テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― たどる、旅へ ―

2015-02-03 21:44:18 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うめがァ、さきましたでス!」
「がるる!ぐるるるがるー?」(←訳:虎です!サクラはまだー?)

 こんにちは、ネーさです。
 今日、横浜では梅の開花が観測されたそうですよ♪
 桜の花はいつ頃かなぁ~?と首を長くしながら、
 本日の読書タイムは“春の旅行シーズン”が恋しくなる一冊を、
 さあ、どうぞ~!

  



          ―― イギリス鉄道でめぐるファンタジーの旅 ――



 著者は河野友見(こうの・ゆみ)さん、2014年7月に発行されました。
 日本と同じように、鉄道網が島を覆っている国――英国の旅へ、
 はい、チケットを握りしめて、出発~!

「えきべんッ、ありまスかッ?」
「ぐるーるる?」(←訳:デザートは?)

 あのですね、駅弁の心配より、
 どこに向かっているかってことを気にしてくださいな。

 御本の題名に、ファンタジー、とありますから、
 目的地はファンタジー小説や、
 おとぎ話の舞台となった土地……かと予想しますが、
 これは、どちらかというと
 英文学好きな大人の活字マニアさん向けの旅、ですね。

「もぐッ!(←サンドイッチ頬張り中)
 あれにィ、みゆるはァ~」
「がーるるるる!」(←訳:プーさんの森!)

 おお、あれはアッシュダウンの森ですね。
 南イングランド、ハートフィールド村に濃い緑の影を作っているのは、
 劇作家・小説家・詩人のA・A・ミルンの一家と
 くまのプーさんたち暮らした美しい森。

「まほうのォもりッ、でスゥ!」
「ぐるるる!」(←訳:名所だね!)

 著者・河野さんおすすめの
 ブリットレイルパスを駆使して次に向かうのは
 ピーターラビットくんの住処・湖水地方。

 そこからスtラトフォード・アポン・エイヴォンへと回れば、
 W・シェイクスピアさんの家と、
 ゆるやかに流れるエイヴォン川が。

「いしづくりのォ、まちィ!」
「がるぐるる!」(←訳:昔のままだ!)

 オックスフォード、
 スコットランド、
 ネス湖、と旅が続く中で
 ちょっと変わり種なのは
 ロチェスターという町です。

 ロンドンから東南東へ、鉄道で1時間と少し。
 ロチェスターRochesterは
 文豪チャールズ・ディケンズさんの生地。

 ディケンズさんは、日本でいうなら
 夏目漱石さんのような存在でしょうか。

 近代の英文学を拓いた大作家――
 《物語》という形を確立させた偉大な語り手にして、
 英国人にこよなく愛されるユニークなお人柄。
 『クリスマス・キャロル』も『オリヴァー・ツイスト』も
 『二都物語』も『大いなる遺産』も
 いまも現役でガンバってます♪

 
「あァ~もうゥしゅうてんだァ~…」
「ぐるがるぅ?」(←訳:ここどこぉ?)

 ロチェスターから、
 英国鉄道旅の終点となるロンドンへ。

 ディケンズさん、
 そして我らがホームズさんも住んだ首都のパブ巡りは
 長旅でお腹ペコペコになった
 食いしん坊さんにうってつけですね。
 窓の外を見やれば、
 ほら、ケンジントンガーデンの上に夕焼けが……。

「むむゥ! なにかがァ~、でてきそうなッ?」
「ネッシー?」(←訳:?)
「そッちじゃないィよゥ~!」

 冬の日本にいながら、
 想像力を刺激される文章と写真で
 しばしの異国逍遥を、
 皆さま、お楽しみあれ♪
 



コメント
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