「こんにちわッ、テディちゃでス!
こんどはァ、すぺいんッでスよゥ~!」
「がるる!ぐるる~!」(←訳:虎です!祝開幕~!)
こんにちは、ネーさです。
今年最後のグランツール《ブエルタ・ア・エスパーニャ2024》が、
ポルトガルのリスボンでスタートしました。
ゴールの地・マドリッドを目指す選手さんたちを見守りながら、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 狼の寓話 《新装版》 ――
著者は近藤史恵(こんどう・ふみえ)さん、
2024年3月に発行されました。
『南方署強行犯係』と副題が付されています。
著者・近藤さんは、
『サクリファイス』『エデン』など
ロードレースを主題にした作品で
自転車競技ファンの方々に知られていますが、
こちらの御本は、
近藤さん初の警察小説、とのことですよ。
「うむむゥ! まずいィ~のでス!」
「ぐっるぅっるる~…」(←訳:やっちゃったね~…)
警察小説ですから、
必然的に主人公は警察官さんで、
物語の第一章は
事件の現場から始まる訳で。
新人刑事の會川圭司(あいかわ・けいじ)さん、
そこで、やらかしてしまいました。
意識が、プツリ。
「しんじんさんッ、きぜつゥしちゃッたァ?」
「がるるぐるるがるぐる!」(←訳:大丈夫ですか新人さん!)
凄惨な現場の様子に、
會川さん、貧血を起こしてしまったんでしょう。
周りの先輩刑事さんたちは、
まぁこんなこともあるさ、と大目にみてくれたものの、
署に戻って後、
係長さんから告げられたのは。
きみは今回の捜査から外れてもらうから。
「あううゥ~…つらいィ~…」
「ぐるる~…」(←訳:メゲる~…)
立ちすくむ會川さんに、
係長さんは新たな任務を命じます。
すでに初動捜査が終わっていて、
犯人もほぼ特定できている事件の方にまわってもらう。
ああ……と、會川さんは落ち込みます。
初動捜査が終了してしまった事件なんて。
もう犯人が確定している事件なんて。
翌日、重い気持ちのまま出勤した會川さんは、
先輩女性刑事・黒岩さんの指導の下、
捜査に取り掛かりました。
「かんたんッ、なんでスよねッ?」
「がるぐるがるるぐるがるぅ?」(←訳:ほぼ解決してる事件でしょ?)
先輩の仕事ぶりに接するうち、
次第に、新人刑事さんは理解し始めます。
簡単ではない、と。
犯人は特定できているというけれど、
事件の背景は?
動機は?
まだ、何も分かっていないに等しいのなら……
その日その時、本当に起こったこととは。
刑事課に配属されたばかりのルーキーさんが
チカラいっぱい奮闘する警察小説は、
ミステリ好きな活字マニアさんにおすすめですよ。
ぜひ、一読してみてくださいね~♪