四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

春のいたち川

2010-04-30 17:36:02 | 生かされて今日
昭和の日は昭和天皇の温顔のような素晴らしい春のひと日でした。自転車を駈って大船フラワーセンターへの途中、JR根岸線本郷台駅近くからさらさらの川音に誘われて「いたち川」を下りました。鎌倉道が抜ける古代からの穀倉地帯で、鎌倉時代に兵士が動員され「イザいでたち」と身の安全を祈ったところから「いたち川」と呼ばれるようになったとか。徒然草の卜部兼好さんも通りましたそうな。近くには公田(くでん)と云ういかにも奈良朝時代の町名が遺されています。源流は金沢市民の森のしたたりで、東京湾でなく境川から江ノ島の外洋へ流れ込みます。
太き鯉が遊弋し、水草が川になびき正に瀬音ゆかしき春の川です。いのちの洗濯が出来る春の川で、お散歩をお勧めします。
 ♪春の川警察学校のこゑ響く  駿
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あかざ俳句会

2010-04-28 07:07:37 | 俳句
春の吟行とあかざの大会を開催しました。久しぶりに60人が笑顔で集まり、2次会の酒席まで愉しい時間を過ごしました。
第七回あかざ賞には秦野市の安江冨美子さんが、第五回新人賞には岐阜県関市の長谷部祥盛氏が選ばれて、飯村寿美子主宰からご紹介されました。
 通信句会での高点句は次の作品で表彰されました。

・いつからを余生と言はむ遠蛙(とおかわず)  美代子
・春眠や神の戯れかも知れぬ   郁子
・追伸に本音ののぞく花便り   しょうじ
・明け渡す生家の鍵や鳥雲に   明
・路地売りのお国なまりや草の餅  満美
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児玉ミチ先生の思い出

2010-04-24 21:34:46 | 生かされて今日
 ふるさと鹿児島の八幡小学校の5年と6年の担任、児玉ミチ先生には特別の思い出があります。ほろ酔いの今日の家路に何故かしみじみとお思い出されました。頂いたご好意にお返しもせずにお別れをして先生不孝をしたと悔やまれます。
 占領軍がまだいて脱脂粉乳の給食の時代です。おんな先生なのですが理科の授業でカエルの解剖や石鹸づくり、カライモ飴づくりなどを指導されました。学級新聞も作りました。カッパが出ると言われた川内川や高千穂の峰や桜島山頂への遠足、長崎鼻にも行ったナァ。あの頃は子沢山で、一クラス60人近い生徒を一人で担われました。
 卒業式には羽織はかまで列席され、号泣されました。私は何で泣かれるのか分かりませんでした。成人して天文館通りで偶然会い、薩摩料理をご馳走してもらったことも。一度だけ先生孝行をしたのは、結婚して女房と赤ん坊を見せにご自宅を訪ねたことです。先生は生涯独身でした。同年の男子を殺した戦争の犠牲者だと想像しています。晩年人工透析されておられ、当時まだ走りだった電子辞書をお送りしました。児玉先生、元気でやっております。合掌
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花の王、ぼたん咲く

2010-04-23 18:10:58 | 俳句
 ♪牡丹散つてうちかさなりぬ二三片   与謝蕪村
 ♪ぼうたんの百のゆるるは湯のやうに  森 澄雄
 ♪白牡丹といふといえども紅ほのか   高浜虚子
 
 わが金沢区の花は牡丹です。内海の干拓を江戸時代から代々200年もかけて最後に完成させた永島亀巣(ながしまきそう)翁の野島にあった豪邸に牡丹園があったそうです。称名寺や金沢文庫の復興に私財を投げ出された大橋新太郎氏の別荘にも亀巣邸から株分けした牡丹園が有名だったことからの区の花にされたそうです。元は中国の花で、豪華絢爛な花ですね。もう初夏の花です。
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ほめ殺しには弱い

2010-04-19 22:10:16 | 俳句
 短歌や俳句を「すばらしい作品だ、ぜひ掲載したい」とほめそやし、新聞雑誌に掲載しないかという電話による詐欺まがいが流行っているそうです。
承諾したら高額な掲載料を請求される事件が頻々と起こっていると国民生活センターが警告しています。わが句友の女性にも数回あやしい電話があり、注意しましょうと句会で発言が有りました。
 某新聞には一面に短歌や俳句を掲載、「気恥ずかしい美辞麗句」でほめそやすコメントつきで、噂では8万円払うのだとか。作品を載せるなら逆に掲載料を作者に払うのがまともな商売だと思います。人間はほめられると舞い上がる弱みがありそこを衝いているビジネスです。
 昔の宮廷は武士らを手なずける策として「官打ち」、つまり官位をどんどん上げて篭絡する手を使ったらしいです。
 仏教では悟りへの条件として忍辱(にんにく)を説いています。侮辱や苦を耐え忍ぶことですが、もうひとつ「周りからチヤホヤされて有頂天にならぬ」ことも意味します。ほめ殺しの方が危険なのですネ。Be careful.


