テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ チカラの効果は、遠回り? ~

2024-06-06 22:03:16 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 うふふふゥ! はつとうじょうゥ~いちいィ!」

「がるる!ぐっるる!」(←訳:虎です!やったね!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 THE YELLOW MONKEYの最新アルバム『Sparkle X』は、

 オリコン週間アルバムランキングで初登場一位を獲得!

 今日6月6日はメンバーの菊地英二さんのバースデー!

 おめでとうの拍手を全力で送りながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― 読心刑事 神尾瑠美 ――

 

 

 著者は藤崎翔(ふじさき・しょう)さん、

 2020年10月に発行されました。

 ああ、どうしましょう、表題の段階で既にネタバレが……!

 

「どくしんッ??」

「ぐるがるるぅるる??」(←訳:心を読んじゃうの??)

 

 御本のカバーにも印刷されていますので、

 ええ、この際サクっと言ってしまいましょう。

 

 R県警の捜査一課三係に所属する

 神尾瑠美(かみお・るみ)さんは、

 ”人の心が読める”テレパス能力者です。

 

 心を読む=犯人の心を読み取ることが出来る、のですから、

 R県警は他の都道府県と比較して

 凶悪事件の検挙率が非常に高く、

 残業時間の短さも全国トップクラスを誇っています。

 

 といっても、

 神尾さんが読心脳力を持っていることは、

 彼女の周囲と

 上司である県警の幹部さんたちしか知りません。

 

「ふうむむゥ、それはァいわゆるゥ~…」

「がっるぐーるるっる!」(←訳:トップシークレット!)

 

 事件現場に”臨場”し、

 関係者と面談すれば、

 相手の心が読めてしまい、

 犯人か犯人でないかが分かる。

 つまり、物語の冒頭近くで

 早々に犯人が判明してしまう――

 

 これは、ミステリのジャンルでは、

 倒叙(とうじょ)ミステリ、倒叙形式、などと呼ばれて、

 米国のTVドラマ《刑事コロンボ》シリーズ、

 コロンボさんに影響を受けた《古畑任三郎》シリーズが

 とても有名ですね。

 

 しかし……

 

 犯人がもう分かった?

 ならラクじゃ~ん♫

 さっさと捕まえちゃおうぜ!

 

 とは参りません。

 

「おやくしょしごとォ、ですからッ」

「ぐるるるがるるる?」(←訳:手続きが要るよね?)

 

 犯人が分かった、

 ええ、それはいいんですけど、それだけじゃダメです。

 逮捕して、送検して、

 裁判で有罪にするためには、

 証拠を調べ、

 動機を割り出し、

 出来れば自白の供述書とセットにして、

 検事さんのデスクに書類の束をドン!と。

 

 こういう作業は、

 読心脳力とは別モノ、なんですよね。

 

「けッきょくゥ、こつこつとォ~」

「がるる!」(←訳:地道に!)

 

 派手な直線路よりも

 地道な回り道が、問題解決への最短路?

 

 犯人確定!逮捕を急げ!と

 スピーディに展開する中で、

 能力者の悲哀と受難、

 能力者と身近に接する者の苦心等、

 アメコミ『x-men』シリーズや

 筒井康隆さん作《七瀬》シリーズのエッセンスも

 ほのかに香る連作ミステリは、

 刑事ドラマ&倒叙ミステリ大好き!な方々に

 おすすめですよ。

 本屋さんで、図書館で、ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

コメント
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