今夏も埼玉県のふじみ野市立産業文化センターで開催の「ふじみ野産文フェスティバル2024」に参加し、現代手猿樂を舞ふ。
昨夏の初参加では男踊りの「すゑひろかり」を演じたので、二回目の今回は女形の踊りにしやうと、「おわら娘」と「春雨おもん」の二番を選ぶ。
「春雨おもん」は既に何度か演じてゐるもの、「おわら娘」はかつて信州で製糸業が盛んだった時代、越中から糸繰りの工女としてやって来た女性たちが故郷を偲んで“おわら節”を踊ったとの資料を讀んで興味を持ち、“旧踊り”の振付を覺えた上で現代手猿樂に構成したもので、今回が初演。
觀覧席には、現代手猿樂に興味を感じて来場されたと云ふ方もおられて、「これはなんだ」──見てみやう、と人に思ってもらふことが成功の第一段階なれば、今回も鐵道小旅行を兼ねて彩の國までやって来た意義は大いにあったと、大いに自負せり。
午後は觀覧者にまはり、合奏あり、合唱あり、彈き語りあり、ハワイアンあり、その若さが羨ましいダンスあり、さて私は次の御縁にはどんな色を演じやうかと、もう明日の夢見心地。