恵比寿の東京都写真美術館ホールで、映画「リュミエール!」を観る。
19世紀末、フランスのリュミエール兄弟が発明した50秒間の動く写真──“シネマトグラフ”が、近ごろ話題の“4Kデジタル処理”により、20世紀を飛び越えて蘇る。
現存する1422本のフィルムから、108本を厳選して90分にまとめた本編に、選者自らが今後の作品鑑賞の手引きともなるやうな秀逸なナレーションを付け、21世紀に生きてゐる私たちを“あの頃”へと誘ふ。
街角の日常風景からショートコメディー、リメイク、そして明らかに演出の手が加わってゐるものなど、ジャンルは多彩だ。
権力者の先棒担ぎに成り下がり、「オモシロイ映像(え)」を撮るためなら事実を覆ひ隠して見るに堪へない虚像(つくりもの)ばかりを垂れ流すことも恥としない現在の映像屋の体たらくは、まさに先人の偉業への冒瀆である。
しかしその萌芽は、122年前のこれらシネマトグラフのなかに、すでに窺へるのである……。
19世紀末、フランスのリュミエール兄弟が発明した50秒間の動く写真──“シネマトグラフ”が、近ごろ話題の“4Kデジタル処理”により、20世紀を飛び越えて蘇る。
現存する1422本のフィルムから、108本を厳選して90分にまとめた本編に、選者自らが今後の作品鑑賞の手引きともなるやうな秀逸なナレーションを付け、21世紀に生きてゐる私たちを“あの頃”へと誘ふ。
街角の日常風景からショートコメディー、リメイク、そして明らかに演出の手が加わってゐるものなど、ジャンルは多彩だ。
権力者の先棒担ぎに成り下がり、「オモシロイ映像(え)」を撮るためなら事実を覆ひ隠して見るに堪へない虚像(つくりもの)ばかりを垂れ流すことも恥としない現在の映像屋の体たらくは、まさに先人の偉業への冒瀆である。
しかしその萌芽は、122年前のこれらシネマトグラフのなかに、すでに窺へるのである……。