四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

第37回三渓園俳句大会(その2)

2013-02-27 07:59:35 | 生かされて今日

 素晴らしいお天気に恵まれた三渓園観梅俳句大会となりました。しかし風は冷たく早春賦の「春は名のみの」歌詞の通りでしたし、本牧の大通りのコブシ並木もまだ堅い蕾のままでした。例年に比べて余寒のつづく横浜です。

句会場は再建された三渓翁が住まわれた鶴翔閣(かくしょうかく)で横浜市有形文化財です。少し歪みのある昔の窓ガラスごしに温かなお日様が差し込みます。大先輩の石井流花顧問のお話では、昔は白川郷から移築された合掌造り住宅での大会で、みんな寒さに凍えての俳句会だったそうです。先生は初代の観梅俳句大会の委員長で以降連続37回もご出席されておられます。

 

★横浜俳話会会長賞

   春寒や煤に太りし自在鉤    大木典子


★神奈川新聞社賞

   水音に風音に梅ひらくかな   岡田史女


★産経新聞賞

   梅東風に薪の香混じる初音茶屋   鈴木香穂里


★日本経済新聞社賞

   鯉跳ねて梅の開花を促せり    田中悦子


★毎日新聞社賞

   溜息をつくとき梅のひらくとき   谷口ふみ子


★読売新聞社賞

   紅梅や風に膨らむ陽の匂ひ   鈴木和代

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第37回三渓園俳句大会(その1)

2013-02-25 14:07:06 | 生かされて今日

 養蚕で財を築かれた原 三渓翁が住まわれ、池を配した日本式庭園に全国の茶室、草庵、三重塔など名建築を移築された名園は、市民や外人、旅びとの憩いの場所です。文明開化の音がする異国的横文字的ヨコハマでは、異質の純日本風で国指定の名勝 三渓園と呼ばれています。その観梅会の開催中、2月24日日曜日に横浜俳話会(山本一歩会長)の観梅俳句大会が行われました。

今年は余寒が厳しくて天気も開花も心配でしたが、かってない梅びよりとなり160人が参加して頂きました。

梅の花はほぼ咲きそろい、スイセンや猫柳、蕗の薹も顔を出して春の兆しです。風は未だ冷たいでしたが山上の三重塔の風鐸がいにしえのかそけき音を降らしていました。庭園内にある投句箱(1年間の応募572句)の表彰からはじまり、大会委員長の山本つぼみ先生から小学生からベテラン俳人までのよき作品の報告がありました。

午後からは今日吟行の句で正午に締め切られた作品の選が行われ、次の句が優秀作品として表彰されました。おめでとうございました。


★横浜市長賞

   さざ波の光とびつく猫柳       柳沢仙渡子

★三渓園理事長賞 

   流れ来てここから春の水となる   白石文男

★三渓園園長賞

   野仏の握りしめたる余寒かな    中村重次郎

★朝日新聞社賞

   梅日和やさしい言葉持ち歩く    脇本公子

 

 

 

 

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100日の荒行から帰還(その2)

2013-02-20 09:06:07 | 生かされて今日

 お寺の庭で冷水をかぶるお姿を見ようと檀家やカメラマンが人垣を作りました。春浅き寒風に水行のしぶきが白抜きの如く輝きました。自分の懴悔滅罪、東日本大震災犠牲者の慰霊、みんなの家内安全を、日本の平和を祈念する真言を唱えているようでした。

満席の本堂では帰山式がおごそかに行われました。読経のあと、日蓮宗の役職者や先輩、友人知人たちから伊東日昊(にちこう)上人に対して四行、400日満了の祝辞、布教伝道に今後のご活躍や励まし、ご婦人信者の和讃が続きました。上人が四行に挑戦されたのは大震災の災厄があったからではないでしょうか。

一緒に百日難行を達成された八人の僧のご紹介もありました。

 招福、断魔のカチカチとするどく鳴るぼっけんと法華経読経が充満する祈祷会がはじまりました。内陣から降りた九人の僧は本堂に参集した私たちの頭、背中を法華経の巻物でさすり祈念をしてくださいました。幸いに私はおふたりから祈祷を頂き、なんだか身が軽くなる感じです。

最後に伊東日昊上人のお父様の常照寺住職さんからお礼のご挨拶です。父が子を思う姿にジンときておもわず目が潤みました。早世した私のおやじもいつも霊界で私を見守っているんだなと気付いたからです。一番感動しました。南無妙法蓮華経。

 

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100日の荒行より帰還(その1)

2013-02-17 18:28:54 | 生かされて今日

 世界の三大難行といわれる日蓮宗中山法華経寺の荒行は、毎年11月1日から翌年2月10日の厳冬の100日間に凄まじい仏道修行をされております。素っ裸になり午前3時の水行を皮切りに深夜11時までに七回冷水を浴び、睡眠時間は約3時間、食事は2回おかゆ、はだしに衣服は白き死装束のみで読経三昧の大難行です。無論外出、飲酒、喫煙は出来ません。われわれが布団にぬくぬく寝入っている朝3時からの水行です。ことしの冬は格別の寒さでした。

