この言葉を知る人は少ないと思います。
Photo-01 (上の通路を通って、おけさ丸に乗船しました。)
今回は、佐渡汽船の船や洋上から眺めた風景と共に、最近仕入れた「ランドラッシュ」という言葉について地理佐渡なりの解釈をしたいと思います。
wikipediaで調べました。
「1889年4月22日にアメリカ合衆国政府が入植を解禁したオクラホマに白人が殺到した現象を指す。」とありました。そもそも、土地を略奪されていて住む地を奪われつつあったインディアンの安住の地として、アメリカ合衆国政府はオクラホマを選んでインディアンと約束したようです。この安住の地へのインディアンの移動は大変だったようです。
しかし、アメリカはやがて約束を反故にして白人入植の解禁をします。その際起こったのが先にあった説明文のランドラッシュという出来事です。ランドランとも呼ばれるこの出来事は事実上の農地(居住地)略奪です。
Photo-02 (こちらの船で佐渡へと渡りました。)
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さて、今それと同様の略奪的行為が刻々と進んでいることを一・二週間前のNHKテレビ番組で知りました。ここで語られている「ランドラッシュ」とは、言い換えると現代版のエンクロージャー(囲い込み)と言えましょう。
かつてイギリス(国内)で第一次が羊毛産業により、第二次が産業革命に伴う穀物生産のために、牧場や穀物用農地を富裕層が買い占めたという出来事をエンクロージャー(囲い込み)と言います。しかし、今回のものは国境を越えてと言うところに目新しさがあります。もちろん、一時的に大金が権利を売る側には入ります。
Photo-06
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現在も世界の人口増加は年間約7900万人のペースで進んでいます。この人口規模はドイツとほぼ同じだそうで、かなりハイピッチのように思えます。一昨年くらいでしょうか(数年前かな?)。穀物価格の急上昇が一時ニュースで騒がれました。コメを除く穀物のほとんどを海外から輸入する日本にとって、そのニュースはかなり深刻なものだったはずです。
先の数字でわかりますように、今、地球は激しい人口増加の中。このことだけを取り上げても穀物需要は今後も増加の一途をたどるはずです。一方で穀物からアルコール燃料をえようと言ったような動きもあって、今後の穀物流通に不安は隠せないのは事実です。
そこで、資金力のある国々は、自国の需要を安定的に確保すると言う目的で、他国の農地を大規模に確保しようとしているようなのです。かなり投機的な話です。アジアでは韓国もそうですが、国土の大きなインドや中国なども買い付けに回っている国のようです。どうも巨大な自国の人口を支えるだけの穀物確保に不安があるようなのです。
Photo-08
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ランドラッシュ。
現代のエンクロージャーは各国の食糧安定確保という安全保障問題を背景としています。そうなると日本も心配です。将来を見通して同様の動きはあるのだろうか?実は、それらしき事はあるようですが、日本はルール無きランドラッシュに警鐘も鳴らしているようです。近い将来、国際会議が何らかの形であるかも知れません。
賛成です。と言うより、農業に安全保障を重ねようとするなら、国際的ルールを定める一方で、今日の耕作放棄地についても考えて欲しいものと願います。国土保全と食の安全保障。このことをセットとした新しい国家的取り組みはできないものでしょうか。雇用対策もセットにできないものでしょうか?
時折り思うのですが、日本が政治大国になれない背景の一つに、幾つかの重要ポイントで他国に依存しすぎるという事実を考えてしまいます。確かに軍事力の安全保障も大切ですが、食糧やエネルギーに関する安全保障もあると思うのです。つまり主要な資源の海外依存度を極力減らしたいということです。新たな産業を興すことも必要ですが、旧来の産業の政策的拡充もありじゃないでしょうか。
できれば、日本には今回取り上げたランドラッシュには大きく関与しないで欲しいなぁと願うところです。大規模な商業的農業は略奪的農業に陥りやすいです。利潤追求のためですからしようがない。でも、過去至るところでそれによる自然破壊を人類は繰り返してきました。それも、20世紀以降のことです。穀物は輸入、環境破壊は輸出となりはしないかと危惧します。
熱帯林、マングローブ林、エビ、バナナ。日本はたくさんの富を発展途上国にばらまきはしましたが、かわりに深刻な環境破壊もばらまいてきたような気がします。それをふり返ると、今又新しい流れのもとでの過ちは繰り返せないだろうと思うのです。皆さんはどのように考えますでしょう。
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写真撮影:2010.02.21
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2010年 地理の部屋と佐渡島 yokoso_630
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http://blog.goo.ne.jp/dachasnowman/
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どうも、きれい事だけでは事行かぬ
要にも感じられますが、さりとて足
りぬ事を理由に何でもありという、
なりふり構わぬ姿も感心できません
ね。まずは国内でんなができるかを
考えるのも大切でしょうね。
ランドラッシュ・・・いやな世の中ですが、歴史の一ページでしょうか。いずれは破綻する政策かと考えます。許される限度を超えているような利己的資本主義の典型のようです。
日本国がこれに乗るようだとお先真っ暗です。
当方は船に相当回数乗りますが、
たまには違う船に乗りたいなぁ
と思っています。新潟県内には
あと粟島がありますが、ここに
も行ってみたいし、瀬戸内や九
州方面の島などにも..。
たぶん農地法の絡みもあったりしまして、
法人による新規参入が難しく、効率的農
業を国内でするのが難しいのではないか
と思います。また、農地保有者にも先祖
伝来の土地を手放せないとか、色々な背
景があるんでしょう。ただ、これらを解
決するのが政策だと思います。他国に農
業用地を確保するのは安易な方法なので
すが、食の安全保障という点では心配が
無いわけではないと思うのです。
素敵なショットから、様子、雰囲気、伝わってきました。
最近、船に乗っていません。
乗ってみたくなりましたよ。
好きなショットです。
見て、心和みでした。
ありがとうございました。
昨日も、コメント&応援ポチに、恐縮です。
単純すぎるかもわかりませんが、国内には耕作放棄された土地がかなりあるのでは?
