ラジオ放送で、喜多流の「雲雀山」を聴く。
同じ出演者で同じ曲を聴いた憶(おぼ)えがあるので、たぶん再放送だらう。
讒言によって命の危険にさらされた姫君を主君から護るため、乳母は雲雀山の草庵に姫君を匿ひながら花を賣って細々と暮らすうち、狩りに出かけた主君一行と再會し、前非を悔いる主君のもとへ姫君ともども帰参が叶ふ──
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乳母の姫君への主従を超えた情愛云々より、さうした心情を訴へる謠の節付けそのもののはうへ耳がいく曲に、私には聞こえる。
徒弟制度などとても耐えられない私である、主従の情など理解できない道理か。