テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

菩提樹の歌を聴く。

2013-12-19 21:39:34 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ぶるぶるぶるぶるゥ~ッ!」
「がるる!ぐるるぅ!」(←訳:虎です!凍えるぅ!)

 こんにちは、ネーさです。
 雪にはなりませんでしたが、ひゃ~っ、寒い!
 皆さま、体を冷やさないようんして
 読書タイムをお楽しみくださいね。
 では本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



 
              ―― 菩提樹荘の殺人 ――



 著者は有栖川有栖さん、2013年8月に発行されました。
 『Mord in Lindenbaumhaus』と独語題名が付されています。
 ミステリ好きな活字マニアさんには御馴染み、
 英都大学准教授・火村英生(ひむら・ひでお)さんが探偵役を務める
 人気シリーズの最新単行本ですね♪

「ふァいッ! かんさいィ、でスよッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:舞台は関西!)

 火村さんが勤務する大学は京都にあり、
 ワトソン役?の著述者・有栖川さんの自宅は大阪。
 おふたりに捜査上のアドヴァイスを求めるのも、
 おもに大阪や神戸の警察官さんたちですから、
 必然的に、京都・大阪とその近郊、
 六甲や芦屋といった神戸周辺地域が
 物語の舞台になります。

 この御本に収録されている、

  『アポロンのナイフ』
  『雛人形を笑え』
  『探偵、青の時代』
  『菩提樹荘の殺人』

 という4作品でも、
 ときに、土地(土地柄)が重要な要素となって、
 間接的ながら事件の解決に貢献したりもします。

「おおさかのォ、してんのうじッ!」
「がるるぐぅる!」(←訳:京都の宝ヶ池!)
「あしやのォ、おやしきィ!」

 『アポロンのナイフ』で、
 推理作家・有栖川さんのお散歩コースとして紹介されるのは、
 四天王寺境内の《亀の池》。

「いまスねッ、もちろんッ!」
「ぐる!」(←訳:亀が!)

 亀たちの日向ぼっこを微笑ましく眺め、
 息抜きしていた有栖川さんは
 偶然から、
 池の畔で見知らぬ少年と言葉を交わすことになりました。

 その数時間後、
 有栖川さんは或る疑念にとらわれ、
 慄然とします。

  まさか。
  私が出会ったあの少年は、もしかしたら……?

「なななッ、なんでスかッ?」
「がるるぐるるっ!」(←訳:思わせぶりなっ!)

 ふふふ、ミステリですから、
 ネタばらしは出来ませんよ。

 けれど、『アポロンのナイフ』に始まり、
 表題作『菩提樹荘の殺人』まで、
 4作品、火村さんの炯眼は見事です!

 特に『菩提樹荘の殺人』は唸らされましたよ。
 すぱり!と快刀乱麻!

「こッちのもォ、いいよッ!」
「ぐるぐる!」(←訳:青の時代!)

 ミステリでありつつ、
 苦みのきいた青春懐古の色合いも濃い『探偵、青の時代』も
 こころに残る作品です。

 さあ、ミステリ好きさんなら、これは読まなくちゃ!
 有栖川さんのファンの方々は
 この御本を読破せずに年越しは出来ませんよ。
 ミステリマニア以外の活字マニアさんも、
 ぜひ~♪♪

「あとがきもォ、すてきィでス!」
「がるるるぐるぅ!」(←訳:おすすめだよぅ!)




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする