テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 《数》の芸術家たち ~

2019-08-12 22:28:53 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 りゅうせいィぐんッ、きたるゥ~!」
「がるる!ぐるるるがるるぅ♪」(←訳:虎です!見えるといいなぁ♪)

 こんにちは、ネーさです。
 夏の夜空を彩るペルセウス座流星群の見頃は、
 今日12日の深夜から13日明け方にかけてと、
 明日13日の深夜から14日明け方にかけて。
 北東の空から登ってくるペルセウス座近くの周りに
 キラキラっと流れ星が飛ぶ……はず?
 観測良好な天候になりますようにと願いながら、
 さあ、本日の読書タイムは、
 こちらの御本を、どうぞ~♫
 
  


 
    ―― 世にも美しき数学者たちの日常 ――



 著者は二宮敦人(にのみや・あつと)さん、
 2019年4月に発行されました。
 大ヒット作となった
 『最後の秘境 東京藝大――天才たちのカオスな日常』に続き
 著者・二宮さんが追いかける新たな“天才集団”は――
 
「すうがくしゃァさんッ?」
「ぐるるるがる??」(←訳:藝大とは真逆??)

 数値では表現し切れない芸術家のタマゴさんたちと、
 数値で表現することをこそ目標とする
 数学者さんたち。

 あまりにも対照的な存在ですが、
 共通しているのは、
 《よくわからない》という点だと申せましょうか。

 御本のプロローグで、
 二宮さんは編集者さんと語り合います。

 《数学って、美しいですよね》

 《でも、どんな風に美しいのか、
  詳しいところがよくわからないんですよね》

「ふァいィ! まるでェ、うなぎィ!」
「がるるるるるぐるがるる!」(←訳:つかみどころ不明なんだ!)

 つるつるすべる活きのいいウナギのように、
 砂漠に揺れる蜃気楼のように、
 私たち文系ニンゲンにとって
 はるかに縁遠い《数学》という学問。

 どんな人たちなのだろう、
 《数学》を愛する数学者って。

 その答えを知りたくて、
 著者・二宮さんは 
 数学者さんに会いに行くことにしました。

「ちょッぴりィ、ふあんッなのでスゥ~…」
「ぐるがるるるぐるるる~…」(←訳:話が通じるといいけど~…)

 二宮さん、まずは、

   東京工業大学名誉教授の黒川信重さん。

   東京工業大学教授の加藤文元さん。

   東北大学教授の千葉逸人さん。

   中部大学教授の津田一郎さん。

   神戸大学教授の渕野昌さん。

   明治大学教授の阿原一志さん。

   数学者・数学史家の高瀬正仁さん。
 
 という、7人の“数学のプロ”さんたちと、

   数学教室講師の堀口智之さん。

   芸人のタカタ先生さん。

   数学教室講師の松中宏樹さん。

   中学生のゼータ兄貴さん。

 という、4人の“数学マニア”さんたちに
 インタビューを試みます。

「ななにんッとォ、よにんッ?」
「がるるぐるる?」(←訳:プロとマニア?)

 プロフェッショナルな数学家である
 大学教授さんたちのお話は
 簡単そうに見えて実は難解だったりしますが、
 私ネーさが、
 なるほどなぁ~と感心しながら読んだのは、
 『在野の研究者たち』
 の章でした。

 プロとしてではなく、
 アマチュアとしてでもなく、
 マニアとして紹介されている4人の数学マニアさん。

 4人の中のひとり、
 堀口さんは言います。
 数学をする上で大切なのは――

 《経験の蓄積》
 
 であると。

「けいけんがァ、あればァ?」
「ぐるるがるるぅる?」(←訳:難問も解けちゃう?)
「そういうゥみかたもォ、ありィ、でスかァ~」

 数学マニアさんたちの話を聞いた二宮さんは考えます。

 数学と一緒の生活も
 なかなか楽しそうだ、と。

 そう、数学の本質とは、
 “計算すること”ではなくて、
 “深く考えること”ではなかろうか――とも。

「ふゥ! やぱりィ、すうがくッてェやつはァ~」
「がるるるるぐっるるる!」(←訳:ややこしくなってきた!)

 真面目さと、
 優しさを併せ持つ数学者さんたちの素顔と、笑顔。
 彼らを捕えて離さない《数学》の魅力。

 ノンフィクション好きな活字マニアさん、
 理系の読書家さんにもおすすめの一冊です。
 書店さんで、図書館で、
 ぜひ、探してみてくださいな♪

 
 



 
 
コメント
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