 





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100万個越えたエコキャップ

2010-04-19 07:42:06 | 生かされて今日
 清涼飲料水のペットボトルをそのまま捨ててしまうと燃やされて地球温暖化を促進します。キャップだけを集めて回収すると、発展途上国の幼児を救うワクチンやリサイクル商品に変える事ができるのです。立正佼成会横浜教会ではその回収に取り組んで2年、100万個を越えるキャップを集めました。
ポリオワクチンに換算すると幼児1千人分以上の支援が出来ました。普段の生活での地味な布施行で見ず知らずの多くの会員さんが地球に恩返しをされており有り難い事です。
 教会にトラックで回収に当たって頂いているのはNPO「ともにあゆむ」の方々の奉仕です。今日も3人の方が来ていただいて山のようなキャップを運んでいただきました。
 立正佼成会は「アフリカに毛布を送る運動」にも支援運動を展開しております。小さな善意も集まると大きな力になりますね。
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かわいい里桜

2010-04-15 07:46:34 | 生かされて今日
 近くの公園の桜、ソメイヨシノはほとんど赤き蕊だけとなりました。今度は私たちがと八重桜の出番です。この里桜は大好きなかわいい一樹で、朝と夕方会いに行きました。可憐なひとを想像させませんか。
 小学校を取り巻く八重桜はびっしり重く咲きますので、すこし圧迫感があります。去年その桜並木に一本植えられた園芸種「御衣香」(ぎょいこう)は黄色い花の桜です。
ところが心無い人がその樹の太い枝をもいでいます。桜をめでる心と公共のモノを持ち去る見境が無い心とが同居しているのですね。新聞紙上ではお金にまつわる公務員の犯罪が捨てる程報道されています。わが神奈川県庁でも公金を永年にわたりくすねていたそうです。
地位も信用教養もあるはずの公務員がつい手を出して習慣化して行く人間の弱さは、私自身も心しなければと思います。
 「里桜の空」の心にみんながなればいい日になるでしょうね。金にはなりませんが。
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桜島の噴火

2010-04-12 09:23:50 | 生かされて今日
 東洋のナポリと云われる鹿児島のシンボル、桜島が活発に噴煙を上げています。去年の噴火回数はなんと、548回だそうです。月割りにすると45.6回、日で割ると1.5回です。
人智を超えたエネルギーが地中ふかくマグマを動かしているのです。そのお陰で鹿児島市内の銭湯は無論天然温泉なのです。隠れた鹿児島の名所といえましょう。
標高1117メートルの噴煙は風向きにより微粒子を大量に落とし、農作物はもとより家の中まで白く汚します。かつては火山弾が航空機に当たり航路を変更したそうです。
遠方から眺めると美しい火山ですが、近づくと怖くなる凄さです。この写真は山の裏側からの眺めで、休むことなく火煙の塊がこぼれ出してきました。
 この自然の迫力を前にすると、自分の悩みなんて小さなことだなぁと勇気付けられます。欝屈した心を吹き飛ばしてくれますよ。
 南日本新聞のホームページにあるライブカメラの桜島の姿を見て、私は今は亡き両親をしのんで親不孝を懺悔しております。
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桃の花も咲きました

2010-04-10 17:39:29 | 生かされて今日
 今年のさくらは花冷えのお陰で永い間鑑賞出来て結構なことです。有名な花の名所へ出かけるのも素敵なことだが、近所の公園の桜をゆっくり静かに味わうのも貴重な時間です。
 桜と月と恋の歌にあこがれて全国を歩かれた西行さんも同じこの花の空を見上げておられたんですね。私も同じ人生の旅びと、中間地点をだいぶ過ぎて終着に向かっています。老・病・介護そしてゴールの死に向かって暮らしています。出来たら「介護を受ける苦しみ」だけは避けたいと願っていますが・・・。人生は自分の思い通りにならないから苦が常態だとおしえていただいていますけれど。
 紅白の桃の花も盛りとなりました。ご近所では赤やピンクよりも純白が美しいと思います。けがれなきウエディングドレスみたいですね。JR中央線の山梨県沿線は、桃の花の帯がきっと車窓を楽しませていることでしょう。
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4月8日はお釈迦さまの誕生日

2010-04-08 19:08:11 | 生かされて今日
 お釈迦さまの誕生日は、花祭、降誕会(こうたんえ)、灌仏会(かんぶつえ)とも云い仏教徒の三大行事のひとつです。
右手で空を、左手に地を指し示す誕生仏を花御堂(はなみどう)に安置して、末法の私たち仏弟子が甘茶を注いでお祝いを申し上げます。
 ♪ぬかづけばわれも善女や仏生会  杉田久女
 ♪仏母たりとも女人は悲し灌仏会  橋本多佳子
 ♪武蔵野の紫雲英(レンゲ)葺きたる花御堂  近本雪枝

