雨不足による早明浦ダムのピンチは益々酷くなりそうです。それだけに、第3310回の海水淡水化や第3541回のマグネシウムなど海水から水や金属を取り出す技術の進歩が待ち遠しいところですが、又一つ、面白い技術が紹介されていました。
国産ウラン、現実味 低コストで海水から採取 原子力機構 (1/2ページ)2009.6.28
原子力発電の燃料となるウランを海水から採取する技術が実現に近づいている。日本原子力研究開発機構は、最大の課題である採取コストをウランの実勢価格の3倍弱に引き下げる技術を確立した。さらにコストダウンを進め、平成29年の実用化を目指す。日本には年間8千トンのウラン需要があるが、全量を海外に依存している。実現すれば、国産ウランに道を開き、日本のエネルギー安全保障にとっても朗報となる。
ウランは海水1トンに3・3ミリグラムの割合で溶け込んでいる。海水中のウランを合計すると、ウラン鉱山の埋蔵量の1千倍にあたる45億トンに上るとみられている。
同機構は、放射線を当てることで素材にさまざまな機能を付加するグラフト重合法の応用を進めてきた。その結果、布状のポリエチレン製捕集材を海中に漂わせるだけで、ウランを取り出す技術を確立した。捕集材1キログラム当たり4グラムのウランを採取できる。・・・以下略
海水からと言えば、これから主流となるかどうかの電気自動車の命であるリチウム電池のリチウムも海水に含まれているそうです。
リチウム(Wikipedia)
・・・略
海水中には2300億トンのリチウムが溶けており、事実上無限の埋蔵量をほこっている。・・・以下略
マグネシウムにウラン、そしてリチウムと世界のエネルギーの救世主となりそうなものはみんな海水から取り出せるということのようです。
ということは、海水淡水化とこうしたものを取り出す技術を組み合わせれば、水は副産物として採れるのですから両方のコストダウンが出きるというものです。
これは、別々に研究するより全部まとめて一緒にやった方が良さそうですね。そうなれば、エネルギーと水という大きな問題が解決されます。
人類の未来はバラ色か!