テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

マエストロは語る(熱っ)!

2012-04-22 23:37:05 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 うむむ~、GWも近い4月下旬なのに、日照不足!

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おひさまにィあいたいでスようゥッ!」
「がるる!がるがるぐるるる!」(←訳:虎です!星空にも会いたい!)

 金環食の日は晴れるかしら~?と
 TVの天気予報を見ようとしたら……
 あらららっ?
 こっちの局でもあっちの局でも、
 春の新ドラマはミステリものばっかり?
 ならば拙ブログでも、御紹介いたしましょう巨匠さんの名作ミステリ!
 こちらを、どうぞ~!

  


 
               ―― 蠟人形館の殺人 ――


 
 著者はジョン・ディクスン・カーさん、原著は1932年に、画像の日本語版は2012年3月に発行されました。
 英原題は『THE CORPS IN THE WAXWORKS (THE WAXWORKS MURDER)』、
 以前は新書サイズのポケミスで刊行されていた作品ですが、
 新たに改訳され、入手しやすい文庫本になったんですよ~!

「わほほッ♪ かーおじさんッといえばァ~♪」
「がるっる!」(←訳:密室だぁ!)

 そうね、
 密室のマエストロ!
 閉ざされた空間を構築し、さらにはブチ破ってみせる巨匠カーさん!
 カーさんなくして密室の隆盛なし!
 って言えるくらい、ミステリ小説の発展に関与したのがカーさんです。

「ふとッちょのォ、ふぇるはかせッ!」
「ぐるっがるるぐる!」(←訳:怒りっぽいヘンリ卿!)

 カーさん(カーター・ディクスンさん)の作品における2大探偵役さんは、
 なんといっても、
 フェル博士!
 そして、ヘンリ・メルヴェル卿(愛称H・M)!
 の御二方ですが、
 パリを舞台にした『蠟人形館の殺人』で探偵役を務めるのは、
 アンリ・バンコランさん。

「おふらんすのォ、おかたァ、でスかッ?」
「がるるるぐるぐるるがる?」(←訳:刑事さんかな警部さんかな?)

 そこがややこしいんですけれど、
 バンコランさん、刑事さんではありません。
 予審判事という職に在って、
 警察全体を指揮するような権限をお持ちです。
 
 刑事さんたちを動かし、
 証拠を握って、
 犯罪者をお縄にする――

 バンコランさん、
 悪人相手に大捕り物をするときは、なぜか燕尾服。
 ホワイトタイにシルクハット、
 銀の握りのついたステッキまで携えた正装姿で現場を仕切っちゃう御方です。
 フェル博士やヘンリ卿ほど太っちょではなくとも、
 ずいぶんと変人さんで、
 それでもさすがの切れ者さん……という点は、
 カーさんらしい探偵像ですね。

「ぱりけいさつのォ、だておとこッ!」
「がるるっぐるるがるるる!」(←訳:ギャングたちにも怖がられてるよ!)

 友人のジェフ・マールさんをワトソン役に、
 バンコランさんは凶悪犯を追います。
 背景にあるのは、
 華やかなパリのダークサイドと
 狡猾な脅迫犯の企み。
 入り組んだ事件の真相を、
 バンコランさん、いかにして解き明かすのでしょうか――?

「おしゃれェしてェ、たいほォしようッ!」
「ぐるるがるぐるる!」(←訳:おフランス風にね!)

 カーさん独自のエッセンスが、
 これでもか!
 と詰め込まれたプロフッショナルなエンタ作品です。
 旧版なら読んだことあるわよ!という御方も、
 新訳版のこの御本を、ぜひ~!

「まにあさんッ、ひつどくゥでス!」
「がる~!」(←訳:ウィ~!)
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする