テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 風雲急な、ティータイム ~

2024-08-21 22:03:25 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あわわッ! こわすぎるゥ~!」

「がるる!ぐるがぅるるるる~?」(←訳:虎です!CGじゃないんだ~?)

 

 こんにちは、ネーさです。

 《エイリアン》シリーズ最新作『エイリアン・ロムルス』が

 北米の興収で首位発進となりました。

 日本では9月6日に公開となる最恐生命体との決戦にドキドキしながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― 猫と紳士のティールーム 4 ――

 

 

 著者はモリコ ロス さん、2024年8月に発行されました。

 とある町の、とある商店街の片隅で、

 ひっそりと¨営業中¨の紅茶専門店『カメリア ティールーム』。

 

 人見知りの店長・瀧静(たき・しずか)さんと、

 大型タキシードキャットのキームンくんが

 お客さまを迎えてくれる物語も

 第4巻となりました。

 

「ふふふッ、こんかいはァ~…」

「ぐるがっるるるるるるぐる!」(←訳:あのビッグイベントに挑戦!)

 

 いや、ビッグイベントとかじゃなくて、

 いま日本の飲食店さんが競い合うように

 メニューに載せている¨あれ¨が、

 この第4巻の核であると申せましょうか。

 

 それは……じゃじゃん!

  

 はい、↑御本の帯に、注目です。

 『アフタヌーンティーの正しい楽しみ方』ですって。

 

「……ただしいィ?」

「……がるるぐるるる?」(←訳:……正しい楽しみ方?)

 

 ホテルのティールーム、レストラン、カフェ他で、

 いま大人気のアフタヌーンティー。

 

 サンドイッチ→スコーン→ケーキ、

 と食べる順番がある、という類の事柄は

 よく知られていますが、

 紅茶マニアの店長・瀧さんは、

 もう一歩踏み込みます。

 

 紅茶の注ぎ方。

 テーブルの高さによって変わる

 カップの持ち方。

 紅茶にミルクを混ぜるとき、

 スプーンをどう動かすべきか。

 

 特に、膝の上にティーナプキンを広げる場合、

 自分に近い側に布の折り目が来るように、

 というのは……。

 

「りきゅうゥさんッ?」

「ぐるるがる~??」(←訳:まるで茶道~??)

 

 そうなんですよね、私ネーさ、

 これは茶道のお作法に似ているのでは?

 とびっくりいたしました。

 

 そして、

 アフタヌーンティーをオーダーした

 お店の常連の片出(かたいで)さんと、

 片出さんのお友達の星川(ほしかわ)さんは、

 瀧さんが教えてくれるマナーの数々に

 へぇ~と感心しつつもすぐに慣れ、

 美味しいお茶とお菓子にうっとり……

 うっと……あら?

 

「よッ、ようすがァへんッでスゥ!」

「がるるぐる!」(←訳:前方に黒雲!)

 

 お茶につきものなのは、

 楽しいお喋り。

 そのお喋りが、嵐を呼ぶ?

 嵐の気配に、瀧さんが打つ手は?

 

 世の中コーヒーショップばかりが増えてますけど、

 わたしは、僕は、紅茶が大好きなんです!

 スコーンが大好物なんです!

 という方々に激おすすめの

 『猫と紳士のティールーム』第1巻~第4巻、

 ニャンコ好きな活字マニアさんも、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

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~ 巨人の夢 ~

2024-08-20 22:03:00 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 なぜかァ、ちょうざめェ!」

「がるる!ぐるるるがぅるるる?」(←訳:虎です!どうしてチョウザメ?)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日8月20日の満月は《スタージョン・ムーン》、

 アメリカの先住民さんたちがチョウザメ(スタージョン)の豊漁を願い、

 この時期の満月にチョウザメの名を冠したのだそうです。

 美しいスーパームーンが観測できるよう願いつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

             ―― われは熊楠 ――

 

 

 著者は岩井圭也(いわい・けいや)さん、

 2024年5月に発行されました。

 第171回直木賞候補にも上った話題作!ですね。

 

「でんせつのォ、きょじんッ!」

「ぐるがるるぐるる……!」(←訳:あの御方が主人公……!)

 

 南方熊楠(みなかた・くまぐす)さん(1867~1941)。

 

 博物学者、生物学者、民俗学者……というレッテルなど、

 日本最大の《知の巨人》にとっては

 無意味、と申せましょうか。

 熊楠さんの興味の対象は、

 この宇宙の、あらゆるできごと。

 

 しかし、《学問》という広野へ、

 日々猪突猛進する熊楠さんの生き方が

 明治の日本でホイホイと理解されようはずもなく。

 

「まいにちィ、しょうとつゥ?」

「がるぐる~…」(←訳:毎日困惑~…)

 

 熊楠さん自身も、少なからず困惑してしまう

 自分の生き方。

 

 少年時代から、和歌山や東京での学生時代、

 アメリカ時代はちょっと飛ばして、

 ロンドン時代、そして帰国後、と

 著者・岩井さんは熊楠さんの生涯を

 熱く綴ってゆきます。

 

 パイオニアであること――

 まだ誰も踏み入っていない、

 道も地図もない未知未開の地へ、

 独り、伐り込んでゆくこと。

 

 そこにあるのは、知る喜びと

 衝突、摩擦、軋轢、はてのない労苦。

 ときとして熊楠さんでさえ

 圧し潰されそうになるほどの、不安。

 

「でもォ、たまにはァ~あるんでスゥ!」

「ぐるるる!」(←訳:光輝の日!)

 

 昭和4年(1929年)6月1日、

 熊楠さんは昭和天皇への標本進献上と御進講に臨みました。

 それは、熊楠さんに、いえ、熊楠さんと御家族にとって

 一代の誉(ほまれ)であったに違いありませんが

 (以下、私ネーさの妄想です)。

 

 昭和天皇のお心は、揺れていたかもしれません。

 

 学問をすること。

 思いっきり学問に浸ること。

 何にも縛られず、自由に学び、究めること。

 天皇という地位にあっては、

 それは決して許されない。

 現に、粘菌や植物や和歌山の島やら、

 面白さ無類の熊楠さんの話も

 ほんの半時間しか聴けないとは。

 

 なんと眩しい。

 なんと羨ましい。

 

「じゆうなァ、がくもんッ!」

「がるるるぐる!」(←訳:それこそ宝物!)

 

 すべてを知り、

 己を知るための、

 はてない学び。

 

 池田学さんによるカバー装画も素晴らしい力作を、

 全活字マニアの皆さま、ぜひ~!

 

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~ モフモフは、なぜ…? ~

2024-08-19 22:03:33 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 かじればァ、しゃりィしゃりィ!」

「がるる!ぐるがるる!」(←訳:虎です!今が旬です!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 8月も半ばを過ぎると、お店に並び始めるのは、

 梨の実!ですね。

 いやしかし、桃も美味しそう……スイカもいい……と迷いながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― モフモフはなぜ可愛いのか ――

 

 

 著者は小林朋道(こばやし・ともみち)さん、

 2024年2月に発行されました。

 『動物行動学でヒトを解き明かす』と副題が付されています。

 

 鳥取環境大学でのフィールドワークをテーマとする

 《先生!》シリーズで人気の著者・小林さんの新書作品は、

 或るアイディアを機に誕生しました。

 

「しつもんッ、ぼしゅうゥ~なのでス!」

「ぐるるるがっる~!」(←訳:どんどん送って~!)

 

 そう、小林さんは御自身の

 Twitter(現X)や facebook で¨お願い¨したのです。

 

 《ヒトについて

  日頃から疑問に感じていることを教えてください》と。

 

 反響は大きく、

 多数の質問が小林さんのもとに寄せられました。

 その中から、13の質問を選び、

 動物行動学に立脚して

 ¨答え¨を記したのが、この御本です。

 

「むむむむゥ! これはァ~…」

「がるるぐるがるぅ~!」(←訳:どれも難問だよぅ~!)

