本格的な夏の到来である。日本の女性たちは、日焼けを嫌ってSPF35とか50とか日焼け止めクリームを顔にぬる。 ミャンマーで驚いたのは、道行く女性たちが頬に白っぽい泥(ドロ)のようなものを塗っていることだった。最初は、よくサッカーの応援なんかで見かける「いたずら」?かと思った。ところが、女性ばかりではない、子供の顔には、もっとたくさんの白いドロがぬり付けられている。幼稚園に行ってみると全員の顔に白化粧がぬられている。
ああ、これは きっと母親たちの愛情表現なんだ!
子供たちの顔には、「丁寧に」「それなりに丁寧に」「とてもユニークに」というように思い思いのタッチで白化粧が施されている。
これを、ミャンマーの伝統的な化粧法で「タナカ」という。タナカは、日焼けから肌を守り虫除けにもなる。タナカの木をすりつぶして泥状にたものだから「タナカ」というらしい。私もやってもらったが、つけるとスーと涼しくなる。木の質によって色も異なり、黄色のものがより良質といわれている。
タナカの木は栽培されており、こうして街角でも売っている。これこそミャンマーの伝統的なナチュラル・ファションなのだと納得。