今年三月より上越新幹線でも運行を開始したE7系に、新潟駅から乗ってみる。
なんとなく往年の“500系のぞみ”を思はせる容貌ゆゑ、現今では唯一好きな型の新幹線車両だ。
が、長野へも北陸へも出掛ける用事はなく、東京駅でただ「カッコええなぁ……」と眺めてゐるばかりだったが、今回は新潟駅からの乗り換へで時間の都合がつきさうだったので、「ほな乗ってみまひょか……」と、いつもの気ままで實行せり。
上越新幹線の車両は近年中にすべてE7系に置き換へるとのことなので、何も先物買ひをすることもないのだが、天候異常な現今の夏、いつ遅延運休するやも分からぬ在来線で、この時期特有の見た目からして貧乏くさい長距離徘徊者たちとわざわざ道連れになる必要もなく、今回の巡り合はせは“御縁”なりと、ありがたくあやかりける。
──やうは、「笑点」までに帰宅出来れば良いのである。
座席は見た感じ良さげな作りなれど、座り心地もまた乗り心地も、東海道新幹線と大差なし。
ただ車窓から富士山が見えるか見えないか、その程度の違ひなり。
──とりあへず一度乗っておけば、
今後の選択肢も増へると云ふものじゃ。