 

 御本の題名となっている

 『モフモフはなぜ可愛いのか?』

 も、13の質問のひとつです。

 

 なぜ、人がかわいがってみたくなるものは、

 モフモフしているものが多いのでしょう?

 

 という問いに、

 小林さんいわく――

 

 モフモフとは、

 丸っこくて比較的小さいこと。

 その小ささに、我々は『保護してあげたい』という

 感情を抱くのであろうか。

 いや、それだけでは足りない。

 

 モフモフの、ふくよかさ。

 モフモフの、手触りの良さ。

 

 このふたつが、カワイイ感を高めるのだ。

 

「ふッ、ふくよかさッ?」

「ぐるる~??」(←訳:手触り~??)

 

 微笑ましいような『モフモフ論』に対し、

 質問の中には非常にシリアスな、

 沈思黙考せざるを得ないものもあります。

 例えば、

 

 『ヒトは現在も進化しているのか?』。

 

「うぐぐぐゥ?」

「がるるぐる~!」(←訳:超難問きた~!)

 

 そもそも『進化』とは、どういう¨現象¨なのか。

 『進化』の定義を考えつつ、

 小林さんが注目するのは、

 哺乳類のミルク(母乳)に含まれる

 ラクトース(乳糖)と、

 分解酵素のラクターゼ。

 そして、アミラーゼという酵素。

 

 これらには、明らかな

 遺伝的変化が起こっている……?

 

「ふわわァ、ふくざつゥ!」

「ぐるるるがるるぅ~…」(←訳:見えない変化かぁ~…)

 

  他に、

 『ヒトはなぜ《怖いもの》を見たがるのか?』

 『《思い込み》はなぜ起こるのか?』

 『ヒトにとって《音楽》とは何なのか?』

 『赤ん坊に声をかけるとき声が高くなののはなぜか?』

 といった質問があり、

 はたしてそれへ

 小林さんはどのような答えを提示するのか――

 

 モフモフ、という

 愛らしい単語に惹かれて手に取ると、

 とんでもない迷路に突き落とされてしまう

 奥深~いノンフィクション作品は、

 科学好きな活字マニアさんにおすすめですよ。

 ぜひ、本屋さんの新書コーナーで

 探してみてくださいね~♪

 

 

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~ 探せど、捜せど? ~

2024-08-18 22:03:09 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 こんどはァ、すぺいんッでスよゥ~!」

「がるる!ぐるる~!」(←訳:虎です!祝開幕~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今年最後のグランツール《ブエルタ・ア・エスパーニャ2024》が、

 ポルトガルのリスボンでスタートしました。

 ゴールの地・マドリッドを目指す選手さんたちを見守りながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― 狼の寓話 《新装版》 ――

 

 

 著者は近藤史恵(こんどう・ふみえ)さん、

 2024年3月に発行されました。

 『南方署強行犯係』と副題が付されています。

 

 著者・近藤さんは、

 『サクリファイス』『エデン』など

 ロードレースを主題にした作品で

 自転車競技ファンの方々に知られていますが、

 こちらの御本は、

 近藤さん初の警察小説、とのことですよ。

 

「うむむゥ! まずいィ~のでス!」

「ぐっるぅっるる~…」(←訳:やっちゃったね~…)

 

 警察小説ですから、

 必然的に主人公は警察官さんで、

 物語の第一章は

 事件の現場から始まる訳で。

 

 新人刑事の會川圭司(あいかわ・けいじ)さん、

 そこで、やらかしてしまいました。

 

 意識が、プツリ。

 

「しんじんさんッ、きぜつゥしちゃッたァ?」

「がるるぐるるがるぐる!」(←訳:大丈夫ですか新人さん!)

 

 凄惨な現場の様子に、

 會川さん、貧血を起こしてしまったんでしょう。

 周りの先輩刑事さんたちは、

 まぁこんなこともあるさ、と大目にみてくれたものの、

 署に戻って後、

 係長さんから告げられたのは。

 

   きみは今回の捜査から外れてもらうから。

 

「あううゥ~…つらいィ~…」

「ぐるる~…」(←訳:メゲる~…)

 

 立ちすくむ會川さんに、

 係長さんは新たな任務を命じます。

 

   すでに初動捜査が終わっていて、

   犯人もほぼ特定できている事件の方にまわってもらう。

 

 ああ……と、會川さんは落ち込みます。

 初動捜査が終了してしまった事件なんて。

 もう犯人が確定している事件なんて。

 

 翌日、重い気持ちのまま出勤した會川さんは、

 先輩女性刑事・黒岩さんの指導の下、

 捜査に取り掛かりました。

 

「かんたんッ、なんでスよねッ?」

「がるぐるがるるぐるがるぅ?」(←訳:ほぼ解決してる事件でしょ?)

 

 先輩の仕事ぶりに接するうち、

 次第に、新人刑事さんは理解し始めます。

 簡単ではない、と。

 

 犯人は特定できているというけれど、

 事件の背景は?

 動機は?

 まだ、何も分かっていないに等しいのなら……

 

 その日その時、本当に起こったこととは。

 

 刑事課に配属されたばかりのルーキーさんが

 チカラいっぱい奮闘する警察小説は、

 ミステリ好きな活字マニアさんにおすすめですよ。

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

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~ 名匠の椅子と ~

2024-08-17 22:03:23 | ミュゼ

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ♪るるゥ~♪たぶんゥ~おそらくゥ~♪」

「がるる!ぐるるがーるるぐっるぅ~♪」(←訳:虎です!真夏のピークが去ったぁ~♪)

 

 こんにちは、、ネーさです。

 台風一過の早朝、吹く風にちょっとだけ涼しさを感じたら、

 フジファブリックさんの名曲『若者のすべて』を口ずさみながら、

 さあ、読書……をサボって、

 本日は、↓こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― ポール・ケアホルム 展 ――

 

 

 東京・港区のパナソニック汐留美術館にて、

 会期は2024年6月29日~9月16日

 (水曜休館、ただし9月11日は開館し、8月13日~16日は休館)、

 『時を超えたミニマリズム』と副題が付されています。

  

「いすゥ、でス!」

「ぐるがる!」(←訳:椅子だね!)

  

 ポール・ケアホルムさん(1929~1980)は、

 ¨北欧モダンデザインの名匠¨と讃えられる

 20世紀のデザイナーさんです。

 

 デンマーク北部に生まれ、

 19歳で木工家具マイスターの資格を取得、

 コペンハーゲン美術工芸学校で工業デザインを学んで、

 家具デザインの世界へ。

 

 ケアホルムさんの手になる

 素材の特性を生かしたシャープなデザインと構造の家具は、

 発表当時から日本でも根強く支持されているんです。

  

 この展覧会では、

 長年にわたり椅子研究と収集を続けてきた 

 織田憲嗣氏(東海大学名誉教授)の

 コレクションを中心に、

 家具約50点と関連資料などが紹介されています。

 

 また、同時開催中の

 『名作椅子で味わう ルオー・コレクション』では、

 汐留美術館内のルオー・ギャラリーにて

 ルオーさんの作品を

 ケアホルムさんの名作椅子に座って

 鑑賞することが出来るんですよ。

 

「わほゥ! すわッてみたいィでス!」

「がるるぐる~!」(←訳:楽しい企画~!)

 

 北欧アート好きな方々はもちろん、

 家具マニアさん&椅子マニアさんも、

 ぜひ、お出掛けしてみてくださいね~♪

 

 

 

    では、ここでオマケ画像もポーンと!

   

   チョコレート専門店『モンロワール』さんの

   《リーフカラム ミント》は、

   チョコミン党さん必食!の小粒チョコレートです。

   「あじわいィ~すッきりィ!」

   「ぐるるる~!」(←訳:ヒンヤリ~!)

   週が明けたなら、

   より秋の気配が深く……なるといいんですけど、

   それまでは皆さま、熱中症に注意して、

   どうか穏やかな休日をお過ごしくださいな

 

 

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~ 達人、荒野を行く ③ ~

2024-08-16 22:03:03 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 がくがくゥ~ぶるぶるッ!」

「がるる!ぐるるる~!」(←訳:虎です!怖いよう~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 台風7号の雨風に、

 げっそり疲れ果てた一日の締めくくりは、

 さあ、読書タイムでリラックス!ですよ。

 本日も、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― MASTER キートン ――

 

 

 著者は、勝鹿北星(かつしか・ほくせい)さん、

 浦沢直樹(うらさわ・なおき)さん、

 コミックス初版第1巻は1989年に発行されました。

 

 前々回より御紹介しております

 《MASTER キートン》シリーズ、

 前回記事では

 シリーズ全体を象徴するかのような名作を

 ピックアップしてみたのですけれど、

 キートンさんの行動力は

 サスペンスフルな社会派作品だけに収まりません。

 

「たのしィ~おはなしィ、ありまス!」

「ぐるるる!」(←訳:笑いもね!)

 

 コミックス第5巻の

 CHAPTER5『すべての人に花束を』は、

 平賀=キートン・太一さんのお父上である

 平賀太平さんが大活躍するメロドラマ(!!)です。

 

 キートンさんが留守をしている家に訪ねてきたのは、

 美しい女性。

 愛犬リックが雷の晩に行方不明になってしまった、

 幼馴染みの太一ちゃんは

 探偵をしていると聞いたので……と言う彼女に、

 太平さんは約束します。

 

   なんとかしましょう。

   犬なら、太一より私の方が断然詳しい。

 

 ワンコ探しに取り掛かる太平さんの相棒は、

 セントバーナードとチャウチャウのMIXワンコ

 太助くん。

 

 太助くんの鼻(嗅覚)にかかれば、

 リックくん探索もアッという間……ですよね?

 

「むふふふッ?」

「がるるぐるるるぅ?」(←訳:上手く行くかなぁ?) 

 

 コミックス第6巻の

 CHAPTER8『アザミの紋章』は、

 歴史ミステリ好きな方々におすすめですよ。

 

 日本の神社に伝わる

 17世紀の古い懐中時計。

 蓋に刻まれている紋章を読み解いてゆけば、

 そこには昔日の英国と日本をつなぐ

 遠大なロマンが……?

 

「さすがはァ~がくしゃさんッ!」

「ぐるがる~!」(←訳:面目躍如~!)

 

 そして、シリーズ全作品の中で、

 私ネーさが最推しするのは、

 コミックス第4巻の

 CHAPTER6『穏やかな死』。

 

 絶対解体不可能な爆弾を作る、と評判の

 IRAのテロリスト。

 彼にとって、元SASのキートンさんは仇敵です。

 そんな二人が手を組んで、

 成し遂げようとしているのは……

 あと数分で爆発する爆弾の解体?

 

 場所はショッピングセンターの中心部、

 周囲には多くの買い物客が……!

 どうするキートンさん!!

 

「めいさくゥなのでスよゥ!」

「がるるぐるる~!」(←訳:映画化したい~!)

 

 一時期は入手困難となっていた

 《MASTER キートン》コミックスは、

 現在、『MASTER キートン 完全版 コミック 全12巻完結セット』

 が刊行されています。

 電子書籍版もありますので、

 お好きな方法で、

 ぜひ、キートンさんの世界を覗いてみてくださいね♪

 

 

 (初版時のコミックスと、完全版コミックでは

  全体の巻数が異なっているため、

  ここでご紹介した作品の収録巻にも

  ズレが生じているようです。

  どうかご注意くださいませ)

 

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~ 達人、荒野をゆく ② ~

2024-08-15 22:03:50 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 たいふうゥ、きませんようにィ~!」

「がるる!ぐるるるる~…」(←訳:虎です!お盆休みが~…)

 

 こんにちは、ネーさです。

 台風7号が接近する今日から明日にかけ、

 交通や物流、観光などに影響が出そうですね。

 できるだけの対策を整えたら、

 さあ、本日の読書タイムは、引き続きこちらの御本を、どうぞ~!

