当麻の郷歩きをしたのは4月2日だった。
今回は護念院からの桜を見たかったが、急に気温の高い日が続いたせいか、千鳥の池に浮かぶ花弁の方が見頃と言える。
西塔は花簾の向こうに透けて見える。
枝垂れの花数は数は少なくなっているが、青空の下で、まだ見栄えがすると思うのは自画自賛かもしれない。
庫裡だろうか割合新しい建物の縁側のガラス戸に枝垂れ桜の、花の多く付いた方の枝が、ぼんやりと映っているのが面白い。
光の受ける加減か木の幹が写るガラスは、、外の色合いそのままなので、光とカメラの位置によってこんな写り方になるものだと 、見た目と出来上がった写真の違いが興味深い。
木に残った花は名残の桜といった風情である。
池には小さい滝のような、水の流れ込むところがあって、池の水を静かな流れのように動かしているのが、花弁の動きで分かる。花筏とも見える。
池に配置している渡り石の所が、花だまりになっている。
桜は待ってよし、咲いてよし、満開はなおよし、散る様もよし、散り敷いてよし。
その時その時の花の状態がすべて、「よし」に見えるのだから、古来から人に愛されて花見の時を、見る人の感覚で楽しむことができる。