テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 名匠、名作を描く ~

2024-06-03 22:03:36 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 わァ~おッ! とんぼくんッ!」

「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!今年初だよ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今朝のこと、オハグロトンボくんが我が家の庭に!

 いや庭のどこかに越冬基地があるのかも?と怪しみながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの古典的名作を、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― 秘密の花園 ――

 

 

 著者はフランシス・ホジソン・バーネットさん、

 原著は1911年に、

 画像の日本語版(福音館書店版)は2003年に発行されました。

 英語原題は『The Secret Garden』、

 あらためて説明する必要もありませんね、

 20世紀の文学史上に輝く名作です。

 

 ……が、今回注目していただきたいのは、表紙の、

 

 『堀内誠一 画』

 

 という箇所です。

 つまり、

 御本の表紙画と本文の挿絵を担当したのは、

 グラフィックデザイナー、イラストレーター、

 絵本作家としても大活躍した

 堀内誠一(ほりうち・せいいち)さん!

 

「ぐるんぱのようちえんッ!」

「ぐるるるるがるるるるる!」(←訳:ananにBRUTUS!)

 

 ええ、堀内誠一さん(1932~1987)は、

 雑誌『anan』『POPEYE』のロゴ制作など、

 日本のグラフィックデザインや広告界に

 多大な影響を与えたデザイナーさんであり、

 現在でも広く愛読されているロングセラー絵本、

 紙芝居なども手がけたアーティストさんでした。

 

 けれども、私ネーさ、

 堀内さんが『秘密の花園』の挿絵を描いてらしたとは、

 つい先日まで知らなくて!

 入手してみれば、これがなんと!

 想像以上の素晴らしさで!

 

「きほんはァ、えんぴつゥ!」

「がるるるぐるがる!」(←訳:黒一色の挿絵です!)

 

 インド政府の官吏である父と、

 美しい母親を相次いで失ったのは、

 ”つむじ曲がりのメリーさん”と呼ばれる

 メリー・レノックスさん。

 

 父の故国へ向かう船に乗せられ、

 メリーさんは縁者クレーブン氏のもとに

 身を寄せることになりましたが……

 

 荒野(ムーア)に囲まれた大きなお屋敷には、

 ”見えない誰か”がいる?

 深夜、聞こえてくるあの悲痛な泣声は?

 

「しィ~ッ!」

「ぐるがるぐるるるがる!」(←訳:名作でもネタバレ禁止!)

 

 堀内誠一さんが描いた『秘密の花園』の子どもたちは、

 どこかラファエル前派を想わせる

 モノクロームの美を湛えています。

 

 特に見入ってしまったのは、

 本文91ページと、120ページの挿絵!

 ああ、どんな画なのか、説明したいんですけど、

 それは言っちゃダメだ!と良心の声が……。

 

「だめでスゥ! だめだめッ!」

「がるぐる!」(←訳:秘密厳守!)

 

 という次第で、

 老若男女問わず活字マニアの皆さま、

 本屋さんで、図書館で、

 日本が誇る堀内誠一さん画版『秘密の花園』を

 ぜひ、手に取ってみてくださいね。

 

 なお、

 生誕90年記念『堀内誠一 絵の世界』展が

 2022年より全国を巡回中です

 (今夏は島根県立石見市美術館にて開催予定)。

 堀内さんの原画作品に出会える展覧会へも、

 お出掛けしてみてくださいな~♪

 

 

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