皇居三の丸尚藏館にて、「公家の書─古筆・絵巻・古文書」展を觀る。公家たち必須の技藝であり、誇りであり、またみずからの存在証明でもあった“書”を數點厳選の企画展、しかし現在では存在しない貴族たちが筆を通して心血を注いだ一字一字は、私のやうな凡庸の眼すら惹きつけてやまない“力”をいまなほ湛え、ああこれが貴種の矜恃かと感じ入る。(※案内チラシより)隣室の「皇室の美術振興─日本人近代の絵画・彫刻・工芸」展 . . . 本文を読む
久しぶりに池上本門寺を参詣す。本堂で、七五三のお参りで頒布した千歳飴の余りを分けてゐた。製造は老舗の榮太樓本舗、材料は全て國産、着色は野菜由来と云ふのが氣に入り、いくらかの“お氣持ち”を置いて、一本いただいて行く。この國では當たり前であるところの、なんでもかんでも異國産を使った飴であったなら、私は情けなくてそっと元に戻していただらう。 . . . 本文を読む