迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

これはこれはお早い御登城。

2019-07-29 18:50:06 | 浮世見聞記

『関東甲信も、梅雨明けしたと見ゆる』云々。

昨年より三十日遅れで──もっとも昨年は早かったのだが──、やうやく夏本番。


熱い夏。

茹だる夏。

ああ、しんどい季節が……。


は、夏が来る前の感覚。


いざその季節に飛び込むと、案外さうでもなかったりする。

そして、そんな暑さに在る自分を、けっこう楽しんでゐたりする。


夏には夏の、楽しみがあるゆゑに。


季節に不満がある人は、タダの通年性欲求不満、寒くなればなったで、今度は「さむいっ!」と怒り出す。

“働き方改革”より、“生き方改革”をすべし、じゃ。



手帳の、八月の頁をひらく。


やりたいことは、目一杯ある。


梅雨明けを告げるより先に夏を告げてゐた蝉の聲が、

今日は開幕宣言のやうに聞こえた。



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