テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

変身!しちゃったのは。

2008-09-25 23:04:09 | その他
 は~い、郵便局にて、本日も発見!ですよ~。

「あッ! これはッ!
 おとォさんッ!!」
 
 そうなのよ、テディちゃ。
 携帯電話会社のCMでお馴染みの、あの白い犬「カイくん」が
 フレーム切手になっちゃったんですね。
 その名も、《カイくん開運フレーム切手》ですって♪

「おとォさんがァ、きッてにィ!
 わォ~、とれびィあんッ~でスねッ、ネーさ!
 うィうィ、むッしゅゥ、しるゥぶぷれェ~♪」

 50円切手10枚と、専用カバー、ポストカード2枚がセットになって、
 ¥2.980だそうです。
 詳しくはソルボンヌ、じゃなくて、郵便局JPで~!

「がんもッ!」
コメント (2)
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次に来るのは…《近代》の波?

2008-09-25 13:39:12 | ブックス
「ふゥ~、よかッたァ~。
 きょうはァ、もすらァ、いませんねッ」

 本日は、いもむしモスラくんの出番はありません、テディちゃ。
 読書の秋に相応しい『ミステリの名書き出し 100選』の御紹介に続いては、
 アートの御本に注目いたしましょう。
 そう、芸術の秋!なんですから。 こちらを、どうぞ~!



              ―― 近代日本の画家 ――
 


 『別冊太陽』の第154号、’08年8月に発行されました。
 副題に、『日本画・洋画 美の競演』とあります。

「ふむむゥ、きんだいィ~?」

 江戸後期に生まれて明治に活躍した画家さんたち、
 或いは大正や昭和の時代に活躍した画家さんたちを、
 『近代日本の画家』として捉えているんです。

 ここ数年、大人気を得ているのが、江戸中期の日本画家さんたち。
 円山応挙さんや、伊藤若冲さんへの評価は、ますます高まる一方です。
 若冲さんを知る人は、以前はあまりいなかったのに……

「いまはァ、ゆうめいィ、なのでスッ!」

 そうですね。全体に、日本画再評価の気運が拡大しているようです。
 そして、江戸の画家さんの次に来るのは?というと。

「ふァいッ! きんだいィがかさんッ、でスゥ~」

 そんな流れ、なんでしょうね。
 この御本ではほんのちょっとしか取り上げられていませんが
 世界中で愛されている河鍋暁斎さんや、
 竹内栖鳳さん、浅井忠さん、青木繁さん、
 上村松園さんや岸田劉生さんと、
 明治以降のメジャーどころな画家さんの画業が、
 ほぼ時代順に紹介されています。

「ネーさのォ、すきなァ、がかさんもォ、のッてるでスよッ♪」

 明治~大正初期の画家、今村紫紅さん!
 ああ、なんてかっこいい!
 鏑木清方さん、それに小杉未醒さんも大好きです!
 小磯良平さん、レオナール藤田さんもワンダフル!

 残念なのは……版画家さんの紹介がありません。
 また、これからど-んとメジャーになりそうだ!という
 画家さんも掲載されていないんです……。
 欧州で人気の川瀬巴水さんがいない……。
 田中一村さんや、高島野十郎さんもいないなんて……ああ、悲しい……。

「ぺーじィにィ、かぎりィがァ、あッたのでスよゥ~」

 『別冊太陽』さん、次回は《埋もれた画家》さんの御本を、ぜひ!
 
「むちゃでスよッ」

 ともあれ、アート好きさんにはとても楽しめる内容の御本です。
 図版の印刷も、高水準!
 解説やコラム欄も充実しています!
 この秋は美術展に行こうかな~と予定を立てている御方も、
 気軽に、紙の上の豪華展覧会へお出かけ下さ~い♪

「ふァ~いッ♪
 こぐまッ、いちまいッ、おねがいィしま~スッ♪」

 えー、動物割引と学生割引はありませんので、あしからず。

「ちぇッ!」
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ビビり?

2008-09-24 23:14:43 | どうぶつ
 気の弱い御方はご注意を~!
 衝撃映像ですよ~!

「ぎゃぴぴひゃうゥ~~~~ッ!!
 ネーさッ、これなにィィィィッ」

 何って、テディちゃ、もっちろん、


            い    も    む    し

 
 さんですよ~。
 すっごいでしょ~? おっきいでしょ~? 体長10cmはあったわよ~。
 たぶん蝶々ではなくて、蛾の幼生だと思うんですけど、
 今朝方、我が家の庭の自然薯の蔓にがっちりしがみついて、
 朝ごはんの葉っぱを脇目もふらず食べていたんです。
 高さ2メートルの樹上に自力で登ったらしくて、
 なんという体力&食欲かと、
 ほんとに感心しちゃいま――あら?
 テディちゃ? テディちゃってば?

「…………………」 (←気絶中、らしゅうございます) 
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100のノックアウト。

2008-09-24 13:40:26 | ブックス
「むむッ? どくしょちゅうのォ、おじさんッ?
 あきのォ、よながァ~、でスねッ、ネーさ」

 そうですね、テディちゃ。
 本日は、秋の夜長、読書好適シーズンに役立ちそうな、
 ミステリのガイド本を御紹介いたしましょう。 はい、こちらを、どうぞ~!


       
         ―― ミステリの名書き出し 100選 ――


 
 編者は早川書房編集部の皆さん、’06年11月に発行されました。
 題名の通り、取り上げられているのは
 いずれも印象的な《冒頭の一文》を持つ海外ミステリの名作100冊です。

「ふむふむゥ? かいがいィ、みすてりィ……えいごォ、でスねッ」

 いえ、英語圏の作品ばかりではありません。
 フランスの作家さんであるモーリス・ルブランさん、ガストン・ルルーさん、
 ジョルジュ・シムノンさんも紹介されているんですよ。

「ふむふむゥ……じゃァ、はーどぼいるどォ、でしょッ?」

 いえいえ、それがそうでもなくて。
 確かに、M・スピレインさんやハメットさん、
 チャンドラーさんは登場いたしますものの、
 ハードボイルド作品一辺倒ではないんです。

 その証拠に、
 いちばん初めに紹介されているのは……
 アーサー・コナン・ドイル卿の『ボヘミア国王の醜聞』!
 古典中の古典です!

「わァッ! ほーむずさんだァ~♪」

 改めて指摘されてみると、
 『ボヘミア国王の醜聞』第一行目は名文としか言いようがありません。

  シャーロック・ホームズにとっては、彼女はいつも《あの女》だ。……

 この一行をもって、真のホームズ物語が始まるのです。
 歴史的な書き出しだわ!!

「ネーさッ、れいせいィにィ~ッ」

 コナン・ドイル卿の次、二番手に紹介されるのは
 モーリス・ルブランさんの『奇岩城』。
 三番手はG・K・チェスタートンさんの『青い十字架』、
 四番手はガストン・ルルーさんの『オペラ座の怪人』と、
 発表年順に100作品が紹介されてゆきます。

 ドロシーセイヤーズさんの『忙しい蜜月旅行』、
 ニコラス・ブレイクさんの『野獣死すべし』、
 ウィリアム・アイリッシュさんは『幻の女』、
 そして、ギャビン・ライアルさんの『深夜プラス1』……。

   ああ、そういえば、昔これ読んだっけ。
   うん? 題は知っているし、読んだ憶えもあるんだけど、
   細部を思い出せないぞ!?
   あっ、これとこれ、持ってる!
   これは……まだ読んだことないなぁ?
   こっちのこれは永遠の名著だよ、半年に一回は読み返してるんだ!
   
 そんな風に、ミステリ好きの心を騒がせる御本が100冊!
 ミステリファンさんは、ぜひとも!覗いてみましょう!

「♪るるるゥ~♪ふゥあ~んとむゥ・おぶ・じィ・おぺらァ~♪」

 えっへん、(←聞こえなかったふりで)
 和田誠さんの装丁がとってもキュートで~す♪ 
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ナイトメア・オン・Dストア!

2008-09-23 22:59:45 | その他
 ディズニーストアにて、発見!
 これは、『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』の、

「じゃッくゥ~!でスよッ、ネーさ!」

 はい、テディちゃの言うとおり、
 ハロウィンタウンのキング、ジャックさんです。
 お店にはハロウィングッズが何種類も、それこそ山のようにありましたが、
 いちばん笑ってしまったのが、
 画像左下、
 フィギュア付きティッシュボックス用ケース!
 凝ってます!!
 ジャックの愛幽霊犬ゼロの、
 ひらひらした裳裾と同化するようなデザインで、
 ティッシュペーパーが出てくる、という設計になっているんです。
 いちま~い、にま~い、さんま~い……
 おお!
 ジャパニーズホラーなフレーズが
 耳によみがえってくるような気がしませんか?

「こりすぎィッ!」

 一見の価値はある?可愛くて、不気味で、ユーモラスなハロウィングッズ、
 お店に行ったら探してみてくださーい♪

「はッぴきィ、はろうィんッ♪」
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花と和のうつくしい館。

2008-09-23 13:57:34 | ブックス
「おォ~♪
 ネーさ、すてきィなァ、まだむゥ~さんでスよッ♪」

 そうなんですよ、テディちゃ。
 本日は、おそらくアート好きさんなら知らぬ人はいない、
 こちらのエレガントなマダムの著作を御紹介いたしましょう。
 はい、どうぞ~!



        ―― ド・ローラ節子の 和と寄り添う暮らし ――



 著者は節子・クロソフスカ・ド・ローラさん、’08年7月に発行されました。
 
「ふァ~、ながいィなまえェ、なのでスねッ」

 節子さんの御夫君は画家のバルテュスさん、
 本名をバルサザール(バルテュス)・クロソフスカ・ド・ローラさんといい、
 ポーランド貴族の血を引く御方でした。
 ために、バルテュスさんと結婚した節子さんも、
 長い御名前になってしまったんですね。

「ふむふむゥ、よーろッぱのォ、がかさんッ、でスかァ」

 バルテュスさんの活動の場は、主にフランスやイタリアでした。
 ド・ローラ夫人となり、渡欧した節子さんも
 イタリアで暮らすこととなりました。
 その後、夫妻はスイスの西部、レマン湖地方に移り住みます。
 どんな御家にかというと……はい、表紙を捲れば。

「ひゃふゥ! おおきなァ、やまのォ、おうちィでスゥ!」

 かつてはホテルとして経営され、
 ヴィクトル・ユゴーが常宿にしていた由緒ある建物が、
 バルテュス夫妻を虜にしました。
 《グラン・シャレ》と名付けられ、
 お二人が暮らし始めたこの家の庭には四季の花があふれ、
 いつしか、猫たちの姿もちらほらと……。
 
 やがて、猫たちは、画家バルテュスの筆により、
 絵の中に永遠の生命を得ます――
 王として、妃として、館の主人として。
 バルテュスさんは自画像に《猫たちの王》と命名するほど、
 猫を慈しんだひとでした。

「にゃんこのォ、こものもォ、いッぱいィあるでス!」

 2001年2月、バルテュスさんは惜しまれつつこの世を去りました。
 偉大なる画家さんの後半生を支えた節子さんは、
 現在もグラン・シャレに暮らしています。
 そして、節子さんの身の回りには、
 親日家であったバルテュスさんが愛し、
 節子さんが大切にしてきた《和》の美しいものが数知れず。
 着物、帯、和装の小物類、雛人形……。

「やまごやァみたいなァ、おうちにィ、よくにあッてまス~♪」

 着物好きな御方はもちろん、
 バルテュスさん大好き!という御方も、この御本をぜひ!
 画家さんの美意識が、
 今も節子さんの手で守られるグラン・シャレのそこここに
 深く根付いています。
 山下郁夫さん撮影の写真もすばらしい!

「すいすゥのォ、ふうけいィもォ、きれいィッ!」
 
 お奨めです!
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チョコレートの秋が来た…!

2008-09-22 23:06:51 | 美味
 テディちゃ~! お土産よ~♪ お土産をいただいちゃいましたよ~! 
 ドーナツですよ~♪

「むぽぽッ♪ どなつゥ♪ おやつゥッ♪」(←一心不乱に駆けてきました)

 はいはい、落ち着いて。
 これは『ミスタードーナツ』さんの《ポン・デ・ダブルショコラ》ですね。
 ボックスから出してみれば、おお~!
 チョコレートの良い香りが広がります♪

「さッそくゥ、いただきまスゥ!」

 ネーさもいただきまーす。
 チョコレートも、ドーナツのもっちもち生地も美味しくて、
 今日もハッピーなおやつタイムですね~♪

「はぐはぐッ♪」(←聞いていません……)

 暑苦しい夏を越え、秋はショコラマニアが生き返る季節です♪
 全国のショコラ好きさんも、ワンダホーなおやつタイムを~♪

「はぐはぐもぐぐッ♪」(←やっぱり全然聞いていません……) 
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音楽ミステリ、開幕します♪

2008-09-22 13:43:06 | ブックス
 またも雷ゴロゴロの東京は多摩地方から、こんにちは、ネーさです。

「おへそォ、ししゅッ! こんにちわッ、テディちゃでスゥ」

 はい、おへそをしっかり守りつつ、
 雷鳴よりも力強く!
 太陽よりも晴れやかに!
 本日は、華麗なるオペラの世界を舞台に繰り広げられる長編ミステリを
 御紹介いたしましょう! こちらを、どうぞ~!



              ―― トスカの接吻 ――


 
 著者は深水黎一郎さん、’08年8月に発行されました。
 副題に『オペラ・ミステリオーザ』とありますように、
 物語の鍵となるのは歌劇《トスカ》。
 作曲家プッチーニの、代表作のひとつですね。

「♪るあァ~♪ぐるぐるゥ~♪ぐるゥ~♪」

 いえ、テディちゃ、歌わなくてけっこうですから。

「ちぇッ! ぶーぶゥー」

 事件が起きたのは、ニュー・トーキョー・オペラハウス。
 気鋭の演出家による《トスカ》がちょうど上演中です。
 
「ぶーぶゥー!」

 ブーイングなんて、とんでもない!
 今日は、歌手さんたちが絶好調なんです!
 観客さんたちも、拍手また拍手!
 次の場をわくわくしながら待っていました。

 しかし、舞台の上では、思いも寄らぬ出来事に
 出演者さんたちは呆然となっていたのでした……

「むむッ!じけんッ、でスねッ!」

 トスカと悪役スカルピアの対決シーンで使われた短剣が!
 いつの間にか、舞台用の小道具ではなく、
 本物の短剣にすり替えられていたのです。
 そうと知らないトスカ役のソプラノ歌手さんは、
 スカルピア役のバリトン歌手さんの首に、渾身の力で短剣を――

「ひいィィッ、こわいィでスゥ!」

 警視庁の海埜(うんの)警部補さんら捜査陣は、事件の報に駆けつけます。
 誰が短剣をすり替えたのか?
 それさえ分かれば他愛なく解決と、皆が思いました。
 そうだ、今日の舞台はDVD化のために撮影もされている、
 すり替えをした者の割り出しは簡単なもんさ。

 でも、期待に反して……
 
「ははァ、わきゃらなかッたのでスねッ?」

 ええ、そうなんです。
 容疑者の特定すら、出来ませんでした。
 海埜警部補は、甥っ子の瞬一郎くんの援けを得て
 歌劇のように入り組んだ舞台の背面をさぐろうとするのですが……
 そこへ、第二の事件が!

「きゃひッ、またァこわいィでスゥ!」

 《オペラ》という、やや特殊な芸術世界を足場に、
 《謎》の幕があがります。
 歌劇の知識があればいっそう楽しめるミステリ作品、
 前作『エコール・ド・パリ殺人事件』に続いて、
 ユーモアたっぷり、
 探偵役・瞬一郎くんのムダ?知識もたっぷり!
 ミステリ好きさんは一読を!
 
