迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

胸は二上り三下り。

2020-06-09 20:00:00 | 浮世見聞記
浮世は日常の回復へと歩を進め、私も物見をしながらその方策を練る。


しかし、支那病菌はまだ時期尚早と嘲笑ふが如く、病院以外での集團感染など、依然として猛威を保ったままだ。


戯場など娯楽業の再開は、収束(終息)が最終段階に入ってからの話しだらう。



さりながら、自分までが手持ち無沙汰でゐることはない。


外で三味線の聲を聴けないのなら、自分で部屋のなかでそれらしい音を出して樂しまう──

と、三味線を引っ張り出す。



習った曲よりも、聴き覺えて資料を求めた曲のはうが、よく記憶してゐるのは皮肉だ。


藝事といふやつは、

いろいろな意味で、

“相性”がものを言ふ。



しょせんは“樂しみ”。


なればこそ、樂しいと感じるくらゐのところでとどめておくはうが、長續きするといふものだ。



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