テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 着ごこち、ふわり~

2021-06-07 23:38:43 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ごろォ~さんがァ、かえッてくるゥのでスゥ~♪」
「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!偉大なグルマン!)

 こんにちは、ネーさです。
 あの『孤独のグルメ』が帰ってくる!
 シーズン9が7月から放送開始とのニュースは
 嬉しいものでした♪
 井之頭五郎さんの新たな冒険を楽しみにしながら、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  


 
   ―― もう一つの衣服、ホームウェア ――



 著者は武田尚子(たけだ・なおこ)さん、
 2021年3月に発行されました。
 『家で着るアパレル史』と副題が付されています。

「これはァ~…めずらしィ?」
「ぐるがるるる!」(←訳:レアなのです!)

 あるとき、
 著者・武田さんは気付きました。

 美術の中の服飾史、
 ドレスや制服・軍服の歴史、
 テキスタイル史など、
 衣類(アパレル)を扱った書籍は数々あれど。

 《家で着る衣服》についての書籍って、
 ほとんどない、
 ということに。

「いえでェ、きるものォ?」
「がるるぐるる?」(←訳:部屋着ですか?)

 家でのんびり
 くつろぎたいときに着る衣服、
 それが《ホームウェア》。

 と言いたいところですが、
 実態は混沌としています。

 ルームウェア?
 ラウンジウェア?
 ナイトウェア?
 インナー?
 普段着とも外着とも違う衣服、とは?

「むむゥ~…それはァ、えェ~とォ?」
「ぐるるるる?」(←訳:ぐうたら着?)

 定義が未だ決まっていないというのなら、
 よし、探そう!
 とばかり、
 武田さんは調査に乗り出しました。

 家で着る衣服――
 《ホームウェア》に求められているのは、
 何よりも、
 《着ごこち》、
 そして
 《肌触り》の良さ。

 身体を解放してくれるもの。

 それはまた、
 《締め付けるファッション》に対する
 反動だったのかもしれません。

「おなかをォ、ぎゅうゥぎゅうゥ!」
「がっるるる~!」(←訳:くっ苦しい~!)

 コルセットよ、さらば。

 腹部をギュ~っと締め上げる矯正下着なんて、
 もうイヤだわ。
 お腹も胸も締め付けない、
 ゆったりした衣服の、
 なんと心地良いことか。

「もうゥ~もどれないィでス!」
「ぐぅるぐぅるがるぐる!」(←訳:ギュウギュウ生活には!)

 モードの歴史における身体の解放、
 パジャマが着られるようになった理由、
 戦後の日本で流行したナイトウェア、
 有名デザイナーさんによる
 ブランドもののウェアが流行、
 オーガニックコットンの普及……

 武田さんが次々に探り当ててゆく
 《ホームウェア》の鉱脈は、
 一見、地味……のように思われますが、
 とても重要な問題を秘めています。

 それは、
 誰にとっても大切な――

「すいみんッ!
「がるぐる!」(←訳:眠りだよ!)

 眠って、
 体力を回復して、
 明日へ。

 “家で過ごすこと“が
 必須となったコロナ禍の中、
 あらためて見詰め直す
 《家で着る》衣服、
 私たちの健康を支えてくれる
 《ホームウェア》の
 “今まで”と”これから“。

 ファッション好きな方々、
 アート好きな活字マニアさんにも
 おすすめのノンフィクション作品です。
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♫
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする