80代のご婦人をはじめとして炎暑の中で月例句会を楽しみました。暮らしの喜怒哀楽を五七五のわずか17文字におさめるのには苦しみます。でも句会で共感してくれる方がいると、ヤッターという嬉しさがひとしおなのです。苦しんで楽しむのが俳句、より多くの方が身近で庶民的な歌づくりに気づかれることを願っております。
俳句は高尚な趣味というのは悲しい誤解です。庶民が楽しめる入門しやすい趣味で、生涯学習にふさわしい奥の深さがあります。
今月の兼題は「駅」でした。
新宿駅十万人の更衣(ころもがえ) 明
灼くる日のるつぼに駅の引込み線 寿美子主宰
タンクトップ駅に海辺の生まれけり 駿
見惚るるももの言ふまでのサングラス 好子
鈍痛のリズム灼けたる貨車の過ぐ 邦彦
ドン・キホーテに成つてゐたりし昼寝覚 夢梨
人に逢ふことの嬉しさ小判草 美津子
父ははへ吾を飛ばしけり盆灯籠 駿