四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

木の実のわがままな母国

2010-10-30 13:14:57 | 生かされて今日
お寺の高木に金平糖のような実が揺れていました。黄色い星を散りばめたように見えます。
カンレンボク(別名は喜樹)と云うのだそうで、中国の雲南省やチベット原産です。喜寿を迎えた方がお祝いに植えるメデタイ木です。
実りの秋を迎えて懐かしいドングリや栗、胡桃やギンナンなど多くの木の実が見つかります。名も知れぬ木々に緑の実がぎっしり揺れているのを見ますと、なぜかふところも豊かになるような感じを受けます。
 カンレンボクの母国、中国の総理大臣が予定されていた菅首相との会談を直前に破棄しました。国際関係上も私たちの暮らしにおいても実に非礼で中国が世界の中心という中華思想が発揮されました。共産党一党独裁で軍事大国という厄介な隣人の本性を出してきたのです。根本的に国の仕組みが違う、思想の自由がない独裁体制という事実をうんと認識させました。以前にも女性のナントカ副首相が小泉総理との会談をボイコットして帰国されたお国です。
 いずれ政治的自由獲得に国内的きしみが始まるのでしょう。拝金主義と反日とで国民をねこだましできなくなるでしょう。
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美智子皇后さまの歌(その2)

2010-10-28 07:04:47 | 生かされて今日
○夏草の茂れる星に還り来て
     まづその草の香を云ひし人
        (若田宇宙飛行士の地球帰還を祝されて)

○いまはとて島果ての崖(がけ)踏みけりし
     をみなの足裏(あうら)思えばかなし
          (サイパン島戦跡での慰霊)

○慰霊地は今安らかに水をたたふ
     如何ばかり君ら水を欲りけむ
          (玉砕の島、硫黄島戦跡での慰霊)

○バーミアンの月ほのあかく石仏は
     御貌(みかほ)削がれて立ち給ひけり
           (タリバンに爆破された大仏を悲しまれて)
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美智子皇后さまの歌

2010-10-25 10:45:11 | 生かされて今日
 10月20日は美智子さまの76歳のお誕生日でした。激務にして定年がない天皇陛下をお支えくださって、大和なでしこの豊かな教養、細やかな情感、尊さをお示しになっておられます。外国に大いに誇れる国母をお勤めになっておられます。「仕事がのろくなり、探しものが見つからない」と加齢の心細さをおっしゃっておられます。
 我が国で初めて民間から皇室に嫁がれた皇后陛下なのです。旧弊の極みであった皇室に嫁がれ相当ないじめや偏見にお心を傷つけられたことでしょう。皇后さまの身内をうたう短歌を、恐れ多くも私好みで選んでみました。

○遠白き神代の時に入るごとく伊勢参道を君とゆきし日
    ご結婚のご報告に参拝された際のお歌でしょう。

○癒えましし君が片へに若菜つむ幸おほけなく春を迎ふる
    陛下の病が治り二人でいる幸せを詠まれました。

○ことなべて御身ひとつに負ひ給ひ
         うらら陽のなか何思(おぼ)すらむ   
    陛下の激務のお立場に思いを馳せておられます。

○彼岸花咲ける間(あはひ)の道をゆく行き極まれば母に会ふらし   
    実家に帰ることも制約され、自由に甘えることも
    出来なかった母恋の詩。

○セキレイの冬のみ園に遊ぶさま告げたしと思ひ覚めてさみしむ  
    生物学者の昭和天皇をしのぶお歌。
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元気な女性独唱会

2010-10-24 06:01:18 | 生かされて今日
目黒柿の木坂のパーシモンホールで最高齢者が90歳という本格的歌姫の独唱会に行きました。私の句会仲間の知子さんも八十路で2曲をマイクなしで独唱されました。イタリア語のソプラノです。ピアノの端に手を添えて堂々たるお披露目でした。ブラボー!
 冒頭この会を主宰される東京芸大OGの明るく美しい先生がドレスで登壇され、会場の全員で発声訓練をしてくれました。「しょっしょ、しょしょじ」の歌で腰を立てた姿勢、複式呼吸、丹田に力をと楽しい指導でした。自分が楽器になり、より楽しくなった感じがしました。杖をついた方、足元が覚束ぬ方、車椅子の方もピアノ伴奏で独唱されました。みんな思い思いのドレスアップで、ご家庭の温かさがにじんでいました。それにしても女性の元気な姿を喜び、逆に男性軍の引込み具合には私も含めて心配になります。
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悲しき動物園

