当サイトとしては異色な記事を書いた。オフロードバイクについて。以前はずいぶんはまっていた。さて、以下をゆっくりとお読みいただきたい。
【KLとの出会いから】
今からおおよそ25年前である。東京で大学生をしている頃にアルバイトと若干の親からの支援をもらい、カワサキのKL250を買った。1981年のことである。
すでに車の免許を取ったのを機に、ヤマハのMR50を乗り回していたのだが、やがてバイクが縁の出会いがあり、中型自動二輪免許の取得→KLの購入とトントン進んでしまった。
友人の影響は大きいものだと今になって思うが、良き出会いであった。大学卒業を最後に、みんなはちりぢりになっているが、音信が途絶えているわけではない。お互いあれから20年以上を過ぎたのだから、良いおじさんやおばさんとなっているはずだ。思い出深い。
そんなわけで、このKL250は特に手放すことができない。東京・佐渡間は何度もこのKLでしたし、北海道にも行った。一方大きなけがもした。良い思い出・悪い思い出とも経験した青春時の伴侶のようなバイクである。
所帯を持つようになってほどなく乗らなくなった。以前は多摩ナンバー。新潟に戻ってからは新潟ナンバー。今ナンバーをとると長岡ナンバーとなり、ワンオーナーで三つのナンバープレートを体験するはずだったが、今は車庫の中でひっそりと休んでいる。
エンジンはもうかからない。今後乗ることがあるとしたら、しっかりとしたメカのいる店でのレストアを受けねばならない。ただ、パーツと資金があればの話だが...。
【KL250の魅力】
1980年代初頭は、ホンダのXL、ヤマハのXT、スズキのTSとライバル三社も250CCのオフロード系の名車を出していた。これらの比較については、乗り手の技量もあるので、どのバイクがすぐれているかなどについては甲乙付けがたいとしかいえない。
ただ、KLはXLとXTと同様単気筒4ストロークエンジンで、どちらかというとロングストロークの粘りのあるエンジンと言われていた。その為、250CCという小排気量ながら、加速時の排気音は ドバドバ となかなか心地よい音を出していた(もっとも、マフラーを多少いじっていたせいもあるが..笑)。
この音という事に関しては、XLやXTはふけあがりが良いエンジンの性格のせいか、堅くてしまった音がしていたような気がする。たぶん大多数の人はこちらを好むと思う。KLの場合は少し濁りがあり湿った感じのぼやけた音のような...。
足回り。つまりサスペンションについてたが、XTはヤマハ自慢のモノサスを奢られていた。それを除けば他社はすべて伝統的2本サスの時代。
その中にあってKLのサスペンションは抜群であった。他社との比較で何が売りかと言えばまずここしかないであろう。とにかくしなやかであった。座席高は高いが着座するとジワーッと沈んでいく感じがあった。この自慢の足回りについては、府中是政の多摩川河川敷のコースで実証していた。波打つコブやジャンプする場所もある。公道を走るトレールバイクとしてはモトクロスライクな走りにはかなり無理がある。そんな無理にある程度耐えてくれていた。
エンジンはいたって穏やかな性格だ。激しい走りを望むのであれば、スズキのTS(ハスラー)であろう。唯一の2サイクルエンジン。カタログの馬力表示は控えめであるが実際は別物。フルスロットルをオフロードでするなどと言うことはまず避けた方がよい。
XLやXTはカタログ的にはKLと同じレベルの馬力であったが、ふけ上がりの良い性格をしているので、小気味良い。して、KLのエンジンは先にも述べたとおりである。ただ、ロングストロークエンジンのおかげで粘りがあるので、山中の険しい道を走る際には良い性格をしていたと思う。
【カワサキというメーカーに寄せる思い。そして野宮選手。】
私は二輪メーカーとしてカワサキを好む。当時はZ400FXや同250FT、KH250等、暴走族に人気のあった機種を出していたので、何となく気が引けるが、良いバイクを出していたメーカーと今でも思う。決して他社がいやなのではないが、カワサキというメーカーにどうしても一票という思いを抱いてしまう。
桶川のモトクロス場に言った際、国際A級250CCの野宮選手のテントにおじゃました。サインをもらい、「頑張ってください」との言葉と共に握手を交わしたことを思い出す。
