「コーンスターチ」なるものを最初に目にしたのはダンボール会社に勤めたときでした。ダンボールは真ん中の波型の芯の表裏にダンボール原紙を張り合わせて作るのですが、貼り合わせに使う「のり」がコーンスターチでした。
名前の「コーン」が表すとおり「とうもろこし」で出来ているのもそのときに知りました。まさか「のり」の原料が「とうもろこし」とは想像もしなかっただけに驚いたのを覚えています。
その「とうもろこし」についての面白い記事がありました。
ECO JAPANより 2009年07月10日
石弘之:「地球危機」発 人類の未来あなたの体はトウモロコシでできている
毛髪でわかる摂取物
人体の95%は水とタンパク質と脂質からできていると学校で教えられたが、どうも人体の主成分は「トウモロコシ」らしい! 米国の研究者が毛髪を分析してわかった。毛髪は人体の一部であり、人体と同じようにさまざま物質を蓄積している。・・・中略
身辺を埋め尽くすトウモロコシ
現在、トウモロコシは小麦に次いで世界で2番目に多く収穫される穀物だ。コメとともに、三大主要穀物の一角を占める。とくに、近年は家畜の飼料として急激に普及している。世界で6億9000万t(06年)生産され、そのうちの4割を米国が占めている。米国のトウモロコシの栽培面積は、ほぼ日本の面積に匹敵する。・・・中略
用途は驚くほど広い。中南米の伝統的主食であるトルティーヤやタコス。現在はアフリカでもトウモロコシの粉を熱湯で練ったものが主食の地域が多い。発酵食品としては、バーボンウイスキー、ビールなどの酒類、ミリン、お酢の原料になる。
ポップコーンやコーンフレークなどのスナック菓子の原料でもある。トウモロコシの加工デンプンであるコーンスターチから水アメ、ブドウ糖やオリゴ糖などの糖化製品がつくられ、菓子、清涼飲料水、パン、練り製品、マヨネーズ、サラダドレッシング、ケチャップ、ウナギや焼き鳥のタレをはじめ、健康食品から医薬品などに使われている。とくに、ファーストフードのほとんどに、トウモロコシやその製品が含まれる。
工業用途でも、コーンスターチからできる生分解性プラスチックが、自然に分解するので「地球に優しい素材」として注目されている。そのほか、紙や衣服、紙オムツ、段ボール、シャツなどの原料にもなる。朝昼晩の衣食住、生まれてから死ぬまで、私たちはさまざまに姿を変えたトウモロコシ漬けの生活を送っている。
キング・コーン
カリフォルニア大学バークレー校のトッド・ドーソン教授は、頭髪中のトウモロコシ由来の炭素を分析することで、どれだけトウモロコシを食べているかを調べている。自分自身の髪の毛の炭素を分析したところ、69%までがトウモロコシ由来だった。米国人のほぼ平均である。
ところが、トウモロコシを食べる量が桁違いに少ないイタリアに3ヵ月滞在して頭髪を分析したところ、わずか10%に落ちていた。地域的、時代的な比較はないが、現在の米国人の食生活で、史上もっともトウモロコシが多く食べられていることを示すものという。日本人についてはデータが少ないが、膨大な輸入量をみると、かなりトウモロコシ成分が毛髪に溜まっているのではないか。・・・以下略
なんとトウモロコシがそんなに利用されているとは知りませんでした。この分だと、日本人もアメリカ人ほどではなくても知らない間にトウモロコシ漬けになっている可能性はありそうです。
さぬきうどんにも麺棒で麺を伸ばす時に振り掛ける粉にコーンスターチが使われているというのを何かで読んだ記憶があります。
毎日、毎食うどんでもかまわない私が言うのもなんですが、日本人はもう一度食生活を見直して米に戻るべき時がきているのじゃないでしょうか。
知らない間にトウモロコシ漬けなんて情け無いですね。
米を見直そう!