数年ぶりに"Tom's Midnight Garden"を読みました。
これももう何回読んだか覚えてないくらい読んでいるのに、「読み返したたくなる本」で紹介していませんでした。
作者は読み返したくなる本③の"Minnow on the Say”と同じくフィリパ・ピアス。
"Minnow on the Say"は二人の少年の夏の冒険でしたが、"Tom's Midnight Garden" は弟のはしかがうつらないようにと、おじさんの家に預けられるトムが真夜中に迷い込む不思議な庭とそこで出会う少女ハティとの物語。
おじさんの家の古い時計が13時を打ち、トムは扉を開けて、あるはずのない庭に毎晩出かけて行きます。
「時」がテーマになっているので"Minnow on the Say"よりぐっとファンタジーの要素が強くなっています。
ヴィクトリア朝時代の庭園の描写が生き生きとしていて、こんな庭なら毎晩訪ねて行きたくなるだろうなあ。
物語はほとんどこの庭で展開しますが、一度だけ凍った川をハティとトムがスケートで滑るというシーンがあります。
初めてこの本を読んだ時からこのスケートのシーンは鮮烈でした。
弟のピーターと色々計画していた夏休み。
いやいや行かされたおじさんの家。
遊び相手はもちろんいない。
そんな時に出会ったハティと庭。
不思議な夏休みの始まり。
同じ本を読んでも読むたびに少しずつ印象が違ってくるというのは、本を読み返す面白さの一つだろうと思います。
今回はやけに泣けたなあ(年のせいですね)。
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