 立正佼成会横浜教会では、横浜駅西口や上大岡駅、二俣川駅で可愛いお稚児さん達が通行する方々に灌仏をお勧めしました。日本伝統のなつかしき行事、風物詩です。
紀元前565年ごろお釈迦さまはヒマラヤの麓で現在ネパールのルンビニーで、仏伝によるとマーヤー婦人の右脇から誕生されました。お母さんはお産後に亡くなり母なしの身となられました。釈尊の教えの肝心は「諸行無常」を体得することで、老・病・死や怒り、争いや貪欲を克服するにあるそうです。
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新学期はじまる

2010-04-07 07:31:46 | 生かされて今日
 今日から小学校の授業がはじまりました。進級して新しい教室、新しい先生、級友との出会いがあります。わが棟の玄関では集団登校の初顔合わせらしく、親と子が改まった姿勢で輪を作っていました。新しい班長さんを先頭に並ぶ順を確認しているようです。
新しい出会いが稔りある縁になって欲しいものです。はるか昔中学生時代のクラス変えの興奮を思い出します。
 桜とシャクナゲの咲く校門には、息子より若い先生が立ちお母さんたちが屯していました。校舎からは児童の声が沸いていて、新しい学級での興奮が伝わります。先生にお聞きすると今年の新一年生は95人で3クラスだそうです。私たちの時代は1クラスほぼ60人弱でしたから、半減しているのですね。
 校舎へ向かって駆け出す子供たちから未来への明るさを頂きました。頼むぜー。先生方も若夫婦たちも頑張れー。
 今日は「戦艦大和」が3000人と沈没した日だそうです。合掌
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名庭園の花盛り

2010-04-05 07:25:36 | 生かされて今日
 鎌倉時代の浄土式庭園を持つ称名寺に桜狩の人波が途切れません。赤門から仁王門への石畳の参道は花のトンネルとなり、「称櫻会」の銘入りの提灯が揺れていました。赤門脇の桃の花も開いて俳句仲間らしいおばあ様3人が見上げています。
桜祭りの今日だけはオッカナイ仁王さんも口もとがゆるんで、お目こぼししてくれるようです。阿字ヶ池の亀も甲羅干しする陽気となりました。花より団子組はお酒におでん、搗きたてのお餅や豚汁を、日曜画家はカンバスに筆を走らせています。
 わが日本は四季に恵まれ、テロや戦乱に巻き込まれることもなく不況とはいえ幸福な国だと思います。異国には桜狩・花見の習慣はなく、自然は人間が征服する対象と思い込んでいるようです。日本の天気予報の正確さ、日々のお天気と暮らす日本人は稲作のDNAが組み込まれているのです。人間も大自然の一部とする東洋思想が地球を救う時代が来ると思います。 
 ♪花ざかり宙(そら)にも都ありにけり  駿
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自転車でめぐる朝桜

2010-04-04 07:22:08 | 生かされて今日
 昨日の冷たい激しい風が今日は止んで晴れ上がりました。吹き散るのではと懸念されたサクラが満開となり、近所の隠れた花見所へ自転車を飛ばしました。先ず桜ヶ丘の朝桜です。
人通りもなく土手に花の雲がたなびいています。太平洋戦争で異国で命を奪われた方々はこの景色を夢見て居られただろうと、また非戦闘員の老若男女を巻き込んだ残虐な地上戦が始まった沖縄の4月を思いました。
 丘を下り富岡公園のサクラへ。すでに花見の場所取りがしてあり、屋台の朝支度がはじまります。花の下のビニールシートにはちゃぶ台をすえ鍋をはじめる若者もいます。
 次に古刹・称名寺へ参りました。バザーがあり何か頂けるのか人の列が出来ていました。ご本尊の弥勒菩薩さまも人が湧き出すこの賑わいにニンマリされているかもしれません。
 仁王門の脇のボランテァガイドの仲間は今日は手持ち無沙汰です。
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親不孝

2010-04-02 11:22:48 | 歌の花束
 ♪母親に心配させぬ言い方を
          今ならばせむ若かりしかな  横須賀市 丹羽利一

産経歌壇の作品で、親不孝な私は同じ悔いを持っていて身震いがします。歳を重ね死別してやっとわかる愚かな自分でした。先ず身近な親の恩に気づけないと、仏恩や自然の恵みや周りの人の支えなど蹴散らかして浅ましい野獣に変わらない生き方になるでしょう。
 「若かりしかな」に母への懺悔、悔やみの嘆きが出ています。
さも当然のごとくに西鹿児島駅から特急にのり進学で東京へ達つ日、プラットホームのショールの母を忘れません。無口なぶっきら棒の息子を見送り、涙をショールに隠していたのでしょう。無慈悲な息子をおゆるしください。 南無妙法蓮華経
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