何も国外に求めなくてもと思います。
また私が子供の頃は田んぼではコメと麦の二毛作が当たり前でした。
あぜ道には大豆を植えていました。
又何か探しますね。昨今の情勢から
考えねばならないことを極力地理的
分野との絡みで見てみたいものと思
います。
さて、17.3℃はすごいです。やはり
そちらは温かいです。
どこから手をつけるべきかの戦略を
政府にはよく考えてもらいたいもの
ですね。一つ事が動きますと、それ
によって事態が変化します。それを
予測してできるのであればなお良い
ですよね。研究とはその為にあるよ
うなものとも思います。
人口問題は「人の口」の問題。
つまり食糧問題です。
佐渡汽船の画像とランドラッシュの内容が
妙に絡み合って見えました!
ランドラッシュって言葉は初めて目にしまし
たがその内容には考えさせられるものがあり
ますね!
駿河の国は今日17.3℃まで上がりました。
この感覚は嬉しいです!
人口問題は、これもまた、地理佐渡さんが先日取り上げました。
政治家がもっとも対策を急がなければならないのはこの二点であり、ほんとうは政治資金がどうの、などと争っている場合ではないのですが。
それです。同じ番組です。
見ましたね。あれを見て愕然としました。
すでに、熱帯・亜熱帯性作物については、
巨大商社などが大農園を保有し、母国向け
などの生産をしていることは知っていまし
たが、まさか穀物のために、それも土地の
囲い込みをしているとは思いませんでし
た。恐ろしい現実です。
分かります。当方とてどうお伝えしようかと
迷いました。一つの出来事が背後に多様な問
題を抱えていますし。また、別の機会に語り
たいなと思います。
色々面倒な言葉を使ってしまいましたが、
地理と言う言葉も冠しているので、たま
にはその面目を保ちたいものと思います。
ご容赦ください。また、色々なネタを考
えても見たいです。
鉱物資源に留まらず、農耕用地までも売ってしまう心根は哀しいですね。
しかも現地の人は、日本も早く買わないと他の国に売ってしまう、などと言っていましたね。どこか変ですね。
我が国も他国の土地までビジネスにしなくても、まだまだ、国内で工夫することが出来る気がしますが。
川に落とした一文を、多額の金をかけて、川浚えをする話もありますね。
ビジネスのためなら、何でもあり、と言う気持の貧しさは困ったものですね。
いっそのこと、世界中の人が、一度素っ裸になって、考えるといいかなあ。
起きて半畳、寝て一畳、天下取っても二合五勺とか、ハートの充実が先決でしょうね。
拝金主義が世界にまかり通っているようですし、
私などは知らない世界ですが・・モラルハザード?は
人間の口に入れられるものまで・・一線を踏み越えた
かのような・・
とりとめのないコメントで申し訳ありません^^;
言いたいことが渦巻いていて、整理されて出てきませんでした(泪)
宮島かき祭りに閲覧・コメントを頂、有難う御座いました!
今日から四国巡礼の旅を再開しましたので、叉のお付き合いをお待ちしています。
大きな船での佐渡への船旅は穏やかな天気で最高のよ~ですね。
二つとも始めて聞く言葉です。
語源の意味から説明を聞き理解する事が出来ました!
中々難しい問題ですね~!
それではまた明日!・・・
見ました。マグロの番組。
かなり深刻な状況のよう
ですが、我が家ではそうそう
食べないしなぁ..、
なんてのんびりとした感想を
漏らしていました。
近大の取り組みはそんな将来
不安に対しては朗報ですね。
ただ、育てるまでの間の餌の
量が大変なようでしたね。
この日はめずらしく、おけさとおおさどが
並んでいました。万代橋側にいたおけさに
乗ることになりましたので、滅多にない
ゲートを通りました。しかし、結構歩くん
ですね。
さて、耕作放棄地。いたましい事です。
一度荒れたら元に戻すのは大変ですから。
農地法がやはりネックになりますかねぇ。
渡りました。
「おけさ丸」は佐渡汽船が所有する船では
もっとも大きな船のようです。
海が静かだったようですね。
いつもこんな海だといいのですが・・・
佐渡にも耕作放棄農地が増えたようです。
高齢化と後継者がいないことも原因のようです。
食料を輸入に頼っている日本の農業政策には
私も疑問を持っています。
輸入される食糧にはいろいろ問題もあるようです。
我々も知らないうちにいろんな形で外国産を
口にしているようです。