  

 

 

           ―― MASTER キートン ――

 

 

 著者は勝鹿北星(かつしか・ほくせい)さん、

 浦沢直樹(うらさわ・なおき)さん、

 コミックス第1巻は1989年に発行されました。

 

 前回記事では、

 主人公・平賀=キートン太一さんの

 プロフィール等を御紹介いたしました。

 今回は、数ある作品の中から、

 幾つかの作品をピックアップしてみますよ。

 

「だいひょうゥさくゥ、なのでス!」

「ぐーるるがるぐるる!」(←訳:キートンさん大活躍!)

 

 考古学者にして、

 元SAS(英国特殊空挺部隊)の曹長、

 保険会社の依頼を受けて行動する調査員――

 

 キートンさんのユニークさが

 存分に発揮されているのは、

 コミックス第1巻の

 CHAPTER 5『黒と白の熱砂』と

 CHAPTER 6『砂漠のカーリマン』。

 

 砂漠の遺跡発掘現場へ、

 ロイド保険会社の代表として派遣された

 キートンさんが目にしたのは、

 現地の住民との対立、

 発掘隊内部の意見の相違、

 思い込みと独断から始まる

 遺跡の破壊と、暴力行為……

 

 紛争、いえ、戦争の序曲といえる状況に、

 キートンさんはどう対応するのか。

 前後編で描かれる物語からは、

 キートンさんの理念と

 人となりが伝わってきます。

 

 他者への敬意を欠いてはいけない。

 よそ者がズカズカ踏み込んじゃいけない場所が、

 世界中にはたくさんある。

 

「きほんッ、なのでスよゥ!」

「がるるぅぐる!」(←訳:忘れちゃだめ!)

 

 そう、他者を侮り、敬意を欠いた行いをすると

 何が起こるか。

 

 コミックス第8巻の

 CHAPTER1『豹の檻』

 CHAPTER2『カルーンの鷲』

 CHAPTER3『アナトリアの蟻』

 CHAPTER4『死の都市の蠍』

 CHAPTER5『井戸の中の鼠』

 と、5話で構成されるのは

 アラブの歴史と現在をテーマにした連作です。

 

 近代の西欧列強国が

 他者=他国をどう扱い、そこで何をしたか。

 

 21世紀の今も、問題は解決されるどころか、

 亀裂は大きくなってゆくばかり……

 

 私たち読み手は痛感させられます。

 幸福な着地などどこにもない、

 それが戦争なのだと。

 

「ぜッたいィ~はんたいィ!」

「ぐるがる!」(←訳:NO戦争!)

 

 ヒトは、世界とどう向き合うべきなのか。

 

 戦争を想う日――8月15日、

 ずっしりと手に重く感じる

 《MASTER キートン》シリーズ、

 全活字マニアの皆さま、

 ぜひ、一読を。

 

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~ 達人、荒野をゆく ① ~

2024-08-14 22:03:22 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ぷはッ! はッくつゥ~なのでス!」

「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!手応えあり~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 本棚奥の発掘作業……じゃなくて整理整頓作業の結果、

 先日の『The Art of Holmes』に続いて、

 またも”名作”を発見いたしました。

 そこで、本日の読書タイムは、こちらのコミック作品を、さあ、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― MASTER キートン 1 ――

 

 

 著者は、勝鹿北星(かつしか・ほくせい)さん、

 浦沢直樹(うらさわ・なおき)さん、

 画像のコミックス初版は1989年1月に発行されました。

 『MASTER KEATON』と英語題名が付されています。

 

 いくつものペンネームを使って活躍した

 劇画原作者・勝鹿さん(1946~2004)と、

 『20世紀少年』『PLUTO』他で大人気の漫画家・浦沢さん、

 二人のタッグで世に送り出された

 社会派サスペンスコミックの傑作ですよ♫

 

「めいさくはァ、じだいをォこえまスゥ!」

「ぐるがるるるるるる!」(←訳:今も色褪せてないね!)

 

 この物語を名作たらしめてしる理由は、

 なんといっても、キャラクターの素晴らしさでしょうか。

 

 主人公は、

 平賀=キートン・太一さん。

 

 英国人の母と、

 日本人の父を持つキートンさんは、

 オックスフォード大学出身の考古学者であり、

 保険会社の調査員(オプ)であり、

 元SAS(英国特殊空挺部隊)のサバイバル教官(マスター)、

 という、

 ユニークな経歴の大学講師さんです。

 

「おしいィ~!」

「がるるるぐるる!」(←訳:頭脳優秀なのに!)

 

 キートンさん、願っています。

 

 大学側の都合で、

 すぐにも失職してしまう講師ではなく、

 教授や准教授といった確固たる¨居場所¨を得て、

 考古学を究めることが出来るなら。

 

 ……いつか、ドナウ文明の遺跡を

 この手で発掘してみたい。

 

「でもねェ~」

「ぐっるぅるがるるる~」(←訳:困っちゃうんだよね~)

 

 キートンさん、

 優秀な学者さんなのです。

 そしてまた、

 超々優秀な探偵さんなのでした。

 

 ゆえに、

 世界最大の保険会社『ロイズ』をはじめ、

 調査のお仕事の依頼がひっきりなし。

 

 哀しいことに、

 講師のお給料はスズメの涙……

 対して、

 調査員のお仕事はけっこう稼げちゃう?

 

 それに、

 足で調べて、調査結果から推測して、

 トラブルを解明/解決するのは、

 ”何かをやり遂げている”という充実感もあって、

 嫌いじゃないんですよね。

 

 そんなこんなで、

 キートンさん、

 後ろ髪を引かれるような思いで、

 調査のお仕事を引き受けてしまうんです。

 

「じれんまァ~でスよゥ!」

「がるるるぅ~…」(←訳:苦しいねぇ~…)

 

 心を教壇に残しつつ、

 砂漠へ、戦地へ、

 密輸や誘拐など

 犯罪の現場へ赴くキートンさんのエピソードは、

 膨大な数に上ります。

 

 次回記事では、

 多くのエピソードの中から、

 代表作・傑作・名作とされる作品を

 ご案内いたしますよ。

 どうか、お楽しみに~♪

 

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~ タマゴよ、走れ ~

2024-08-13 22:03:07 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あかねこちゃんッ、いちおしィ~なのでス!」

「がるる!ぐるるがるるるる~!」(←訳:虎です!食べてみたいよね~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今期最強のおすすめアニメは、

 木曜夜11時56分よりTBS系で放送されている

 『ラーメン赤猫』!

 ニャンコたち手作りのラーメンを堪能したら、、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― 神と王 《亡国の書》 ――

 

 

 著者は浅葉なつ さん、2021年12月に発行されました。

 書店さんの文庫コーナーでは、

 ↓こんな風に帯をかけられて、書架に並んでいますよ。

  

「おッ! めぢからァ、つよしィ!」

「ぐるるるがる!」(←訳:ドラマの予感!)

 

 帯に大きく記されていますように、

 著者・浅葉さんは、

 大人気作《神様の御用人》の著者さんでもありますね。

 

 モフモフしっぽの、恐ろしいけれど親しみも感じられた

 日本古来の神さまたちを中心とした物語から一転、

 浅葉さんが新たに描き出すのは、

 ¨異世界¨を舞台にしたファンタジー作品、

 とのことですが……?

 

「いきなりィ、たたかいィ!」

「がるぐる??」(←訳:侵略戦争??)

 

 歴史学者の慈空(じくう)さんは、

 いえ、学者といっても駆け出しの、

 まだお若い学者さんなのですが、

 今はもう、古書を読み解き、研究する暇もありません。

 

 慈空さんの生国・弓可留(ゆつかる)国は、

 ほんの数日前、

 隣国・沈寧(じんねい)に襲撃され、

 王を失い、

 国政の要人たちも失って、

 呆気ないほど容易く¨滅亡¨してしまいました。

 

「とつぜんのォ、うらぎりィ……!」

「ぐるるがっるるる!」(←訳:友好国だったのに!)

 

 必死の思いで弓可留を脱出し、

 慈空さんがやって来たのは、

 万莉和(まりわ)という国。

 

 優れた学者であった父が

 かつて定宿にしていた老舗旅館に身を寄せ、

 どうにか日々をしのいでいる慈空さんの心は、

 不安に揺らいでいます。

 

 故国は、もうない。

 明日からどうする?

