四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

第58回横浜俳句大会の作品です(その1)

2013-09-30 04:01:12 | 俳句

 秋日和の9月29日、半世紀を超える伝統を誇る第58回横浜俳句大会が開催されました。あらかじめ全国から投句頂いた1400句の中から選ばれた入選句は下記の通りです。さすがに視点が斬新、うまいなぁ!( )の句は重複入賞により辞退。


神奈川県知事賞     紙魚あとに検閲の印学徒の記   大須賀 善和

横浜市長賞        風音も刈つてしまひし草刈女   中嶋 文枝

神奈川県議会議長賞  耕して耕して母逝きたまふ     大西 昭舟 


横浜市会議会長賞   八月やいろんな音の靴が来る   前田 千恵子

横浜市教育委員会賞  どこよりも涼しき家に帰りけり   小林 比奈子

横浜俳話会長賞     しんがりは見たことはなし蟻の列   鴫原 さき子

               (この墓に兄の骨なし昭和の日   大西 昭舟)


朝日新聞社賞     シンバルが最後に鳴つて雲の峰   山本 一歩

神奈川新聞社賞    薄れゆく虹少年の喉仏    小野 隆志

              (終戦日水から動きはじめけり    中嶋 文枝) 

  

産経新聞社賞     蟇一言居士の面構え  林 満子

毎日新聞社賞     茅の輪くぐる鏡の中に入るやうに   家田 あつ子

              (定年の君の麦藁帽子かな    山本 一歩)


読売新聞社賞     天高し何から忘れはじめよう      川名 将義

              (合格子のきれいになつてゐる机    小林 比奈子)

神奈川県現代俳句協会賞  浅蜊売りひょいと小石をつまみ出す  北村 とおる

                  (自分史の残りを生きて目刺焼く    大西 昭舟)


日本伝統俳句協会協会賞  人生は流れ解散冬紅葉  菅沼 葉二

横浜文芸懇話会賞      春ショールまとい風より軽くなる  松田 圭子 

 

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秋のお彼岸(ひがん)です

2013-09-23 09:20:00 | 生かされて今日

日本の伝統行事であるお彼岸は年二回、春と秋とに各一周間づつございます。わが命を繋いでくださった膨大な数の先祖を偲び感謝して、私たちの住む浮世の向こうにある悟りの世界、絶対的調和の世界・理想郷へ皆共に歩みましょうとの趣旨です。

 立正佼成会横浜教会では22日多数のご家族の参列を得て執り行われました。先ず「親子奉献(ほうけん)」、親子二人あるいは爺婆と孫とのペアーが釈尊にお花と灯明とをうやうやしく捧げます。ご近所に住むお母さんと2児の母となった娘さんとが儀式に参加できると聞きました。

釈尊から頂いた教えを家族して継承することは最高の幸せであり、ご先祖様と釈尊への最高の報恩です。様々なペアーが奉献に参加出来た裏には、目に見えない努力と涙とが想像されとても感動的です。

一番ワガママ・煩悩が出やすいのは家庭の中です。教会では悟りすましても家庭での暮しに実行しなければ、家族・妻や夫・子供たちへの伝道は出来ません。口だけの外ヅラばかりの偽善家と馬鹿にされるからです。

椎名教会長さんはご説法のなかで、教会は稽古場、家庭の中こそが本舞台・本場所ですよと。

 続いて各家から出されたご先祖、知人友人・故人のお戒名が各二回読み上げられる中を全員で法華経の読誦です。今回は約2万人のお戒名が成仏し心やすかれと仏前に奏上されました。私も両親や兄、お世話になった故人の戒名をお出しして偲びました。

私は毎朝、下記の道元禅師のお言葉を合掌して唱えております。

『人身(にんじん)得ること難し。仏法逢うこと稀なり。今我ら宿善の助くるによりて既に受けがたき人身を受けたるのみにあらず、あい難き仏法にあい奉れり。

生死の中の善生・最勝の生なるべし。最勝の善身をいたづらにして無常の風に任することなかれ』


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俳句のある暮しをおすすめします

2013-09-19 09:24:16 | 俳句

☆   俳句の10のよろこび

 

➀自然や自分の発見のよろこび

四季と共に暮らすよろこび

 

③日本の伝統美(古典や詩人)に会えるよろこび

④新しい言葉にめぐり合うよろこび

 

⑤感動を言い止めた時のよろこび

⑥作品に共感を得るよろこび

 

⑦いつでも どこでも、ひとりでも遊べるよろこび

⑧自他の癒しになれるよろこび

 

⑨故人への供養(献句)になれるよろこび

⑩友だちが増えるよろこび

 

   「あなたの生活習慣と人間関係に潤いをもたらす俳句を共に学びませんか。」

  

@ご参考  認知症予防十ヶ条(財団法人 認知症予防財団)

一、塩分と動物性脂肪を控えたバランスよき食事

二、適度の運動で足腰を丈夫に

三、節酒、禁煙で規則正しい生活

四、生活習慣病の予防と早期発見

五、転倒に注意

六、興味と好奇心

七、考えをまとめて表現する習慣

八、細やかな気配りをしたよき付き合い

九、おしゃれ心を忘れない

十、くよくよしないで明るい気分で






 

 

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ゆれてゐる私

2013-09-11 22:27:51 | 俳句

俳誌「つぐみ」の俳句交流欄に下記の文を掲載して頂きました。有難いことです。さて、陽暦に換算すると「おくのほそ道」の芭蕉さんは昨日から山中温泉に滞在中です。 

               

  『好句の古きより、悪しき句の新しきを俳諧の第一とす。』(山中問答) 芭蕉さんのお言葉です。句材の範囲や言葉、表現や韻律に安住して思い切った冒険、実験をしない態度を戒められております。句作りの技法ではなく人の生き方、心の姿勢を指摘されていると鶴巻ちしろ氏は述べておられます(「実作の芭蕉」現代俳句協会)。私には耳が痛いご指摘です。

     ゆれてゐる私

☆西日射すダリの時計のやうな坂

 

☆変体仮名のまきつく授業日の盛り

 

☆とびきりの忘れものあるやうな虹

 

☆マニキュアの小貝ほどなる素足かな

  

☆アカンサス模様いふて清水を掬ひけり

 

☆ゆれてゐるアルトやきみの目涼し

 

☆縁づかぬ姪つ子五人プラム買ふ

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