風島のすぐ近くに弁慶岩と名付けられた岩がある。おりしもN
HKの大河ドラマで「義経」が放映されている。義経に関しては
、「判官びいき」ではないが、全国各地でそれとの関係を謳う場
所がある。
佐渡に義経様ご一行が立ち寄ったかどうかは定かではないが、
そんな人気に昔の人があやかったのだろうか?それがいつしか伝
説を生んだのだろう。佐渡から見ると対岸の柏崎は白竜公園に、
義経との縁があるとの説明があるが、ここもそこもそれが史実に
基づくものとは思いがたい。
ただ、ロマンがあって良い。嘘か本当かなんて無粋の極みだ。
現代に生きる我々こそ、そんなロマンに浸り、昔の人の感性にあ
やかりたい。下記は弁慶岩の近くにあった説明書きである。
この巨岩は、源の九郎義経が奥州へ逃れる途中この地へ立ち寄
った、との伝説に由来しています。
古来弁慶岩と言い、片野尾の右門太郎家(えんたろう)前にあ
ったものを弁慶が背負ってきたもので、途中、足跡の伝えもあり
ます。
道路に面した窪みは背中の跡、海に面した大きな窪みは綱の跡
、と弁慶の剛力のほどが今日に伝えられ、かつては、道路の向か
い側に義経岩もありましたが、道路工事でなくなってしまいまし
た。
また、大正五年七月この地をたずねた俳人巌谷小波(いわやさ
なみ)(本名秀雄。東京の生まれ)が「弁慶の涙か岩に春の雨」
と詠まれた句がこの岩に趣を添え、地元の人々に今も親しまれて
います。 両津市
<写真撮影:2005.7.1>