前田綾子さんのフルートレッスン

　 佼成ウインドオーケストラのフルート奏者前田綾子さんが少年少女を対象としたレッスンを施して頂くということでお手伝いをしました。横浜駅西口に近い横浜普門館には楽器持参の中学生、高校生の制服が三々五々集まりました。ほとんどが少女達で男の子は少ないのが残念です。
前田綾子さんは神戸女学院大からフランスへ留学、パリ２０区音楽院などを主席で卒業されています。彼女のご奉仕で子供たちへの授業が始まりました。青春の多感な時期に高価であろう楽器を持ち幸せな子供たちだと思います。普段縁が少ない中高生らは背が高くて昔のセーラー服とは違うなぁと感じました。
前田先生は垢抜けされてさすがはパリ仕込みの演奏家だと見とれていました。中学時代に浦上先生という美しい音楽教師がいてシャリアピンのレコードを聞かせてくれたことが遠く思い出されました。高校受験の日の励ましの握手が忘れられません。若くしてお亡くなりになったと聞きました。

牛に引かれて善光寺

　長野市は久しぶりです。不動産部にいて担当地区でしたので街並みや蕎麦の味、我社のビルが懐かしい。牛に引かれて善光寺に参拝しました。駅から100円バスが便利です。芭蕉さんも「更科紀行」の旅で門人の越人を伴い参拝。　　★月影や四門四宗も只一つ　　の句碑が塔頭にありました。日本には様々な祖師仏教がありますが、釈尊の教えに大きくくるまれるものです。
山門の柵にわらじが多数かかっていてピンクのトウシューズもありました。海外への飛躍をダンサーとして願うことを祈念したのでしょう。どんな女性だったのかなぁ。今日はやっと暖かく桜が満開です。

まだ冬の山

　新潟と長野の県境にある妙高高原、スキー場に囲まれた赤倉温泉を訪ねました。長野駅から車で1時間、標高800メートルの高さにあります。今年の豪雪が未だ３メートル以上も残り、樹木や古宿が押しつぶされた傷跡が痛々しくて自然の恐ろしさを示しておりました。
　長引く不況からか客足も少なく温泉街はまるでゴーストタウン。ただ、温泉は湯の花のまじる豊かな源泉かけ流しです。横浜は４月らしい春ですが当地はまだ木々は蕾、冬霧の高原でした。
　一日だけ快晴となり2500メートルの妙高山が姿を見せてくれました。山男、山ガールが魅了される美しさに納得して見惚れました。合掌する程のお姿です。耳を澄ますと囀りが遠く聞こえます。私は故郷の桜島（1118メートル）しか知らないので、2500メートル級の高さが実感しかねていました。人生は知らないことばかりです。

桜の国のうた

　桜の咲満ちている今、日本の国で歌われた詩をお届けいたします。縦縞模様の文化、縦書きの伝統文化なのに残念ながら横書きでスミマセン。

☆世の中に絶えて桜のなかりせば
　　　　　　　　春の心はのどけからまし　　　在原業平

☆見渡せば柳桜をこきまぜて
　　　　　　　　都ぞ春の錦なりける　　　素性法師

☆ひさかたの光のどけき春の日に
　　　　　　　　しづ心なく花の散るらむ　　　紀友則

☆願はくは花のもとにて春死なむ
　　　　　　　　そのきさらぎの望月のころ　　　西行

★花の雲鐘は上野か浅草か　　　芭蕉

☆しきしまのやまと心を人問わば
　　　　　　　　朝日に匂ふ山桜花　　　本居宣長

☆清水へ祗園をよぎる桜月夜
　　　　　　　　こよひ逢ふ人みなうつくしき　　　与謝野晶子

★したたかに水をうちたる夕ざくら　　　久保田万太郎

★チチポポと鼓打たうよ花月夜　　　松本たかし

★天辺に水ある如きさくらかな　　　萩原麦草

★風に落つ楊貴妃桜房のまま　　　杉田久子

ハッピバースディお釈迦さま

　あした４月８日はお釈迦さまの誕生日、降誕会（こうたんえ）、花まつりとも云います。甘茶を頭上からお掛けするので潅仏会（かんぶつえ）とも云います。嬰児の釈尊が天と地とを指さして天上天下唯我独尊（てんじょうてんげゆいがどくそん）と口にされた神話が有名だ。
この天地に尊い使命を持つわが命であると。これはなにも自分のみが偉いと云う意味ではなく、この宇宙に一つだけのかけがえのない命であるということです。「宇宙に存在するすべてのものは、仏のいのちを具えた尊い存在である」という意味です。
ですから私達の命も同じ尊さを等しく保持しているのです。
　よこはま緋桜も満開となりました。花の下にたたずむと今まで頂いた無数の方々の温情が降って来る感じがします。一方では太平洋戦争末期の沖縄で血で血を洗う凄惨な戦闘がこの花時分に続いていたのですね。非戦闘員の無惨な定めに手を合わすしかありません。今晩は春の満月です。この週末は新入社員や転勤された方々、小学１年生もしっかり休養してください。

ヨコハマ緋桜咲く

　横浜緋桜がようやくチラリホラリと咲きだしました。余寒が続いて横浜のサクラの開花宣言は平年より一週間遅れです。ここ数日そわそわして朝ごとに近所にあるヨコハマ緋桜を訪ねていましたがいよいよ咲き初めのようです。ピンクで可愛いですね。横浜の名を冠する植物にはこの桜ともうひとつあるそうです。
　この横浜緋桜とは別ですが、ワシントンDCポトマック川沿いの桜は、１００年前の明治45年に横浜港から太平洋を渡ったそうで、今では桜まつりが開かれる程の花の名所です。在米日本人は異国でなつかしいふる里、父母を思っていることでしょう。
その日米間の橋渡しをされた方がエリザ・シドモアさんでお墓が横浜外人墓地にあります。彼女を忘れないで欲しいと志ある文人たちが桜の頃に墓参りをされると聞きました。