遠寿院の清規には「およそ加行堂に入りたるものは信念堅固に住し、・・・・夜凍の清苦を忍受し、身心鍛錬以て上求下化の法器たらんことを期すべし」と。

横浜の常照寺さんのご次男伊東政浩師が、なんと4回目の修業を終えられお帰りになりました。通算して合計400日間の荒行に耐えられたのです。通算で1年間以上とはびっくり。お名前が伊東日昊(にちこう)上人とお変わりになり、同じ荒行を成満された8人の僧を伴い常照寺に戻られました。9人の僧は目はらんらん、ひげたくましく白衣の胸に法華経経巻を頂き南無妙法蓮華経を唱えながら帰山されました。のぼり旗の檀家や近くの方々が合掌して迎えます。ご本尊に礼拝、記念撮影から本堂前にしつらえる四方の水槽において水行がはじまりました。声もかすれる裂帛の気合のうちに水しぶきが雲のごとくかかりました。合掌したり皆オーバーの襟を合わせてこわごわです。

凄い迫力でした。

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今年の運勢やいかに

2013-02-08 20:45:11 | 生かされて今日

  節分すぎの2月4日、立春から新しい年になりました。来年の2月3日までのあなたの年回りはいかに。自分の見方、受け止め方を釈尊の教えにままに変えましょ う。善因善果、悪因悪果です。全ては心身の行動による結果であり自己責任です。

 

★六白金星(昭和6.15.24.33.42.51.60年生まれ)

   今までの総仕上げ、完成させてゆく時です。周囲に頼られて、温かくリードできればOK。

   親や先、目上を大事にしましょう。頭や心臓、事故に注意を。

 

★七赤金星(昭和5.14.23.32.41.50.59年)

   収穫の年です。経済的にも恵まれる。「衣食たりて礼節を知る」で。

 

★八白土星(昭和4.13.22.31.40.49.58年)

   頂いている「いのち」に感謝、先祖供養をしっかりさせていただきましょう。骨や関節、背骨に注意を。

 

★九紫火星(昭和3.12.21.30.39.48.57年)

   最高の年。物質的なことよりも精神的なことを大切に。脳や心臓、目に注意しましょう。

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福は内、今年の運勢はいかに

2013-02-05 07:52:35 | 生かされて今日

 鬼やらい、ついなの節分会(せつぶんえ)が立正佼成会横浜普門館で賑やかに開催されました。裃(かみしも)を着た椎名教会長と年男たち、来賓の鳩山元総理や林文子横浜市長らが参集の方々へ派手に投げています。老人から赤ちゃんまでの信仰家族が2500人集いました。

 節分は室町時代から一般に広まった日本の伝統行事だそうです。冬から春など季節の変わる節目は疫病神が出やすいそうで、災厄を払う目的で始まったよし。明日4日は立春となり、新しい年のはじまりです。

頂いた封筒にある今年の運勢はいかに。なお、1/1から2/3生まれの人の本命運は前年の星でみます。

一白水星(例-昭和2.11.20.29.38.47.56年生まれ)新規事業は慎む年。陰徳を積み家族と心を合わせ精神的な向上を図る                                べし。

二黒土星(昭和1.10.19.28.37.46.55)家族を大事に努力精進の年。

三碧木星(昭和9.18.27.36.45.54.63)開運の年。

四緑木星(昭和8.17.26.35.44.53.62)盛運の時。人間関係には「和」の心で。

五黄土星(昭和7.16.25.34.43.52.61)今年は五黄の年。自重して謙虚に周囲に尽くすつもりで。これからの9年間のスタート                       の年です。

 六白金星からは次回に。

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書の聖 王羲之展など

2013-02-02 06:37:09 | 生かされて今日

 都の小春日和の一日、真善美の芸術で楽しみました。午前中日本橋の三越本店での「平山郁夫展」です。画伯は仏教の日本への伝播の道、シルクロードをライフワークとされ、現地に150回も足を運ばれたそうです。中国からインドまで砂漠を3年掛けて仏典をもとめて歩かれた玄奘三蔵、孫悟空、西遊記の道です。三蔵法師は出国から16年後に『法華経』や『般若心経』などインドから中国へお経を運ばれて漢訳されました。その漢訳が日本に朝鮮からもたらされた(538年)のですから正に日本仏教の父親といえましょう。法華三部経を心の拠り所とする私らには仏教東漸に尽くされた高僧、名も無き多数の先達の命がけのお陰様であります。

画伯は奈良薬師寺の高田好胤師とのお約束で、玄奘三蔵院に大作を収められたそうです。文化勲章もいただかれた大画伯の大きさにも打たれました。三越の近くに伊賀上野から江戸に登ってきた30代の松尾芭蕉さんが住まわれた長屋跡を訪ねました。佃煮屋さんの前に石碑があります。『発句なり芭蕉桃青宿の春』の句が刻んであり、まだ桃青(とうせい)と名乗っていました。

次に上野の国立博物館の王羲之展です。今日は現代有力書家の席上揮毫がありました。みんなの目の前で書を描いてくれるイベントです。1時間前からすでに人だかりができて、大変な混雑になりました。私は映像でしか見ることができませんでした。書家の動きはまるで土俵の力士の立ち会いに似て集中し、リズムある動きに見えました。集まられた書道を愛する方々の熱気が凄いです。

東京藝大の学生によるボランテイァツアー、山水画の解説にも参加しました。30人ぐらいが女性の解説に聞き入りました。国立博物館は一日有意義で楽しいですよ。

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