ニンゲンへの嘲笑のやうに聞こえた雷鳴から一夜明ければ、今度はトボケたやうな五月晴れ。
驚くやうな急勾配のある径なれば、當世はやりの徘徊者はまず出没せず。
それが成長して、
やがて皮の下から次代の若ゐ衆が現れる。
ニンゲン界も、次代に向けて“脱皮”せなあかんわな……。
連休も明けて、人が再び動き出してゐる様子を、窓の外の空気から聞く。
通勤や通学は致し方ない──為政者が無政者なのだから。
だが、再開した娯楽施設に高年齢層が集ってゐる様には、「?」
いよいよ『人体實験』が始まった──
その思ひを強くせり。
……と、そんなことばかり考へるのもいかがなものなれば、五月晴れでもあり心を換気せんと、戦國の古城跡につながる町内の古道を散歩せり。
驚くやうな急勾配のある径なれば、當世はやりの徘徊者はまず出没せず。
径沿ひの竹林に、若竹の息吹を見つける。
それが成長して、
やがて皮の下から次代の若ゐ衆が現れる。
ニンゲン界も、次代に向けて“脱皮”せなあかんわな……。