その際彼から「何にのってんの?」といわれた。「KL250です」。と答えた私に彼が「これバイクに貼って!」とステッカーをくれた。
すでにタンクを替えてしまっているので無いが、そのシールはすぐにタンクの上に貼った。ステッカーを貼る場所としてはセンスがないと思うが、野宮選手と走っている気がして嬉しかったことを思い出す。
【最後に】
今ではすっかりバイクから遠ざかってしまっている。良きにつけ悪しきにつけバイクに乗っていたことで得たものは大きい。
今でも時折無性に乗りたくなることがある。手元にナンバー付きのバイクが無いことがその衝動にブレーキをかけてくれている。新に購入する小遣いもないので、当分は...。
機会があったらバイクにまつわる話をまたしたいものだ。この記事をタイプしながらも、色々なことを思い出した。
写真で紹介したKL250は立川の多摩ショップで購入。調べてみたら、ショップとして健在。
多摩ショップ
カワサキのオフローダー達
KAWASAKI OFFROADER
【KLとの出会いから】
今からおおよそ25年前である。東京で大学生をしている頃にアルバイトと若干の親からの支援をもらい、カワサキのKL250を買った。1981年のことである。
すでに車の免許を取ったのを機に、ヤマハのMR50を乗り回していたのだが、やがてバイクが縁の出会いがあり、中型自動二輪免許の取得→KLの購入とトントン進んでしまった。
友人の影響は大きいものだと今になって思うが、良き出会いであった。大学卒業を最後に、みんなはちりぢりになっているが、音信が途絶えているわけではない。お互いあれから20年以上を過ぎたのだから、良いおじさんやおばさんとなっているはずだ。思い出深い。
そんなわけで、このKL250は特に手放すことができない。東京・佐渡間は何度もこのKLでしたし、北海道にも行った。一方大きなけがもした。良い思い出・悪い思い出とも経験した青春時の伴侶のようなバイクである。
所帯を持つようになってほどなく乗らなくなった。以前は多摩ナンバー。新潟に戻ってからは新潟ナンバー。今ナンバーをとると長岡ナンバーとなり、ワンオーナーで三つのナンバープレートを体験するはずだったが、今は車庫の中でひっそりと休んでいる。
エンジンはもうかからない。今後乗ることがあるとしたら、しっかりとしたメカのいる店でのレストアを受けねばならない。ただ、パーツと資金があればの話だが...。
【KL250の魅力】
1980年代初頭は、ホンダのXL、ヤマハのXT、スズキのTSとライバル三社も250CCのオフロード系の名車を出していた。これらの比較については、乗り手の技量もあるので、どのバイクがすぐれているかなどについては甲乙付けがたいとしかいえない。
ただ、KLはXLとXTと同様単気筒4ストロークエンジンで、どちらかというとロングストロークの粘りのあるエンジンと言われていた。その為、250CCという小排気量ながら、加速時の排気音は ドバドバ となかなか心地よい音を出していた(もっとも、マフラーを多少いじっていたせいもあるが..笑)。
この音という事に関しては、XLやXTはふけあがりが良いエンジンの性格のせいか、堅くてしまった音がしていたような気がする。たぶん大多数の人はこちらを好むと思う。KLの場合は少し濁りがあり湿った感じのぼやけた音のような...。
足回り。つまりサスペンションについてたが、XTはヤマハ自慢のモノサスを奢られていた。それを除けば他社はすべて伝統的2本サスの時代。
その中にあってKLのサスペンションは抜群であった。他社との比較で何が売りかと言えばまずここしかないであろう。とにかくしなやかであった。座席高は高いが着座するとジワーッと沈んでいく感じがあった。この自慢の足回りについては、府中是政の多摩川河川敷のコースで実証していた。波打つコブやジャンプする場所もある。公道を走るトレールバイクとしてはモトクロスライクな走りにはかなり無理がある。そんな無理にある程度耐えてくれていた。
エンジンはいたって穏やかな性格だ。激しい走りを望むのであれば、スズキのTS(ハスラー)であろう。唯一の2サイクルエンジン。カタログの馬力表示は控えめであるが実際は別物。フルスロットルをオフロードでするなどと言うことはまず避けた方がよい。