 いや、いま――こうしている今さえ、

 どうしていいのか、分からない……。

 

「しィッ! きをォつけてッ!」

「がるぐる!」(←訳:誰か来る!)

 

 見知らぬ者たちの影が、

 宿屋を取り囲もうとしています。

 危険を感じ、

 慈空さんが逃げ込んだのは、

 地元の者たちも避ける

 魔が棲むという森……?

 

「やばいィでスゥ~!」

「ぐるがっるぐるがる!」(←訳:一難去ってまた一難!)

 

 『古事記』からインスピレーションを得て誕生した

 異世界ファンタジーは、現在、

 『謀りの玉座』

 『主なき天鳥船』

 と第3巻まで刊行されています。

 

 うち続く戦乱の中で

 学者のタマゴ・慈空くんの運命はどうなっちゃうのか?

 ガンバだ慈空くん!走れ~!

 と応援しながら、

 ファンタジー好きな活字マニアの皆さま、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

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~ お招きは、ありがたく ~

2024-08-12 22:03:54 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 おッ! むしのォこえッ?」

「がるる!ぐるがる~!」(←訳:虎です!秋の虫だ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 昨夜から急に、秋の虫たちの歌声が

 強く、はっきり聴こえるようになりました。

 これは猛暑がもうすぐ終わる兆しかも?と期待しながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― 銀太郎さんお頼み申す 5 ――

 

 

 著者は東村アキコ(ひがしむら・あきこ)さん、

 2024年7月に発行されました。

 うわぁ、今回は一段と艶やかな表紙ですね♫

 

「さとりちゃんッ、かッこいいィ~!」

「ぐるるるるがる~!」(←訳:銀太郎さん素敵~!)

 

 ああ、感激です……

 第1巻で私たち読者の前に登場した

 主人公・岩下さとりちゃんは、

 着物のルールを全く知らない

 絵にかいたような初心者さんだったのに……

 いまや、

 日本橋三越さんのゆかたフェアポスターに起用されるほどの

 ライジングスターになってしまいました……!

 

「ぱちぱちぱちィ~!」

「がるる!」(←訳:祝出世!)

 

 新宿のコーヒーショップでアルバイトをしている

 さとりちゃん、25歳。

 

 着物美人・銀太郎(ぎんたろう)さんと知り合い、

 銀太郎さんを¨師匠¨と仰ぐようになったことから、

 さとりちゃんの着物LIFEが始まりました。

 

 とはいえ、山梨県勝沼に生まれ育ち、

 東京で一人暮らしをしているさとりちゃんの身辺に

 着付けを教えてくれる人はいません。

 

 銀太郎さんが紹介してくれた着物のプロ・ヨシエ先生と、

 YouTubeやグーグルを頼りに、

 着付けのコツを体得してゆき、

 日本文化を学んできましたが……。

 

「むむッ! たいへんッなのでスゥ!」

「ぐるるがるる!」(←訳:新たな課題が!)

 

 大学時代の友人・みーこさんの、

 結婚式にお招きいただいて。

 

 さて、何を着てゆくべきか……?

 

「それはァ、もちろんッ!」

「がるぐるぅ!」(←訳:着物でしょ!)

 

 ええ、銀太郎さんも、ヨシエ先生も、

 熱~く奨めるのです。

 

 振袖で行きなさい!と。

 

「あァ~…」

「ぐる~…」(←訳:振袖~…)

 

 振袖って、ハードル高すぎるんじゃ?

 目立ち過ぎて、花嫁さんの迷惑になるんじゃ?

 そもそも振袖を持ってないんですけど?

 心は千々に乱れますが、

 どうする、どうなる、さとりちゃん?

 

 銀太郎さんの能登訪問記他、

 胸を打つエピソードも織り込まれた第5巻は、

 和文化&着物好きさんだけでなく、

 全活字マニアさんにおすすめですよ。

 書店さんのコミック新刊コーナーで

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

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