2010-10-21 07:15:49 | 生かされて今日
 久しぶりに秋風の動物園に行きました。赤ちゃん一頭のいるキリンの庭を飽きずに見ています。奇妙な姿を眺めていると、この同じ地球に住んでいるとは信じがたい姿だ。
縞の模様、いつも動く灰色の長い舌、面白い角、後ろから見ると細身の首、首の揺れと足の運びのアンバランス、足を折り曲げて土に坐る所作など見飽きません。
肉食獣のひそむ草原でよくぞ今まで生きのびたものだ。ドーンと寝そべつているサイの武人の鎧の如き凸凹の次元の違う格好もすごい。視力が弱いらしい。
哲学者のような風貌の美しいソマリアロバの伏目も素敵だ。動物園にはこの地球から消えてゆく絶滅危惧種が多いのには驚かされます。
水の星・地球が人間という大型動物だけが繁殖して、多数の生き物を絶滅に追いやっているのです。ブレーキのない人類の欲望に地球が悲鳴を上げているのが異常気象なのです。人間だけの快適さ、利便性追求のために、原水爆実験や有害物質の垂れ流しが続いています。
限度を知る少欲知足のつつしみを回復させなければ、わが子孫への加害者となる懸念があります。まず自分の生活を慎む少欲知足の実践しか解決の道はないのでしょう。
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第55回横浜俳句大会(その2)

2010-10-18 05:29:13 | 生かされて今日
入選された作品をご鑑賞ください。現代俳句協会賞に輝かれた大輪靖宏氏は上智大学名誉教授で日本伝統俳句協会理事、当横浜俳話会顧問です。伝統派の俳人が、現代派の賞を頂かれて面白いでした。頂上は一つで、登る道が違うのみ、わが横浜俳話会のおおらかな特徴が発揮されました。
 
 横浜俳話会長賞  虫干しや貧しき日々の資本論   星野 稔
 朝日新聞社賞   梅雨明けて働かぬ手のおきどころ  広瀬元幸
 神奈川新聞社賞  帰省子の寝ころぶ山の見ゆる部屋  有田桜樹
 毎日新聞社賞   いきいきと撃たれてをりし水鉄砲  山本一葉
 読売新聞社賞   教会の空席に置く夏帽子     野木桃花
 神奈川県現代俳句協会賞 
           村の灯のさらに減りたる帰省かな  大輪靖宏
 横浜文芸懇話会賞 九頭竜をかけ上りゆく夕立かな  藤井元基
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横浜俳句大会(その1)

2010-10-12 08:46:24 | 生かされて今日
 横浜俳話会は結社の枠を超えた自由な俳句人の集まりで、なんと55年もの歴史を誇ります。クラシカルな句を作る人や超現代的句を作る人が仲良く混在しております。
快晴の体育の日に第55回横浜俳句大会がかながわ県民センター大ホールで開催され、150人が一日俳句を楽しみました。茨城キリスト教大学の染谷智幸教授が日韓の短詩比較から俳句の特色を講演され、青少年俳句の部では小学5年生から中学3年生が表彰されました。一般の部入選作品の一部は下記の通りでした。

神奈川県知事賞 いつもゐるやうな顔して帰省の子 黒滝志麻子
横浜市長賞 あれこれと捨てて涼しくなりにけり 小林比奈子
神奈川県議会賞 はじめての父の速球子供の日  北野一清
横浜市議会賞  鱗雲どこにも合わぬ螺子ひとつ 上田ふさ子
横浜市教育委員会賞 「蟹工船」読むには暖房強すぎる 渡辺照子 
 この大会を開催するために実行委員長の谷口ふみ子氏や川島由美子事務局長など多くの俳話会役員が献身的奉仕をされたました。裏方の支えにこそ賞を捧げたいと思いました。何事でも「蔭で尽くす人」に気付いて感謝する見方をしたいものです。

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1千万人を超した署名

2010-10-02 16:56:53 | 生かされて今日
 「世界宗教者平和会議」の軍縮活動「ARMS(アームズ)DOWN(ダウン)」署名運動は全世界でさまざまな諸宗教団体が参加して行われました。核兵器の全廃、世界の軍事費の1割を削り最貧国の支援に振り向ける署名運動で、国連や諸国の元首に勧告提示する予定です。排他的宗派を超えて日本でも手をつなぎ合い、獲得した署名がナント人口の約10%の1千万人を超して終了、奈良東大寺大仏殿前での式典には外人を含めて約3500人が参集、1千万人以上の署名の成果を祝ったそうです。 私たち立正佼成会横浜教会では6万人の署名目標に対して85009人のご署名を頂きました。青年部亀川君たちの平和への情熱と誠意が奇跡的成果を成し遂げました。街頭での署名運動や神社仏閣、諸関係団体企業、政治家のご支援も得ての成果です。中心となった青年部に大拍手を送ります。 宗教が戦争の元凶になるという大愚を痛切に反省、小異を捨てて世界平和に手を結び合うのが世界宗教者平和会議の目的なのです。
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