迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

真正奇怪蕎麦。

2023-12-30 19:01:00 | 浮世見聞記




今年六月に、JR上野驛の11・12番線ホーム(常磐線ホーム)の東京寄りに登場した無人の驛蕎麦を“試食”する。



一應國産の蕎麦を、米國シリコンバレー産のロボットが調理して、お客に提供する。



メニューはやたらと少なく、支払ひは現金不可のため、私はSuicaを使用する。



待ち時間は90秒、有人の驛蕎麦の迅速性を考へると、やや遅い。

人が並んでゐる時は、私などはイライラしさうだ──と云ふか、並んで待つなど大嫌ひなので、そもそも行かないが。

今回“試食”したのは、いちばん安い¥600の、きつね蕎麦。



ところが不味い、びっくりするくらゐ、マズイ

いくらなんでも、これはいけない。

サギとまでは云はないが、即席麺でも、ここまでヒドくはない。

なるほど、これでは店がガラガラなわけだ。

ふにゃふにゃの蕎麦をガマンして呑み込み、味のない汁にはちょっとだけ口を付けて、すぐゴミ箱へ。

その隅のカウンターには、ほとんど口をつけなかったらしい蕎麦が、放置されてゐるのを見た。

そうだらうと思ふ。


はふはふの体でホームへ抜け出すと、↓な謳ひ文句が。



……あんな蕎麦モドキでは、引き合ひに出された妖怪のはうが氣を惡くする。











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