何年ぶりかで、朝の「通勤時間帯」の驛を利用する。
乗車降車の利用客たちの、相変はらずなふて腐れた表情を眺めてゐると、なるほどこのクニの不景氣はこのヒトたちが自分で作り出してゐることがよくわかる。
電車が到着したホームの頭上からは、「空いてゐる扉からさっさと乗れ」と、驛員が高い調子で煽り散らす聲が降ってゐる。
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朝からあんな調子でキャンキャンやられたら、なるほど癇の立つのが顔に出さうだ。
浮世の平日の、この時間帯に驛にゐるのは、なるべく止さう。
買ひ物つひでに、先日に火事があったと云ふ“現場”を、遠巻きに見て過ぎる。
爆發音と猛火で一帯は騒然となった云々、原因はたぶん、向かふに見える焼け爛れたクルマだらう。
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火は扱ひを誤ればすべてを“無”に帰してしまふ。
用心すべし、用心すべし。