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昨年に人間國寶に認定された、シテ方寶生流の大坪喜美雄師を特集したラジオ放送を聴く。
「柏崎」「江口」「百万」「羽衣」の、重厚にして明快なコトバとフシの運びに、これが玄人(プロ)の謠ひかと、ただ感じ入り聴き入る。
そして、流儀の行き方として冩實な謠ひ方を戒める言葉に、分野は違ふが歌舞伎役者の初代中村吉右衛門が、「より冩實な心理表現の演技をしなければ、觀客が納得しないやうになった」と云った主旨の言葉を殘してゐるのを思ひ出し、なにかと現代的な感覺(表現)を盛り込みたがる現今の傳統藝能への警鐘とも受け取れて、私はこの放送でもっとも耳を聳てる。
そして、流儀の行き方として冩實な謠ひ方を戒める言葉に、分野は違ふが歌舞伎役者の初代中村吉右衛門が、「より冩實な心理表現の演技をしなければ、觀客が納得しないやうになった」と云った主旨の言葉を殘してゐるのを思ひ出し、なにかと現代的な感覺(表現)を盛り込みたがる現今の傳統藝能への警鐘とも受け取れて、私はこの放送でもっとも耳を聳てる。