テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

フィルムは語る?

2013-03-12 23:21:06 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はいッ! よォ~いッ、どんッ!」
「がるる!ぐるるー!がっるるぐぅるるるー!」(←訳:虎です!違うよー!かけっこじゃないよー!)

 こんにちは、ネーさです。
 本日の読書タイムは、ええ、かけっこ実践編ではありません。
 このところ、ノンフィクション系の御本紹介が続いたので、
 バリバリのフィクションに針をぐいっと合わせてみましょう♪
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  



 
                ―― スタート! ――



 著者は中里七里(なかやま・しちり)さん、2012年11月に発行されました。
 『START!』と英語題名も付されているこの御本は、
 『おやすみラフマニノフ』『いつまでもショパン』等で知られる中里さんの
 書き下ろしミステリ作品ですよ♪

「ふむふむゥ! そういえばァ~」
「ぐっるるがぅるるぐるーるっる…」(←訳:かけっこじゃないスタートって…)
「えいがッ??」

 先頃『さよならドビュッシー』は映画化されましたが、
 そうね、
 かけっこ以外で
 はい!スタート!
 という掛け声から始まるもの、といったら、
 映画、
 もしくはTVドラマの撮影でしょうか。

 先頃は中山さんのデビュー作品『さよならドビュッシー』が
 映画化されました。
 この御本も、映画に関係深い、いえ、深いどころか、
 映画制作そのものが、
 物語の骨子になっています。

「だからァ、すたーとッ!」
「がぅるるぐるー!」(←訳:キャメラ回せー!)

 ……う~ん、それがねえ、
 よぉし進めろ撮影!回せキャメラ!と
 言いたいのはやまやまなんですけど、
 そうも行かないのよ。

 ほら、映画の制作って、大事(おおごと)でしょ?

「ふァいィ~! たいへんなのでスゥ!」
「ぐるるがるがる!」(←訳:資金が要るよね!)

 映画は水物(みずもの)。
 当たるかどうか、分かりゃしない。
 コケたら破産しかねない。
 でも、フィルムの魔力にハマってしまうと
 脱け出したくても脱け出せない――

 主人公の宮藤映一(くどう・えいいち)さんも
 映画という魔界に囚われた人間のひとりです。

「むゥ? なにごとォでスかッ?」
「がるがるぐるるるー!」(←訳:突然走り出したよー!)

 朗報です!
 フテ腐れて昼間からお酒を飲んでいた宮藤さんが
 一瞬で目を醒まされてしまうほどの
 大朗報です!

 宮藤さんが師と仰ぐ偉大な映画監督、
 大森宗俊(おおもり・そうしゅん)さんが
 新たな作品の制作に取りかかった……!

 世界中が注目する大森監督の新作に、
 宮藤さんは助監督として参加することになりました!

「おおッ!やったでスねッ!」
「ぐるるがぅるるるぐるるー!」(←訳:これでキャメラを回せるー!)

 ……う~ん、それがやっぱりねえ、
 何人もの、いえ、何百人ものスタッフが集うプロジェクトともなると、
 トラブルと無縁ではいられないんです。

 製作者からの横槍、
 主要キャスト間の不協和音、
 資金難に口論、
 そして――

 事件が!

「さつえいじょはァ、おおさわぎィ!」
「がぅるるがるっるぅるる~?」(←訳:キャメラ止まっちゃうの~?)

 映画製作と同時に進行する不穏な事件。
 謎解きと、
 撮影も同時進行?
 宮藤さんの、ギリギリの踏ん張りは……?
 クランクアップは……?

 ベタ、と言われかねない展開は
 《エンタ》に徹したがゆえ、でしょうか。
 映画好きさん、
 ミステリ好きさんに、
 おすすめの一冊ですよ~♪

「ちからァ、つきるまでッ!」
「ぐるるがるぅるがぅるるる!」(←訳:回さなきゃねキャメラを!)



 
 

  
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