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厚いです。上質な紙と印刷で、重量もあります。
大部の著、というべきですね。
が、その大部にしてなお、頁数が足りないと思わせる充実の書です。
本日の御紹介は、大迫力の、こちら。
―― 美の旅人 フランスへ ――
著者は伊集院静さん、’07年4月刊行の作品です。
かつて『週刊ポスト』に連載されたものに
加筆&再構築、書き下ろしも加え、この一冊になりました。
「ネーさ、えがいっぱい、でスね」
美術館巡り、絵画鑑賞の旅の御本ですからね。
図版が豊富なのは嬉しいことです。
しかも、すべてカラー!
モノクロで妥協しなかったところが素晴らしい!
(資料用の写真にはモノクロもありますが、これは必然です)
旅ゆくは、フランスの地。
ルーヴルでの観察・考察は綿密です。
ただ、多くの名画家、天才の技よりも、
伊集院さんが心惹かれるのは、日本では殆ど無名の画家、
ジャン・フレデリック・バジール。
ルノワール、モネ、セザンヌら友人や
家族が反対するのも聞かず
バジールは自ら進んで戦場へ行きました。
祖国のために、と。
そして若すぎる死。
もし彼が、モネのしたように、
国外へ逃れていたなら?
そうしたら?
どこかもの言いたげに、
バジールの描いた『村からの眺め』という画が、
1ページを占めて大きく掲載されています。
「よいえ、でス……」
戦争に翻弄されたもう一人の画家、
藤田嗣治も取り上げられています。
かつて長崎を原爆が襲ったのと同じ日付の、
今日という日に、
読むのがふさわしい御本であるような、
そんな気がしました。
大部の著、というべきですね。
が、その大部にしてなお、頁数が足りないと思わせる充実の書です。
本日の御紹介は、大迫力の、こちら。
―― 美の旅人 フランスへ ――
著者は伊集院静さん、’07年4月刊行の作品です。
かつて『週刊ポスト』に連載されたものに
加筆&再構築、書き下ろしも加え、この一冊になりました。
「ネーさ、えがいっぱい、でスね」
美術館巡り、絵画鑑賞の旅の御本ですからね。
図版が豊富なのは嬉しいことです。
しかも、すべてカラー!
モノクロで妥協しなかったところが素晴らしい!
(資料用の写真にはモノクロもありますが、これは必然です)
旅ゆくは、フランスの地。
ルーヴルでの観察・考察は綿密です。
ただ、多くの名画家、天才の技よりも、
伊集院さんが心惹かれるのは、日本では殆ど無名の画家、
ジャン・フレデリック・バジール。
ルノワール、モネ、セザンヌら友人や
家族が反対するのも聞かず
バジールは自ら進んで戦場へ行きました。
祖国のために、と。
そして若すぎる死。
もし彼が、モネのしたように、
国外へ逃れていたなら?
そうしたら?
どこかもの言いたげに、
バジールの描いた『村からの眺め』という画が、
1ページを占めて大きく掲載されています。
「よいえ、でス……」
戦争に翻弄されたもう一人の画家、
藤田嗣治も取り上げられています。
かつて長崎を原爆が襲ったのと同じ日付の、
今日という日に、
読むのがふさわしい御本であるような、
そんな気がしました。
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