陶芸工房 朝

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アトリエだよりー3・廿日会祭

2016年04月03日 | 日記・エッセイ・コラム

百花繚乱、春がピークを迎えました。草も木も人も朝からウキウキしているような日曜日の朝。

草取りをしていると、近くの公園から何やら賑やかな笛太鼓の音・・・ 

 

 

 「今日はしずおか祭だった」。覗いてみると近隣の町内の山車が行列を作ってぞろりぞろりと進行中・・

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「しずおか祭り」は、毎年4月1日から6日まで行われるお祭りで「大御所祭り」「桜祭り」などとも言われますが、正式名称は「駿府浅間神社廿日会祭(はつかえさい)」。旧暦の2月20日に行われたことからこの名称があります。駿府城のある駿府公園を中心に街の中でもいろいろな催しが行われ春を楽しむ人々で賑わいます。

 

   この祭りの中で行われる行事に「稚児の舞」があります。これは、「天下泰平」「五穀豊穣」を祈願して浅間神社の神前で稚児が舞を奉納するというもので、天冠には桜と山吹の枝をさし、額には白粉で月の形をつけ、葵の紋付の舞装束を付けて舞うのだそうです。今川時代以前から駿府に伝わる伝統の舞でした。この舞が廃れかけた時、大御所として駿府城に入城してきた家康が復活させたと伝えられています。                        廿日会祭の原型は、五穀豊穣を祈願する、このあたりにあったのでしょうか・・・。

そんなことを言いながら、私は未だにその舞を観たことがないのです。

 

 夕方、自転車で買い物に出たついでにお濠の近くまで行ってみました。お濠の桜は今が満開。祭りを楽しむ人々で賑わっていました。中には色とリどりのベールで髪を包んだイスラム教徒らしい人々の姿もあって、時代の流れを感じさせます。

 「駿府城」は1585年に徳川家康が築城し、晩年の大御所時代を過ごした場所としても有名です。 気候温暖、風光明媚、海と山に囲まれた自然豊かな城下町の空気が、晩年の家康の気に入ったのでしょう。最近は若者の東京進出で人口減少傾向にある静岡市ですが、穏やかな暮らしをお望みの方にはお薦めのいい街ですヨ。