっきり。◯◯ちゃーんガンバレと絶叫して応援しています。血沸き肉踊る運動会は日本らしい佳き風景ですよね。
朝の日差でも焼かれます。私のおんな友だちは、孫の応援で終わりまでいて手足がこんがり日焼けしていました。孫には敵わないね。
山で行方不明となった滋賀県の小学生2人が一晩野宿して救出されたのは感動的で涙が滲みました。親御さんたちや先生たちの歓声が聞こえるようです。天の助けですね。ブラボー!