平和こそ橫濱が民意なり。

ふと氣が向いて、橫濱へ行く。

民意の結集によって誕生した新市長によって公營賭場の誘致がめでたく撤回され、この眺めの背景にもれなくそれが冩り込む危機の去ったことは、「あぶない刑事」以来の橫濱好きにとっては極上の喜び。

この國の平和は民意によって維持されてゐることが立派に証明された、一連の騒動だった。

山下公園では今日の如くたまに結婚動画の撮影に出會すが、

橫濱の定番風景に賭場が映り込んでは、すべてが台無しになると云ふもの。

……が、私のなかのもう一人の“私”が、

「結婚……、すなはち離婚の一番の原因か」

と、マスクの内でニヤニヤしてゐる。

つくづく哀しくてサイッテ～な人種だと、自分でも思ふ。　

茶番大運動會の期間中は異常事態そのものな関所よって封鎖されてゐた橫濱公園も、今ではいつものごとく通り抜けられるやうになり、

やっと“平和”が戻ったと安堵する。

しかしながら、茶番大運動會の野球會場として増設した觀覧席は、公園の自由空間を潰した甲斐もなくけっきょく不要な遺物となり、

いかに大愚劇であったかを後世に傅へる良き手本となりにけり。

それよりなにより今日の橫濱でいちばんの幸せは、販賣店に納車中のアストンマーチンの新車に、

間近で逢へたことである！