テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ステキな正体、明かせません!

2012-04-09 23:31:01 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 今日はポカポカ陽気~♪の東京・多摩地域、でしたね。
 これぞ春!

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふゥッ! あちゅいィ~!」
「がるる!ぐるがるるーるがる!」(←訳:虎です!春を越えて初夏だー!)

 そうね、
 ああ冷たい飲み物が欲しい!と思ってしまう気温でした。
 きっと、お花見の席ではフラペチーノやアイスクリーム、
 よく冷えたカフェオレ、ミルクティーが歓迎されたことでしょう。
 本日の読書タイムは、
 コーヒー片手のブレイクタイムにぴったりな、
 こちらの御本を、さあ、どうぞ~!

  

  
 
            ―― Coffee Blues コーヒーブルース ――


 
 著者は小路幸也さん、2012年1月に発行されました。
 コクあり味あり&クール!な表紙の装画はスカイエマさんの作品です。

「かふぇッ、でスねッ♪」
「がるるぐるるる!」(←訳:ジャズ喫茶かも!)
「うむッ! れこーどぷれいやーがァあるでス!」

 ここ《弓島珈琲(ゆみしまコーヒー)》は、
 気取ったカフェや、
 マニアが聖地と崇める有名ジャズ喫茶……ではないようです。
 建物は、古い民家の一階部分を改装して。
 レコードプレイヤーはあるけれど、
 音響効果なんてのは考えられてなくて。
 サイフォンで淹れるコーヒーはあるけれど、
 エスプレッソ? ラテ? トールにショート?
 いやー、それは……

「めにゅーにィ、ないィのでスゥ!」
「がるるー??」(←訳:なんでー??)

 物語の冒頭で、さりげなく、
 いまがいつなのか、が明かされています。
 時代は、1990年。
 2010年代の現在とは違い、
 あっちにスタバこっちにタリーズ、という状況ではなかったんですね。

 千住にある《弓島珈琲》は、
 『ちょっと改装した弓島さんの家で
  息子の大(だい)ちゃんがなんかやってるから遊びに行く』と
 御近所の方々に認識されている、
 敷居の高くない喫茶店さん、なのでした。

 大ちゃん――常連さんや友人からは、
 ダイちゃん、ダイ、と呼ばれる若い店主さんが得意とするのは、
 ブレンドコーヒーと
 ミートソーススパゲティ♪

「あはッ♪ おいしそゥ!」
「がるるぐるがる~!」(←訳:お腹空いてきた~!)

 お昼どきは、素人っぽさ全開の《弓島珈琲》も
 美味しいミートソーススパゲティ目当てのお客さんで満員御礼。
 夕刻になって、ようやく客足も一段落、
 常連さんと大ちゃんが
 カウンター越しにお喋りしていると、
 そこへ、ちょっと変わった“お客さん”がやって来ました。

 気の優しい大ちゃんにはとても追い返せない、
 その“お客さん”のオーダーとは……?

「むむ~ゥ!
 ないしょッ、でスかァ?」
「がるぐるがるるる!」(←訳:ミステリだからね!)

 小さな“お客さん”の依頼に応えようと
 動き始めた大ちゃん。
 大ちゃんの友人たちも力を貸してくれますが、
 少しずつ判明してゆくのは、
 錯綜した、容易ならざる事件の輪郭……?

 探偵でもない大ちゃん、珈琲店の店主に過ぎない大ちゃんは、
 どんな手に出るのでしょうか――

「あまちゅあァにはァ、あまちゅあァのォ、つよみィ!」
「がるぐるgる!」(←訳:でも慎重にね!)

 人気シリーズ『東京バンドワゴン』の作者さんらしい、
 あたたかく、心地良いテンポのミステリ作品です。
 ストーリーもさりながら、
 素晴らしいのは登場人物さんたち!
 中でも傑作、いえ、傑物なのは大ちゃんのお店を手伝う『丹下(たんげ)さん』~!!
 その前歴ときたら!んもう~!

「あわわわッ!
 それはァ、きみつじこうでスよゥ!」
「がるっるぐる~!」(←訳:言ったら駄目~!)

 はいはい、言いません、いえ、言えません!
 ミステリ好きさん、
 『バンドワゴン』ファンの方々は、
 どうぞ一読を!
 御本をひもとき、
 ステキな丹下さんの正体を確かめて下さいね~♪
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする