「こんにちわッ、テディちゃでス!
きょうもォ~すいぶんッ、わすれずにィ!」
「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!蒸し暑いからね!)
こんにちは、ネーさです。
熱中症の症状がいくらか好転しましたので、
さあ、通常版読書タイム復活!ですよ。
本日は、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪
―― 神作家 紫式部のありえない日々 4 ――
著者はD・キッサンさん、2024年3月に発行されました。
《紫式部さんはオタクな引きこもり作家》
《名作『源氏物語』は同人誌》
という、一見トンデモな、
しかしよく考えてみれば、
その通りじゃん!
と膝を打ってしまう設定のもと、
第4巻となるこの御本では――
「たたたッ、たいへんッでスよゥ!」
「ぐるがる!」(←訳:政争だあ!)
のちの世では、紫式部の名で知られることになる
藤式部(とうしきぶ)さん。
御自身の局(つぼね)で、うう~むと唸っております。
その憂い顔は、
『源氏物語』の新刊執筆が進まないせいでしょうか。
主(あるじ)である
中宮・彰子(しょうし)さまの境遇を
慮ってのことでしょうか。
って、いやいやいや、
今はそれどころじゃありません。
夜半だというのに、
藤式部さんの弟・惟規(のぶのり)くんが
駆け込んできたのです。
「ねえちゃんッ、どうしようゥ~!」
「がるるぅっるるる!」(←訳:聞いちゃったんだ!)
そう、惟規くんは立ち聞きしてしまったのでした。
藤原伊周(ふじわらのこれちか)さんが、
弟・隆家(たかいえ)さんや仲間たちと
語らっていたのは、
左大臣・藤原道長(みちなが)さんに対する
暗殺計画。
「あわわわわわッ!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:伊周側は本気だ!)
金峯山へ参拝行脚中の道長さんに
刺客部隊が放たれた??
と知って、藤式部さんの心も騒ぎます。
最高権力者が暗殺されたら、
政(まつりごと)は混乱するし、
彰子さまの立場は危うくなるだろうし、
伊周陣営がさらに暴走したら
国のあちらこちらで戦火が……?
「そんなのォやめようよゥ~!」
「がるるぐるるがるぐるる~!」(←訳:平和な時代でいてほしい~!)
悩んだ末、藤式部さんは惟規くんを
”ある場所”へ走らせました。
今なら、まだ間に合う?
左大臣さまの命を救える、かもしれない?
「ふうッ! まにィあいますようにッ!」
「ぐるがっるるる!」(←訳:間に合ってくれ!)
精密に描かれるのは、
内裏に蠢(うごめ)く不穏な動きと、
権力者vs反乱者の攻防。
しかし。
この御本のテーマは、おそらく、
《創作とは》。
創作とは、何なのか。
創作に、なぜ我々は魅せられるのか。
この永遠の問いを身の内に抱え、
藤式部さんは、『源氏物語』の読者たちは、
どこに向かおうとしているのか。
「むむむッ、つづきをォよみたァ~いッ!」
「がるるぐるがるる!」(←訳:5巻はまだですか! )
次巻がひたすら待ち遠しい
藤式部さんの《源氏》執筆格闘記は、
全活字マニアさんに、
とりわけ、古典愛好家さんにおすすめですよ。
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