「こんにちわッ、テディちゃでス!
うわわッ、こわッ!」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!表紙が強面!)
こんにちは、ネーさです。
文庫本の表紙で、こちらを睨みつけている?のは、
オオカミ、それとも人狼?
とすれば、この御本はホラーもしくはSF……ってことはなく、
一級品のエッセイ作品なんですよ。
さあ、本日の読書タイムは、名手さんの名品を、どうぞ~♪
―― ポーカー・フェース ――
著者は沢木耕太郎さん、単行本は2011年に、画像の文庫版は2014年5月に発行されました。
JTB紀行文学賞を受賞した『深夜特急』3部作、
司馬遼太郎賞受賞の『キャパの十字架』他で知られる
ノンフィクション作家・沢木さんは
名エッセイストでもあります。
この御本は『バーボン・ストリート』『チェーン・スモーキング』に続く
沢木さんの第三作目のエッセイ集……なんですけど、
『あとがき』によれば、
『ポーカー・フェース』にするか
『ポーカー・フェイス』にするか、で
悩んだのだとか。
「ささいなァちがいィッ?」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:大きな違いかも!)
小さな出来事、
ささやかな連想、
そして回想。
そうだ、初めて旅先で置き引きに遭ったのは
あの国でのことだった――
これまで、旅先での盗難とは
まったく縁がなかったのに。
バスターミナルで、
バックパックを持っていかれてしまったんだよなぁ……
「わきゃゥ! それはァかなしいィ~!」
「がるぐるるぅ~…」(←訳:落ち込むよォ~…)
旅慣れた方々でもドキドキしてしまうアクシデント、ですよね。
御本冒頭に近いこの部分で、
それで? どうしたんだ?
旅は中断?
ショックから立ち直って再開?
と、思わず前のめりになっちゃった人は、
ええ、もう沢木さんのエッセイのトリコです。
「どうなッたのでスかァ??」
「ぐるるがる?」(←訳:荷物と旅は?)
荷物紛失事件は
ちょっとビックリな結末を迎えます。
さすがの沢木さんも苦笑い、なオチとは……。
旅の思い出は、
靴磨きの老人との出会い、
さらに神田のお寿司屋さんと、
お寿司屋さんの大将さんとの会話へと
あちらに飛び、
こちらに舞い戻り。
「いッけんッ、みゃくらくがァ、なさそうでェ~」
「がるるぐるる!」(←訳:そこが楽しい!)
13編のエッセイが収録されていますが、
あとがき、そして、文庫版あとがきも
余韻深く、
表紙のオオカミさんの画を
あらためて見直すことになります。
画家・小島武さんへの、
片想いにも似た追慕。
「おおかみおとこさんのォ、ひょうしィにはァ~…」
「ぐるるがるるぐっるるる!」(←訳:こんな背景があったんだ!)
読み手の気持ちをそらさない、というのでしょうか。
巧みな語りのリズムに、
エッセイ好きさんは陶酔必至!
ぜひ、一読を♪
うわわッ、こわッ!」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!表紙が強面!)
こんにちは、ネーさです。
文庫本の表紙で、こちらを睨みつけている?のは、
オオカミ、それとも人狼?
とすれば、この御本はホラーもしくはSF……ってことはなく、
一級品のエッセイ作品なんですよ。
さあ、本日の読書タイムは、名手さんの名品を、どうぞ~♪
―― ポーカー・フェース ――
著者は沢木耕太郎さん、単行本は2011年に、画像の文庫版は2014年5月に発行されました。
JTB紀行文学賞を受賞した『深夜特急』3部作、
司馬遼太郎賞受賞の『キャパの十字架』他で知られる
ノンフィクション作家・沢木さんは
名エッセイストでもあります。
この御本は『バーボン・ストリート』『チェーン・スモーキング』に続く
沢木さんの第三作目のエッセイ集……なんですけど、
『あとがき』によれば、
『ポーカー・フェース』にするか
『ポーカー・フェイス』にするか、で
悩んだのだとか。
「ささいなァちがいィッ?」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:大きな違いかも!)
小さな出来事、
ささやかな連想、
そして回想。
そうだ、初めて旅先で置き引きに遭ったのは
あの国でのことだった――
これまで、旅先での盗難とは
まったく縁がなかったのに。
バスターミナルで、
バックパックを持っていかれてしまったんだよなぁ……
「わきゃゥ! それはァかなしいィ~!」
「がるぐるるぅ~…」(←訳:落ち込むよォ~…)
旅慣れた方々でもドキドキしてしまうアクシデント、ですよね。
御本冒頭に近いこの部分で、
それで? どうしたんだ?
旅は中断?
ショックから立ち直って再開?
と、思わず前のめりになっちゃった人は、
ええ、もう沢木さんのエッセイのトリコです。
「どうなッたのでスかァ??」
「ぐるるがる?」(←訳:荷物と旅は?)
荷物紛失事件は
ちょっとビックリな結末を迎えます。
さすがの沢木さんも苦笑い、なオチとは……。
旅の思い出は、
靴磨きの老人との出会い、
さらに神田のお寿司屋さんと、
お寿司屋さんの大将さんとの会話へと
あちらに飛び、
こちらに舞い戻り。
「いッけんッ、みゃくらくがァ、なさそうでェ~」
「がるるぐるる!」(←訳:そこが楽しい!)
13編のエッセイが収録されていますが、
あとがき、そして、文庫版あとがきも
余韻深く、
表紙のオオカミさんの画を
あらためて見直すことになります。
画家・小島武さんへの、
片想いにも似た追慕。
「おおかみおとこさんのォ、ひょうしィにはァ~…」
「ぐるるがるるぐっるるる!」(←訳:こんな背景があったんだ!)
読み手の気持ちをそらさない、というのでしょうか。
巧みな語りのリズムに、
エッセイ好きさんは陶酔必至!
ぜひ、一読を♪