テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ゆらり、ふさふさのシッポたち。

2013-08-08 21:33:52 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 こおりのォくにへェ、ゆきたい~ッ!」
「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!涼しい所へ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 そうね~トナカイさんの背に乗って氷の女王様の国へ……と
 白日夢を見てしまうほどの猛暑です。
 いやぁ、氷の国はちょい寒すぎるよ?とお思いの活字マニアさんは、
 こちらの御本を、どうぞ~!

  



 
           ―― いつも彼らはどこかに ――



 著者は小川洋子さん、2013年5月に発行されました。
 動物好きさんならニッコリ♪してしまう御本の装幀は新潮社装幀室の皆さん、
 表紙の装画はD[di:](←『ディー』とお読みするらしいです)さんの作品です。

「あはァ♪ りすゥ~!」
「ぐるるぅ~!」(←訳:栗鼠だぁ~!)

 リスくんたちを描いた画に象徴されるかのように、
 この御本に収められている作品には……

 出てくるのです。

「でッ、でてくるゥ?」
「がるるる?」(←訳:オバケが?)

 いえいえ、オバケではありません。

 8編の短編小説それぞれに、
 出てくるのは、
 動物たち。

 作品の題名を挙げれば、
 イメージが膨らむでしょうか――

 『帯同馬』
 『ビーバーの小枝』
 『ハモニカ兎』
 『チーター準備中』……

「だむをォ、つくるゥ、びーばーァ?」
「ぐるるがーるー?」(←訳:俊足のチーター?)

 よく見かける動物も珍しい動物も、
 著者・小川さんの筆にかかると、
 足跡ひとつ、
 落ちた羽毛の一本にさえも
 不思議な光輝が宿ります。

 書物の頁から立ちのぼるのは、
 彼らの呼吸、
 毛繕いの音、
 かすかな羽風。

「いろんなァ、どうぶつがァ、すぐそこからァ~」
「がっるるぐるる!」(←訳:こっちを見てる!)

 どんな動物が、
 どんな形で御話に登場するのかは、
 ここには記さずにおきましょう。

 でも、個人的な好みを少しだけ言ってしまうなら、

 『愛犬ベネディクト』
 『竜の子幼稚園』

 この2作品を、
 何度も何度も読み返しました。
 そして、表紙のリスくんたちから来る印象でしょうか、
 京都の高山寺に所蔵されている
 『明恵上人像』を想い浮かべましたよ。

 
 松の樹上で座禅する明恵上人と
 上人さまをそっと見守るリスの画を、
 歴史小説好きさんや白洲正子さんの著作の愛読者さんは
 きっと御存知のことでしょう。

「ちいさなァ、りすゥ!」
「ぐるぐるるがっる!」(←訳:ふさふさのシッポ!)

 たいそう好評なこの御本は
 今日8月8日現在、
 ネット書店さんなどでは品切れ状態であるようです。
 でも!
 町の本屋さんには、あるかもしれませんね!
 夏休みに絶対読んだるわい!と拳を握りしめた活字マニアさんは
 ぜひ、お近くの本屋さんで探してみてくださいな♪

「めじるしはァ~」
「がっるぐる!」(←訳:シッポです!)



  
 
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