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『本の身の上ばなし』

2024-09-18 09:42:09 | 出久根達郎さん

出久根達郎さんの新著『本の身の上ばなし』(ちくま文庫・2024年9月10日発行)です。

うれしいなあ!出久根さんの新著が出たんだ。

と言ってもこれは「日本経済新聞」に2019年10月から2020年10月まで土曜日に掲載されたものとのこと。

先ず取りあえず最初の一篇を読んでみる。

これがもう、面白い。

俳優高倉健は名文家だったという。

次のページ。 上手い紹介の仕方ですねえ。さすが出久根さん。「先が読みたくなりますが、それは高倉の著書『あなたに褒められたくて』で楽しんで下さい。」だって。こんな風に書かれたら、この本を読まないわけにはいきません。

そして次のページ。 この話を読み始めてすぐにわたしは、「読んだことがある」と気づいた。それはこのページの終わりの方にある田辺聖子さんの『姥ざかり花の旅笠』。何年か前に私は読んでいる。

この最終行。「うっかり言い忘れる所だった。高倉健は宅子の直系の子孫である。」これを最終行に持ってくる技。出久根さんの独壇場ですね。

ああ、あとを読み進めるのが大いに楽しみ。

 

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