四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

子供たちの俳句

2006-10-31 07:23:48 | 俳句
 横浜俳話会の俳句大会で表彰された小中生徒の作品はのけぞる程すばらしい。芭蕉翁が「俳諧は三尺の童にさせよ。初心の句こそ頼もしけれ」と云われております。負けました―。日本の伝統が伝わることはとてもうれしい。おめでとう。

♪ゆうやけがどんどんとドアをたたいてく  小学二年 金 榮恩さん
♪赤い羽根つけて胸から歩き出す      小学五年 阿部佑太郎君

♪かたつむり地球の初めは何曜日    中学一年 杉山あやめさん
♪ぶらんこに昔の自分乗せてみる      中学三年 木村 綾さん
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十月のうた

2006-10-30 14:06:06 | 俳句
 「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり」 『奥の細道』松尾芭蕉
過ぎ行く月日を旅人になぞらえて、光陰矢の如し、つまりこの世の無常を言っています。緑の黒髪の新入社員の大阪時代もつい先日のように感じられます。
豊かな実りの日々も晩秋に入ります。よき出来事の十一月となりますよう。

♪アベックの前に出にけり月の人  駿
♪雁の声山居倉庫にしたたりぬ   駿
♪恋ふたつの寮売られけり冬桜   駿
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横浜では最古の石橋

2006-10-29 20:48:01 | 生かされて今日
 横浜市栄区に残されている「昇龍橋」はアーチの石橋で、明治30年代の建造だそうです。多くの石橋が消えて、新しい町横浜では最古とされる遺産です。
上部構造は後世付加されたものと言います。昇龍とは縁起がいい名ですね。
金沢区との境、いたち川の上流にあります。いたち川は大きな観音さまが覗くJR大船駅の柏尾川にそそぎ、更に境川となって江ノ島の相模の海に到ります。
 ボランテァガイドのコース下見で撮影しました。JR本郷台駅からいたち川をさかのぼり、金沢区の京急金沢文庫駅まで約15キロぐらいのガイドです。
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山居倉庫

2006-10-28 05:19:18 | 俳句
 ♪五六滴山居倉庫に雁の声   駿

かりがね、かりは古来和歌にうたわれてきました。

「初雁(はつかり)のはつかに声を聞きしより中空(なかぞら)にのみものを思ふかな」

古今集の凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)で、恋の歌です。カリの鳴き声はさびしいですものね。
 ケヤキもみぢのまにまに棹の雁が見えて感動しました。秋の山居倉庫は裏側が絶景です。稲荷神社のしめ縄はもちろん「今年藁」、「新藁」です。
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山形県酒田市の山居倉庫

2006-10-27 05:42:08 | 生かされて今日
 最上川の河口にある酒田は江戸時代の海運で大いに栄えた歴史を誇る。今は金満時代のスピードに取り残された愁いが感じられます。夕方食事に出かけましたが、ひっそりとしてほとんど出歩く方を見かけません。道路にゴミが無く家庭的な品格、健全な暮らしが偲ばれました。
 明治の米蔵、山居(さんきょ)倉庫はケヤキの大木が黄葉して舞い散り黒い12の屋根、レンガ色の壁の裏側がとてもステキ。紅葉のつたも美しい。
お稲荷さんには升の新米がお供えされ、独特のしめ縄も新藁です。さすが米どころ。
 西郷隆盛が敵対した庄内藩に温情の処置で済ましたそうで、鹿児島市とは兄弟都市なんだそうです。彼は旧鐙屋に宿泊したそうです。驚いたことには西郷さんを祭る南洲神社もあるんですよ。初代山形県令も薩摩人です。
 芭蕉さんの足跡も残り、寺は壮大です。
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出羽三山

2006-10-26 06:12:50 | 生かされて今日
 出羽三山(羽黒山414m、月山1984m、湯殿山1504m)の神々を合わせて参拝できる神社は1818年庄内藩主の再建で国の重要文化財。羽黒山山頂の堂々たる朱の社殿は日本古来の山岳信仰のメッカです。若い山伏が一人出てこられるとカメラに取り囲まれました。歌舞伎の弁慶を思い出します。雨交じりの風鳴りがして杉の巨木から枯葉を降らせます。
弘法大師空海も四国の山々で大自然に溶け入る荒行をされ、その霊地を巡るのはお遍路。
神殿の裏から雲をかぶる鳥海山や取り入れの済んだ田んぼが見えました。夜は漆黒の闇で怖いでしょうね。国訛りの団体客が記念撮影をしています。私は横着して車で来ました。
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国宝の五重塔

2006-10-25 05:32:51 | 生かされて今日
 秋の深まる山形県羽黒山は修験の霊山で、雨にぬれるうっそうとした杉の巨木の中に五重塔が違和感なく見えてきました。深山の異界が出現した感じがしました。室町時代の再建と言う国宝です。
こんな雪がちの山奥に建てた力は、まさに古人達の信仰の深さ、尊さを感じさせます。日本人に生まれたことを誇りに思いました。合掌して地球の平和を祈りました。般若心経を唱えつつ塔をめぐる女性の一団もおられました。
芭蕉翁と曽良も参拝されたことでしょう。約2500段を登ると羽黒山山頂です。そば屋の看板おばあちゃんが言うには片道約一時間かかるそうです。下山のお客さんに聞くと上り20分、くだり15分だったって。健脚だぁ。
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うれしい出会い

