露國がウクライナに無益な國盗合戰をしかけ、支那はニッポンの領海を侵犯し、北朝鮮は頻繁にミサイルをニッポンの方向へ發射するなど、海の向こふがあちこちでキナ臭いことに乗じて、國防費の増額分は國民負担もやむなしとの風潮をつくり出さうとする──
便乗値上げならぬ、「便乗増税」。
これほど惡質な話しもない。
かつてニッポンの為政者は、さういふ世論操作をして、全國民を第二次大戰の犠牲者へと追ひやったのではなかったか?
確かに、狂氣を含んだ火藥臭があちこちから漂って来る現在(いま)の時世下、國防強化と云ふ示威行動も必要だらう。
しかしその財源を、もはや無能的とも云へる値上げ地獄に苦しむ我々から徴収しやうなど、愚策にもほどがある。
これまでに我々から搾り取って秘匿した“埋蔵金”が、必ずあるはずだ。
まさか、とっくに遣ってしまった、などとは言はせぬぞ。