XLやXTはカタログ的にはKLと同じレベルの馬力であったが、ふけ上がりの良い性格をしているので、小気味良い。して、KLのエンジンは先にも述べたとおりである。ただ、ロングストロークエンジンのおかげで粘りがあるので、山中の険しい道を走る際には良い性格をしていたと思う。
【カワサキというメーカーに寄せる思い。そして野宮選手。】
私は二輪メーカーとしてカワサキを好む。当時はZ400FXや同250FT、KH250等、暴走族に人気のあった機種を出していたので、何となく気が引けるが、良いバイクを出していたメーカーと今でも思う。決して他社がいやなのではないが、カワサキというメーカーにどうしても一票という思いを抱いてしまう。
桶川のモトクロス場に言った際、国際A級250CCの野宮選手のテントにおじゃました。サインをもらい、「頑張ってください」との言葉と共に握手を交わしたことを思い出す。
その際彼から「何にのってんの?」といわれた。「KL250です」。と答えた私に彼が「これバイクに貼って!」とステッカーをくれた。
すでにタンクを替えてしまっているので無いが、そのシールはすぐにタンクの上に貼った。ステッカーを貼る場所としてはセンスがないと思うが、野宮選手と走っている気がして嬉しかったことを思い出す。
【最後に】
今ではすっかりバイクから遠ざかってしまっている。良きにつけ悪しきにつけバイクに乗っていたことで得たものは大きい。
今でも時折無性に乗りたくなることがある。手元にナンバー付きのバイクが無いことがその衝動にブレーキをかけてくれている。新に購入する小遣いもないので、当分は...。
機会があったらバイクにまつわる話をまたしたいものだ。この記事をタイプしながらも、色々なことを思い出した。
写真で紹介したKL250は立川の多摩ショップで購入。調べてみたら、ショップとして健在。
多摩ショップ
カワサキのオフローダー達
KAWASAKI OFFROADER
コメントありがとうございました。
車庫から出しての撮影もせず、約束も半分との思いですが、とりあえず撮影し記事化しました。
ジョン&パンチ。懐かしいです。私も見ていました。
KAWASAKiだけでなく各社大排気量のロードタイプの名作を出していましたが、やはり1000CCクラスというとZと来るのはカワファンだけではないと...。
でもCB、XJ、GS等々ライバル各社のものも名車だなぁ..。
さて、フライのキャスティング練習とありました。
私も一時期近所の柿川という小河川でフライをしていました。フローティング系のライトな仕様で、おもにハヤの夕間詰めのライズ(いわゆるサンセットライズ)を狙っていました。
ハヤは難しいです。イワナやヤマメより大変です。
何度もリターダーでフライを乾かし乾かし遊びました。
まだ小学生だったせがれも一緒でしたが、無欲のせがれの方がヒットしていたような気がします。
「バイクの響きに誘われて」は私でした。
大変失礼しました。
KL250のご紹介ありがとうございます。
非常に懐かしかったです。管理人様は私よりも2~3歳年上の
ほぼ同世代と言う事のようですので、書き込まれた内容から
当時の様子を鮮明に思い出してしまいました。
KL250は後輩が乗ってました。
マフラーを交換していたので少し「カンカン」という排気音に
成ってましたがそれでも、高回転時に身体に伝わる振動は
大きなピストンが動いてる事が実感できて、とても印象的でした。
たしかこの単気筒エンジンはZ250LTDと同じだったと思いますが
低速トルクがあり乗り易いエンジンですよね。
当時、カワサキのバイクを乗っている友人は多かったです。
400cc4気筒の音は、TVで流行っていたジョン&パンチの
Z1000 Policeに似ている所があり感動したものでした。
もうダメです。我慢も限界かもしれません...。
まじめにバイクが欲しく成りましたぁ(笑)。
---
府中市是政の多摩川河川敷コースでバイクを乗られていたのですね。
多摩地区は友人が多くて、たまに是政橋の脇(南多摩駅側)で
友人とフライフィッシングのキャスティング練習をしてます。
当方が所有するKL250と同型のライムグリーンのKLの写真もあります。
当時はカワサキ伝統の赤のKLもありました。
ちなみに、KLの前に紹介されているKE125も懐かしいです。