迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

ゆめのあいだのことばなり。

2015-03-08 23:18:55 | 浮世見聞記
宝生流の「源氏供養」を観に、水道橋の能楽堂へ。

この曲は以前に金春流の舞台でも観ているが、源氏物語五十四帖の巻名を読み込んだ後半の美しい謡を、“うたい宝生”はいかに聴かせるのか、それを楽しみにして出かけたわけである。


宝生流ならではの静かな謡、シテの抑えた舞は、観る者の心に時間をかけて、その印象を刻み込む。


帰宅し、落ち着いてから今日の舞台を思い返し、

「ああ、いいものを観たな……」

と、しみじみと気付かせる。


この心憎さが、


すなわち妙技。
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