「こんにちわッ、テディちゃでス!
うふふふゥ! はつとうじょうゥ~いちいィ!」
「がるる!ぐっるる!」(←訳:虎です!やったね!)
こんにちは、ネーさです。
THE YELLOW MONKEYの最新アルバム『Sparkle X』は、
オリコン週間アルバムランキングで初登場一位を獲得!
今日6月6日はメンバーの菊地英二さんのバースデー!
おめでとうの拍手を全力で送りながら、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪
―― 読心刑事 神尾瑠美 ――
著者は藤崎翔(ふじさき・しょう)さん、
2020年10月に発行されました。
ああ、どうしましょう、表題の段階で既にネタバレが……!
「どくしんッ??」
「ぐるがるるぅるる??」(←訳:心を読んじゃうの??)
御本のカバーにも印刷されていますので、
ええ、この際サクっと言ってしまいましょう。
R県警の捜査一課三係に所属する
神尾瑠美(かみお・るみ)さんは、
”人の心が読める”テレパス能力者です。
心を読む=犯人の心を読み取ることが出来る、のですから、
R県警は他の都道府県と比較して
凶悪事件の検挙率が非常に高く、
残業時間の短さも全国トップクラスを誇っています。
といっても、
神尾さんが読心脳力を持っていることは、
彼女の周囲と
上司である県警の幹部さんたちしか知りません。
「ふうむむゥ、それはァいわゆるゥ~…」
「がっるぐーるるっる!」(←訳:トップシークレット!)
事件現場に”臨場”し、
関係者と面談すれば、
相手の心が読めてしまい、
犯人か犯人でないかが分かる。
つまり、物語の冒頭近くで
早々に犯人が判明してしまう――
これは、ミステリのジャンルでは、
倒叙(とうじょ)ミステリ、倒叙形式、などと呼ばれて、
米国のTVドラマ《刑事コロンボ》シリーズ、
コロンボさんに影響を受けた《古畑任三郎》シリーズが
とても有名ですね。
しかし……
犯人がもう分かった?
ならラクじゃ~ん♫
さっさと捕まえちゃおうぜ!
とは参りません。
「おやくしょしごとォ、ですからッ」
「ぐるるるがるるる?」(←訳:手続きが要るよね?)
犯人が分かった、
ええ、それはいいんですけど、それだけじゃダメです。
逮捕して、送検して、
裁判で有罪にするためには、
証拠を調べ、
動機を割り出し、
出来れば自白の供述書とセットにして、
検事さんのデスクに書類の束をドン!と。
こういう作業は、
読心脳力とは別モノ、なんですよね。
「けッきょくゥ、こつこつとォ~」
「がるる!」(←訳:地道に!)
派手な直線路よりも
地道な回り道が、問題解決への最短路?
犯人確定!逮捕を急げ!と
スピーディに展開する中で、
能力者の悲哀と受難、
能力者と身近に接する者の苦心等、
アメコミ『x-men』シリーズや
筒井康隆さん作《七瀬》シリーズのエッセンスも
ほのかに香る連作ミステリは、
刑事ドラマ&倒叙ミステリ大好き!な方々に
おすすめですよ。
本屋さんで、図書館で、ぜひ、探してみてくださいね~♪