「♪るゥ~♪うたおゥ~♪かんきィのォうたをォ~♪」

 ……テディちゃ、それはオペラではないという気がしますが……。      
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ごち♪

2008-09-21 23:15:33 | 美味
 はいっ、新作と思われるお菓子を発見いたしましたよ!
 プリングルズの《期間限定 ベーコンサワークリーム》!
 実食ですよ~、テディちゃ。

「ふァいッ! いただくゥでス! かえるちゃんもォ、いッしょにィ!」

 はいはい、みんなでいただきましょう。もぐ、っと!

「もぐッとォ、もぐもぐゥ~」

 サワークリームの名に違わず、酸味がありますね。
 でも、食感が軽いので、さくさくっと食べられちゃいます。

「はむはむッ、さくさくッ!
 あァ~、もォなくなッちゃッたでスよゥ~」

 50g入りの小さな缶ですから、食べ切りサイズなのでしょう。
 美味しゅうございました♪ ご馳走さまでした~♪

「ごちでェござりましたァ……ちェッ」(←やや物足りないもよう……?)
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伝説の《野槌》、いずこ。

2008-09-21 13:58:52 | ブックス
「ぷぷゥッ、くすくすッ」

 あらっ、テディちゃ、何がおかしいんですか?

「ぷふふッ♪
 だッてェ、ネーさ、きょうのォ、ごほんッ、わらッちゃうでスゥ~」

 笑って……しまうかもしれません、表紙だけを見たなら。
 でも、これはシリアスな御本なんですよ。

「えぇ~ッ? ほんとゥ??」(←明らかに疑い中)

 本当です!
 では、御紹介いたしましょう! 本日の一冊はこちらです!



            ―― ツチノコの民俗学 ――


 
 著者は伊藤龍平さん、’08年8月に発行されました。
 副題に『妖怪から未確認動物へ』とあります。

「ぷふッ、つちのこォ! くすくすッ」

 そう、その名を聞けば、皆が思わずクスっと笑ってしまうような、
 伝説の珍獣が――《ツチノコ》。
 最近は未確認動物=UMAなどとも称されていますね。
 一般的なイメージでは、
 蛇に似ていて、
 胴が太くて、
 山の中に棲んでいて……というところでしょうか。

「ぷぷッ、いるはずゥないィのでスッ」

 と思っていました、この御本を読むまでは。

「ほぺッ??」

 ツチノコが巷間でブームになったのは1970年代のことでした。
 しかし、それ以前にも、
 このような《いきもの》の情報がなかった訳ではないんです。

 例を挙げれば、
 『画図百鬼夜行』で知られる鳥山石燕さんは
 《野槌》なる妖怪?の画を描いています。
 ということは、江戸の昔の、もっと昔に、
 物語は出来上がっていたのだとも言えますね。

「ほほゥ? れきしィ、あるのでスねッ?」

 異形の蛇に関する記述、伝説は、他にも多数あるようです。
 南方熊楠さんは『十二支考』の中で
 《野槌》を論じました。
 柳田國男さんも『妖怪名彙』で、同類と思われる
 《ツチコロビ》《ツトヘビ》を考察しています。
 折口信夫さんも、神霊としての《野槌》について語っています。

 日本民俗学のマエストロさんたちに
 きちんと認識されていた《野槌》。
 その《野槌》が、どのような経緯で
 《ツチノコ》として世に知られるようになったのか?
 《野槌》と《ツチノコ》の違いは?
 それぞれの、姿形は? 大きさは? 特徴は?
 
 ツチノコの存在を断言・立証するのではなく、
 古書から、伝承やインタヴューから、
 ツチノコの存在を掘り起こそうと試みるこの御本は、
 一篇のミステリィにも似ています。
 豊富な図版が、各章をきりっと引き締めてもいます!
 水木しげるさんの画、
 『ドラえもん』のツチノコももらさず収録されました!

「うぎゃきゃッ、けッこうゥこわいィ!」

 UMA?とバカにする前に、ぜひ一読を!
 お奨めですよ~♪

「でもォ、つかまえないでッ! そッとしておいてあげるのでスよォ!」
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