今年六月に、JR上野驛の11・12番線ホーム(常磐線ホーム)の東京寄りに登場した無人の驛蕎麦を“試食”する。
一應國産の蕎麦を、米國シリコンバレー産のロボットが調理して、お客に提供する。
メニューはやたらと少なく、支払ひは現金不可のため、私はSuicaを使用する。
待ち時間は90秒、有人の驛蕎麦の迅速性を考へると、やや遅い。
人が並んでゐる時は、私などはイライラしさうだ──と云ふか、並んで待つなど大嫌ひなので、そもそも行かないが。
今回“試食”したのは、いちばん安い¥600の、きつね蕎麦。
ところが不味い、びっくりするくらゐ、マズイ!
いくらなんでも、これはいけない。
サギとまでは云はないが、即席麺でも、ここまでヒドくはない。
なるほど、これでは店がガラガラなわけだ。
ふにゃふにゃの蕎麦をガマンして呑み込み、味のない汁にはちょっとだけ口を付けて、すぐゴミ箱へ。
その隅のカウンターには、ほとんど口をつけなかったらしい蕎麦が、放置されてゐるのを見た。
そうだらうと思ふ。
はふはふの体でホームへ抜け出すと、↓な謳ひ文句が。
……あんな蕎麦モドキでは、引き合ひに出された妖怪のはうが氣を惡くする。