2006-10-20 04:43:12 | 生かされて今日
 昨日はボランテァガイド本番、ご夫婦一組を含む八名の方々と秋たけなわの半日を過しました。爽快な素晴らしい天気、まさに「天高し」でした。
その上に、たまたま逢った龍華寺の住職さんのご好意で予定をしていなかった本堂の大日如来像や地蔵堂の坐像を拝すること出来、皆さん大喜びでした。弘法大師の真言宗御室派の古刹です。
本堂前の芝を整えているお婆さんは92歳、家ではすることが無いのでお役に立ちたいと奉仕されている由、皆感心しつつ別れました。
まさに法縁、縁とは出会い(条件)です。釈尊の悟りは縁起観、あらゆる出来事(生老病死の喜怒哀楽)は、因(自分)×縁(周りの条件)=結果(悪い結果も含む)という方程式と理解します。良くも悪くも自分が原因らしい。他人や社会が原因じゃないとは。ウーン凄い。
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受けた恩

2006-10-19 04:56:58 | 生かされて今日
 横浜市金沢区は昔、古都・鎌倉の外港で宋船や年貢の米や雑貨を運ぶ舟でにぎわいました。モンゴル軍の来襲を防いだ北条時宗の幕僚、北条実時が領主で称名寺をつくりました。寺の裏山に百観音の石像が見下ろしています。西国33所、坂東33所と秩父34所で百観音となります。全国の観音さまへの巡礼が半日で出来るんです。魔法の道ですね。
 赤ん坊を抱きしめていらっしゃるのを拝すると、記憶には無いが我が母の献身的な恩がよみがえります。「受けた恩は石に刻め」ですね。
エゴの私は「他人にしてあげたことは忘れませんが、他から受けた恩は忘れる」たちで反省します。遠い遠い先祖や大自然のおかげ様で生きています。いや、生かされております。だって心臓の鼓動や血管の流れさえ自分の力でコントロールできませんもの。いかに科学が進んでも、自分の臨終も予測できません。
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たのしい卓球教室

2006-10-18 05:56:10 | 生かされて今日
 週一回、卓球教室に通っています。女性コーチの指導でペンホルダーから、初めてシェークハンドに改めました。「つっつき」打ちなんて言葉も初めてです。
今日はサーブを拾うレシーブの練習に上着が染みとおる大汗をかきました。なかなかラリーが続きません。練習という試行錯誤で2時間はすぐですね。バンダナやスポーツ服に身を固めたカッコウは本格派の方も。以前からの卓球仲間が多いみたいです。
コーチから色々と言われるのですが、悪い癖が直らずに実行できません。生活習慣を正すことは辛いですね。私の通う教会では「人間関係の基本は挨拶」と夫婦の間でも名前を呼んで朝の挨拶をと生活指導を受けます。最初は照れますがもう慣れました。論より証拠で、是非お勧めします。良き生活習慣が身につきますよ。
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清少納言さん

2006-10-16 06:31:18 | 生かされて今日
 『ただ過ぎに過ぐるもの 帆かけたる舟、人の齢(よはひ)。春、夏、秋、冬。』枕草子第二百四十五段
ただひたすらに走り、後戻りしないもの、時間です。無常です。今がベスト、無上なのだと受け入れて、自分を支えてくれるもの(サムシング・グレート)に感謝できる様になりたい。
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日本の柱

2006-10-14 07:40:23 | 生かされて今日
 わが国文化の方向、理想は聖徳太子の指し示されたところに尽きるのではないか。大胆にも外来の宗教である仏教を国政の柱に据え、十七条憲法第一条は「和を以って貴しと為す」、自他無差別の理想を掲げられた。現実は「空」、「無常」で変化する自我に執着すると四苦八苦を招く。
日本人の不動の理想境を示されている。
法隆寺は声が出ないほど尊い精神性が満ちて日本人の心のふるさとである。
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芭蕉さんの日

2006-10-13 06:05:58 | 生かされて今日
 10月12日は芭蕉翁が古里の伊賀上野から旅の途上の大阪で亡くなりました。元禄七年今から312年前、優秀な門弟に囲まれて五十一歳でした。遠く長崎への旅も希望されていたそうです。時雨(しぐれ)忌とも言います。京のはらりと来る時雨を愛されたためです。私はようやく翁の凄みが想像できるようになりました。なんでもそうですが、創業者とか未踏のことを成し遂げる方は荒地に新しい道をひらくのですから巨人ですね。
 今日はガイドの下見を6人で行いました。スケッチの方々が多く、不調法な私にはうらやましい趣味です。
 翌日13日は日蓮聖人の忌日で池上本門寺のお会式はすばらしい。
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実りの秋

2006-10-12 07:16:03 | 俳句
 十三夜、後の月(のちのつき)は素晴らしかつたですね。困ったことに私の町は防犯灯が多くてじっくりお月様を見上げる場所探しが大変。手術室の明かりの様な街灯から、よき蔭を探して二句。

♪無影灯の町にさすらふ十三夜   駿
♪アベックの前に出にけり月の人   駿

 火曜日、子供達がワイワイ遊んでいるので尋ねたらなんと「秋休み」だって。基礎学力の低下が指摘されているのにいかがなものか。灯火親しむ秋なのにナンデダロー。聞くところによると中学校の修学旅行(国内)で、旅行かばんは全部業者に依頼して生徒は手ぶらですむらしい。いたれり尽くせりで生徒に甘くないですか。センセー。
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日本一の大仏さま

2006-10-11 07:04:09 | 生かされて今日
 奈良時代に行基菩薩がひらかれたのこぎり山の日本寺には、日本一の大仏さまが鎮座されていました。鎌倉の大仏が13.5メートルに対して31Mです。
世界平和の象徴だそうです。世界の平和は、「まず足元の自分の心」が大仏さまのような平安でなければ生まれないでしょう。「自他一体の慈悲」の尊顔を仰ぎ、自分が修羅の顔をしていないか反省しました。
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